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参照用 記事

極小チームでbitbucketを利用するには

極小チームとは、二人組を想定しています。三人でも同じ方法が使えますが、五人とかだと別なやり方をしたほうがいいと思います。

分散バージョン管理システム(DVCS)を介して極小チーム(二人組あるいは三人組)で仕事をしたいことはけっこうあるでしょう。DVCS機能を提供するサービスといえばgithubが一番有名ですが、githubでは、無料で非公開(プライベート)リポジトリを作ることはできません。仕事となると、リポジトリを公開するのはマズイこともあります。github有料プランを使う手もありますが、bitbucket(https://bitbucket.org/)なら無料でも非公開リポジトリを無制限に作れます。

最近のbitbucketでは、個人ユーザー以外にチームという概念があり、チームとしてURLやリポジトリを持てるようです。でも僕はチームを使ったことがないので、複数の個人がリポジトリを共有する素朴な方法を説明します。ここでは、DVCSとしてMercurialを使う前提で話しますが、Gitでも手順は同様です。

リポジトリをshareする

Aさん(ユーザーID A_san)とBさん(ユーザーID B_san)さんが共同で仕事を進めるとしましょう。Aさんが https://bitbucket.org/A_san/work というMercurialリポジトリを既に所有しているとします。

リポジトリごとに[share]というボタンがあります(現在のUIだと画面右上、ボタンのURLは https://bitbucket.org/A_san/work#share)。Aさんは[share]を押して、他のユーザーにアクセス権限を与えることができます。READ(読むだけ)、WRITE(書き込みも可能)、ADMIN(管理者権限)のアクセスレベルを設定できます。

リポジトリをローカルにクローンする

AさんがBさんにWRITEまたはADMIN権限を与えると、Bさんはリポジトリ https://bitbucket.org/A_san/work にアクセスし変更もできるようにまります。Bさんはまず、ブラウザーからリポジトリにアクセスします。最近のbitbucketのUIでは、左側サイドバーの上部にアクションボタンが並んでいます。そのなかから、リポジトリに対するCloneアクションを選ぶと、リポジトリのクローンに必要なコマンドラインを教えてくれます。

  • hg clone https://B_san@bitbucket.org/A_san/work

これをペーストしてシェルのコマンドラインとして実行すればよいのです。

シェル・コマンドライン以外に、sourcetree: というURIスキームを使って。ブラウザーからSourceTreeを直接起動することもできるようです。そのためにはsourcetree:スキームの解釈をブラウザーに設定する必要があります。面倒だし、あんまり嬉しいとも思えないので、僕は使う気がありません。

さてこれで、Bさんのローカルディスクにリポジトリが出来上がりました。AさんとBさんは、お互いのローカルリポジトリ、そしてbitbucket上の共有リモートリポジトリを介して共同作業ができます。

SourceTreeが便利

コマンドラインからのMercurialの操作がイヤなら、SourceTreeを使うことができます。SourceTreeは、GitとMercurialの両方に対応しています。SourceTree(特にWindows上の)については、「WindowsにおけるGit利用環境は整った: Git for Windows と SourceTree for Windows」を参照してください。上記の記事はGitについて書いてますが、Mercurialでもほぼ同じです。

SourceTreeをGit専用にインストールした場合は、再インストールしてMercurialも使えるようにします。事前にMercurialをインストールしておかなくても大丈夫。SourceTreeのインストーラーがMercurial(SourceTree専用)のインストールもやってくれます。

最初にクローンする hg clone https://B_san@bitbucket.org/A_san/work というコマンドラインと同じことも、SourceTreeのGUIからできます。

気軽に使おう

二人組、三人組程度の極小チームであるなら、DVCSをファイル共有ツールのノリで使っても問題ないでしょう。コンフリクトの解消も、一人だけやり方を知っていればなんとかなります。リモートリポジトリ(bitbucket上)を正常に保っておけば、なにか変なことが起きたら再度クローンしてしまえばいいのです。

そんなに怖がることないですよ。