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参照用 記事

コジュール接続の圏 再論

昨日の記事「概リー/ラインハート代数とコジュール接続」への補足追記です。コジュール接続の圏の定義を変更したほうが便利な気がするので、それについて書きます。 内容: 要点:定義の変更箇所 射の定義 共変微分の前送り 共変微分の差 共変微分の差の合…

概リー/ラインハート代数とコジュール接続

概リー/ラインハート代数は、多様体上の「(なめらかな)関数の環、接ベクトル場の括弧積マグマ(多様体ではリー代数ですが)、接ベクトル場による関数の微分」を抽象化・代数化した構造だと言えます。概リー/ラインハート代数上のコジュール接続は、「接…

概リー/ラインハート代数層

前回の記事「概リー/ラインハート代数」において、リー/ラインハート代数の条件〈公理〉を少しゆるくした代数系である概リー/ラインハート代数〈almost Lie-Rinehart algebra〉を定義しました。これはリー/ラインハート代数の一般化と言えます。「リー/…

概リー/ラインハート代数

先日の記事「リー/ラインハート代数とその周辺」で、リー/ラインハート代数〈Lie-Rinehart algebras〉を話題にしました。が、リー/ラインハート代数の定義には少し揺らぎがあります。その点を注意しておきます。条件〈公理〉をゆるくした概リー/ラインハ…

階付きベクトル空間 再論

先週の記事「リー/ラインハート代数とその周辺 // 階付きベクトル空間」で階付きベクトル空間〈graded vector space〉の紹介をしました。この記事で、階付きベクトル空間のもう少し詳しい話をします。特に、階付き対象のあいだの射を再階付けモノイドという…

リー/ラインハート代数とその周辺

日曜日(2021年5月16日)にたまたま見かけた論文でリー/ラインハート代数〈Lie-Rinehart algebras〉というものを知って、ちょっと盛り上がりました。以前に、幾分かは似た事を考えたことがあったのですがマトマリが付かなかった経験があります。なので、「…

もっとちゃんと微分、デザインパターンを使って

※この記事は、MathJax / XyJax 使いまくりで長いので、(クライアント側に負担がかかる)重いページです。この機会に書いておこうと色々詰め込んであり、ハナシが前後している箇所(良く言えばトップダウン的記述)もあります。記述の順番を整理する気力はな…

多様体のあいだの写像の微分

が、(なめらかな)多様体のあいだの(なめらかな)写像のとき、その“微分”を と書きます。この書き方についは、「多様体上のとある公式: 計算練習」で次のように言いました。 上下のアスタリスクを使う書き方は僕は嫌いですが(微分らしく見えないし、色々…

多様体上のとある公式: 計算練習

オンライン上の某所にて「次の等式がよくわからん」と:解釈を試みてみます。この等式は結局、次の図式の可換性として表現されます。内容: 記号の約束(状況設定) 書き方の約束 微分の定義 テンソル積加群とホム加群 図式のセットアップ 3つの補題 逆関数…

マルコフ・テンソルに関連する圏達

昨日の記事「マルコフ圏におけるテンソル計算の手順とコツ」で次のような表を挙げました。 対象が番号/番号リスト 対象が集合/集合リスト 簡約多圏 L FinSet Poly(FinSet) Mat FXMat Poly(FXMat) = FXTens Tens FXTens = T - これらの圏について、ちょっと…

マルコフ圏におけるテンソル計算の手順とコツ

圏論では、さまざまな絵図/テキスト式が出てきます。絵図〈diagram | picture〉とテキスト式〈text expression〉とのあいだの相互翻訳や、絵図/テキスト式を使った計算は、機械的作業(アルゴリズムの実行)です。したがって、手順をマスターすれば、誰で…

リー/モーレー/カルタン群層の実例: 正方行列構成

「マリオス微分幾何とカルタン接続」の続きです。リー型群層〈group sheaf of Lie-type〉は、リー群が持つ構造の一部を代数的に取り出して層の世界で定式化したものです。モーレー/カルタン微分は、群に値を取る関数の対数微分を、やはり層の世界で公理化し…

マリオス微分幾何とカルタン接続

2019年にマリオス〈Anastasios Mallios〉の抽象微分幾何(以下、マリオス微分幾何)について紹介したことがあります。 マリオスの抽象微分多様体 抽象微分多様体、もうチョット 抽象微分多様体、さらに:共変微分のアフィン構造 その後もたまにマリオス達の…

開集合族に載った前層係数のコチェーン

多様体上で何かを計算するときに、開被覆族に載った層係数のコチェーン〈チェック・コチェーン〉が出てきます。これは記法として便利です。便利なので、条件をゆるめてもっと広く使ってもいい気がします。 開集合の族が被覆になってなくてもいいとする。 係…

コジュール接続とQ-多元環

1年3ヶ月ほど前に書いた「コジュール接続の圏」に次のように書いています。 先週ボンヤリと考えていたことがあったんですが、ちょっと面倒になってきて気力萎え。だけど、いつかまた興味と気力が湧いたときに参照できるようにメモ書きを残しておきます。 こ…