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参照用 記事

朗報です! スピヴァック〈Spivak〉のオンラインコースが無料で公開されました

先週土曜日(2019年4月20日)、タケヲさん(id:bonotake)から古い記事にコメントをいただきました。

朗報です! Spivakのオンラインコースが無料で公開されました!
https://ocw.mit.edu/courses/mathematics/18-s097-applied-category-theory-january-iap-2019/index.htm

とのことです。

コメントが付けられた古い記事は:

デイヴィッド・スピヴァック〈David I. Spivak〉は、関手データモデル/応用圏論で有名なMITの先生です。スピヴァックに関連する記事を幾つか挙げると:

そんなスピヴァックのオンラインコースApplied Category Theory と題されています。

Course Description を引用すると:

Category theory is a relatively new branch of mathematics that has transformed much of pure math research. The technical advance is that category theory provides a framework in which to organize formal systems and by which to translate between them, allowing one to transfer knowledge from one field to another. But this same organizational framework also has many compelling examples outside of pure math. In this course, we will give seven sketches on real-world applications of category theory.

だいたいのところを日本語にしようと思ったら、has transformed がよくわからん[追記]と書いておいたら、コメント欄でtransformの解釈を教えていただきました。それに基づいて修正しました。[/追記]「教えられていた」「伝達されていた」に近いのかな? 「展開されてきた」でお茶を濁して意訳すると

圏論は、数学のなかでは比較的に新しい分野で、純粋数学研究の多くの分野の様相を一変させてきました。圏論がもたらすテクニカルな恩恵とは何でしょう -- 圏論は、形式的体系を組織化して相互に翻訳するフレームワークを提供します。それにより、ある分野の知見を他の分野に移すことが可能となります。純粋数学以外でも、この組織化のフレームワークが極めて有効に活用されている事例には事欠きません。このコースでは、現実世界における圏論の応用事例を7つ取り上げ、簡略に解説します。

スピヴァックともうひとりの講師として、ブレンダン・フォング〈Brendan Fong〉*1の名前があります。フォングは、学生のときはバエズ〈John C. Baez〉のネットワーク理論(といっても、あなたが安直に想像するような理論ではない! http://math.ucr.edu/home/baez/networks_oxford/)もやっていた人で、例えば、ベイズ・ネットワークの圏論的定式化の論文があります。

スピヴァックはもちろん、フォングも応用圏論の実践的エキスパートなので、実のあるコースだろうと思います。

*1:gは、ほとんど発音されないかもしれません。