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参照用 記事

米田、米田、米田

米田埋め込みは頻繁に登場するので、短く印象的な記法を使いたいのは人情でしょう。「米田の「よ」とか: ちょっと変わった記法・名前達」で、ひらがな「よ」を使う書き方を紹介しました。

僕も「よ」を使ってみたのですが、ちょっと問題があるのに気付きました。英文(より一般には非日本語文)内では、「よ」は目立つのですが、日本語のなかだと地の文にまぎれてしまうのです。太字にして「」ならいいかも知れません。

頻繁に使う操作なら、演算子記号を割り当てるのも良い方法ですね。下の引用(PDFの画像コピー)では、上付きの黒丸を使っています。

この引用は次の論文からです。

Xの定義は:

  • (-):C→[Cop, Set]
  • for X∈|C|, X:CopSet
  • for Y∈|C|, X(Y) := C(Y, X)
  • for h∈C(Y, Y'), X(h:Y→Y') := (h*X := λk∈C(Y' X).k\circh)

困った時の米田頼み、ご利益ツールズ // ラムダ記法と米田の星」で僕は、「米田の星」として上付きの「米」を使ってみたのですが、これは「米田の丸」ですね。

エミリー・リエル〈Emily Riehl〉の教科書"Category theory in context"(公開PDFはhttp://www.math.jhu.edu/~eriehl/context.pdf)のp.153に

the category theorist's joke that "all theorems are Yoneda."

という文言が出てきます。他でも、"category theorist"とは、何でも"a special case of Yoneda's lemma"で片付ける人だ、とか見たことがあります。([追記]「象を冷蔵庫に入れるには?」参照。[/追記]

米田の「よ」とか: ちょっと変わった記法・名前達」で紹介した、

のp.16、Remark 2.2によると、レンスター〈Tom Leinster〉が次のように言っていたそうです。(なんでninjaなのか、よく分からないのですけど。)

Australian ninja category theorists call everything the Yoneda Lemma.

レンスターは、『ベーシック圏論』を書いた人です。


というように、何でも("all theorems", "everything")米田から派生するみたいですよ。