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雑記/備忘

流れとリー微分

「リー微分は共変微分か? -- 代数的に考えれば」において: リー微分の幾何的・解析的定義は、接ベクトル場が生成する流れ〈flow〉を使って行いますが、代数的には、リー微分はリー括弧(交換子積)の右カリー化です。 「リー括弧の右カリー化としてのリー…

「アドホック多相 vs パラメトリック多相」をマジメに考えてはいけない

「アドホック多相」、「パラメトリック多相」という言葉は、覚えておけば便利に使えます。が、これらの言葉は、軽率に気分的・雰囲気的に使うものであり、違いや定義をマジメに議論すべきものではありません。内容: nLabを見てもモンヤリ オーバーロード、…

リー微分は共変微分か? -- 代数的に考えれば

「リー微分は共変微分か?」と聞かれたことがあります。定義からいって、リー微分は共変微分の一例です。単なる一例というだけでなく、標準的な共変微分と言っていいでしょう。このことをできるだけ代数的に説明します。代数的な定式化の基本となることは、…

双対接続ペア

「情報幾何の入り口: 雑感と補遺 // プライマル接続とパートナー接続」で、2つの接続(共変微分)が互いに共役〈conjugate〉である状況について述べました。この状況は、情報幾何だけでなくて、一般的な接続(共変微分)の文脈でも意味を持つし、なんかの役…

微分はライプニッツ法則に支配されている 3/3: 領域導分と接ベクトル場

U⊆Rn を開集合として、X:C∞(U)→C∞(U) が、ライプニッツ法則を満たすR-線形写像のとき、Xは通常の偏微分作用素 の関数係数線形結合で書けます。このことを示すことにしましょう。また、ライプニッツ法則を満たすR線形写像Xと、接ベクトル場の関係についても述…

微分はライプニッツ法則に支配されている 2: 局所性

「微分はライプニッツ法則に支配されている」において、ライプニッツ法則を満たす線形作用素は、我々が知っている微分に限ることを示しました。しかし、それは一点での話です。ある領域全体に対して、「ライプニッツ法則を満たす線形作用素 = 我々が知って…

長時間労働について: 檜山の地雷を踏まないで 2

「掛け算の順序問題: 檜山の地雷を踏まないで」において、掛け算の順序を区別することに反対するエモーショナルな理由を説明しました。ここでは、長時間労働に反対するエモーショナルな理由を説明します。内容: 僕はムカついた 疲労による効率低下は当たり…

微分はライプニッツ法則に支配されている

一昨日某所にて、「微分計算は、線形性とライプニッツ法則があれば OK」みたいな話が出ました。これがウソではない傍証として、とある状況において、ライプニッツ法則を満たす線形作用素は、我々が知っている「あの微分」に限ることを見てみましょう。内容:…

不適切なアナロジーと反駁の失敗

昨日の記事「説得的非論理文を使うのは好ましくない」へのid:bonotake(a.k.a. たけを)さんのコメントで、『アナロジーの罠』という本が在ることを教えていただきました。アナロジーの罠―フランス現代思想批判作者: ジャックブーヴレス,Jacques Bouveresse,…

説得的非論理文を使うのは好ましくない

たまたま、次のようなツイートを目にしました。米村歩@日本一残業の少ないIT企業社長(@yonemura2006) 100mを12秒で走れる人が1000mを120秒で走れるわけではないという事実は誰でも理解できるのに、1日16時間働いても8時間働く場合の2倍の成果になるわけで…

指標と仕様

「指標〈signature〉」とほぼ同じ意味の言葉(同義語・類義語)が山のようにあってウンザリするなー、って話は何度かしたことがあります。僕としては、同義語・類義語を使い分けるのは面倒で嫌なので、「指標」だけで済ませたいです。が、「指標」と「仕様」…

変換手〈transfor〉は要らないだろう

関手や自然変換の高次元バージョンとして変換手〈transfor | トランスフォー〉があります。関手、自然変換、その他の“変換のようなもの”を一律に扱う方針を示した点で、変換手は意義があったと思います。が、新しい言葉としての「変換手」は要らないだろうと…

微分計算、ラムダ計算、型推論

微分の計算は色々な場面で必要です。が、微分の記号である や が入った式の解釈って難しいですね。式の型〈type〉が分かりにくいのです。実際、原理的に型が判断できない式が使われることがあります。にもかかわらず、「分かる人には分かる」のは、暗黙のお…

情報幾何の入り口: 雑感と補遺

情報幾何に関係する2つの記事を書きました。 多様体と確率・統計: 情報幾何の入り口まで 前回記事への訂正・補足: 情報多様体の幾何 ここしばらく情報幾何に興味が湧いた(そして気分が沸いた)のですが、一過性のマイブームで終わるかも知れません。でも…

前回記事への訂正・補足: 情報多様体の幾何

前回(2019-08-02)書いた記事「多様体と確率・統計: 情報幾何の入り口まで」は、情報幾何の入り口としてはあまり適切じゃない点があるので、それを訂正・補足します。訂正内容を一言でいえば: 多様体をパラメータ空間とするパラメトリック統計モデルを「…

多様体と確率・統計: 情報幾何の入り口まで

確率・統計の文脈で多様体が登場することがあります。最近、増えているような気がします(僕の印象では)。典型的な登場の仕方が二種類あります。ひとつは確率空間の台空間〈underlying space〉として、もうひとつは統計多様体〈statistical manifold〉とし…

局所元のジャームセクションとセクションジャームの評価

「層に関してちょっと 2: 層化」において、セクション層関手Γとジャーム空間関手Λが、関手の随伴ペア(随伴系)を形成している、という話をしました。それに少し補足をします。この記事の主たる目的は例題の記述です。後で、この内容を例題にしてナニゴトか…

ディープラーニングの論理:: シャープネスと外延化

以前の記事「ベイズ確率論、ジェイコブス達の新しい風」で、バート・ジェイコブス達によるチャンネル・アプローチ〈the channel approach〉を紹介しました。数日前の記事に登場したディープラーニングのid:bonotake〈たけを | 今井健男〉さんが、チャンネル…

今井健男さんの「計算機科学から見たディープラーニング」

id:bonotake(今井健男)さんから、「こんな論説を書きました」と連絡をいただきました。 計算機科学から見たディープラーニング この論説を紹介し、僕の感想を述べたいと思います。「計算機科学から見たディープラーニング」は、『n月刊ラムダノート〈エヌ…

テキストか画像か、… えっ!?

コーヒーを飲んでいたり食事をしていても、そのテの会話は耳に入ってしまいます。“そのテ”とは、「日報の管理をデジタルデータに移行する」ための打ち合わせ的な会話です。メール本文にテキストで書いてもらうか、画像を添付してもらうか、どっちにしようか…

掛け算の順序問題: 檜山の地雷を踏まないで

「掛け算の順序問題: 左右の意味あいが違う事例はあるけど…」: 掛け算順序区別論に反論する気もないです。理由は、めんどくさいからです。鬱陶しいからです。 反論しない主たる理由が「めんどくさい/鬱陶しい」からなのはホントです。 で、「それはそうだ…

掛け算の順序問題: 左右の意味あいが違う事例はあるけど…

「掛け算の順序(あるいは左右)を区別して、それを逆に(左右を交換して)書くことは過ちとすべき」という意見の持ち主を、ここでは“掛け算順序区別論者”と呼ぶことにします。僕は、掛け算順序区別論者に与することはありません。とはいえ、 「5×4 と 4×5 …

掛け算の順序問題: 「またプログラマーか!」と言われてる

KuwataさんのTwitter経由で知った https://twitter.com/genkuroki/status/1145698996033167360/ に貼ってあったスクリーンショット画像。"AtheOS@技術者育成中(進行形)"さんが返信で言いたいことは、おそらく: for (int j = 0; j < 5; j++) { for (int i = …

データベース:: 論理の使い所は

2017年に「奥野幹也『理論から学ぶデータベース実践入門』はどこがダメなのか」という記事を書きました。そこで指摘した内容で、補足・敷衍したい事が幾つもありました(ピンク色になってます)。が、書き記す気力がなかなか湧かない。ちゃんと書こうと思う…

インスティチューションと忘却関手

昨日(2019-06-06(日曜))、インスティチューション理論についてほんの少しだけ説明しました(チアガールズの説明のほうが長かった気がする)。インスティチューションについては、「キマイラ飼育記」の初期の頃からチョコチョコ触れています。 「インスティ…

拡張された係数を持つ微分形式の空間の書き方

「共変外微分の系列」で登場したド・ラーム複体や共変外微分の系列は、i = 0, 1, 2, ... で番号付けられた*1微分形式の空間と、隣り合う番号の微分形式の空間のあいだの外微分作用素からなる系列です。微分形式の空間を大文字オメガで表すのは、割と安定した…

ゲージ変換の解釈

「主バンドルの基本的なこと (1/2)」で述べたように、マーシュ〈Adam Marsh〉の論説・書籍を読み始めました。障害というか、困難を感じる点は、物理と微分幾何の概念・用語の対応関係がよく分からないことです。物理的概念そのものは「どうせ分からんからい…

共変外微分の系列

「主バンドルの基本的なこと (1/2)」で、ファイバーバンドルとそのセクションの定義をしたので、それを使って共変外微分の系列を導入できますね。 という記法の意味を説明します。内容: ファイバーバンドルのセクションの復習 ド・ラーム複体 共変微分の復…

主バンドルの基本的なこと (1/2)

次の記事で触れたマーシュの論説を、何人かでゆるゆると読んでいこうかと思ってます。 多様体上のベクトルバンドルの接続と平行移動 微分幾何からゲージ理論へ 必要に応じて、他の資料も参照します。 微分幾何の教科書はインターネット上に溢れている なお、…

はてなTeX記法が表示されないのはバグではなく、表示されるのがバグ

2019年4月10日に、「はてな」に2つの問い合わせをしました。問い合わせ内容を簡潔に言えば: TeX記法がうまく表示されなくて困ってます。 アンパサンド・エスケープ(文字実体参照)が効かなくて困ってます。 一番目の問い合わせに対する回答が昨日(2019年5…