このブログの更新は Twitterアカウント @m_hiyama で通知されます。
Follow @m_hiyama

メールでのご連絡は hiyama{at}chimaira{dot}org まで。

はじめてのメールはスパムと判定されることがあります。最初は、信頼されているドメインから差し障りのない文面を送っていただけると、スパムと判定されにくいと思います。

参照用 記事

2017-01-01から1年間の記事一覧

困った時の米田頼み、ご利益ツールズ

米田埋め込みはやっぱり役に立ちますね。米田埋め込みを利用するときに便利なツールを幾つか紹介します。それらのツール達は: 関手に使うラムダ記法 米田の星 (-)米, (-)米 関手・自然変換のテンソル積 マルチ米田埋め込みのドット記法 内容: 過去の事例:…

辻褄が合わなくて困ってしまう用語法:圏・グラフ・射の変種達

オペラッド(operad)は圏の変種ですが、最近はよく使われます。複圏(multicategory)はオペラッドの同義語だと思っていいでしょう。単一対象(single object)の複圏だけをオペラッドと呼び、色付きオペラッド(colored/coloured operad)を複圏と同義語だ…

Globularの使い方 (3): 定理と証明

Globularにおける定理と証明とは何でしょうか? 実は、この問には明確な答はありません。強いて言えば、あなたが定理だと感じたものは定理だろうし、あなたが証明だと思いたいものは証明でしょう。曖昧過ぎますか? -- しかしでは、Globularの外の世界で定理…

量子力学←→熱力学 : 沙川さん達の大発見?

東京大学工学部からのプレスリリース: http://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/press/setnws_201709061614152431248138.html 2017.09.06量子力学から熱力学第二法則を導出することに成功 〜「時間の矢」の起源の解明へ大きな一歩〜:物理工学専攻 伊與田英輝助教、…

Globularの使い方 (2): サンプル・ワークスペース

簡単な例題のワークスペースを公開しました。 http://globular.science/1709.001 内容: 扱っているトピック 注意事項 指標(セル一覧) ワークスペースを作る手順 第1回とシリーズ目次 扱っているトピックワークスペースの内容は、「記法バイアスと記法独立…

Globularの使い方 (1)

証明支援系Globularを使っている人っているのかな? まー、いても少数でしょうね。僕はたまに使います。しばらく使わないでいると使い方を忘れます。少なくとも一人のユーザー(=僕・檜山)にとっては意味があるので、「Globularの使い方」を記録しておきま…

記法バイアスと記法独立な把握: 順序随伴を例として

記法とは、読み書きの約束ごとです。視覚的媒体(紙、画面など)を通じたコミュニケーションには記法が必須です。広く合意・共有された記法が存在するので、我々は円滑なコミュニケーションを行えています。一方で、特定の記法は人の発想や思考に強い制約を…

順序随伴性: ガロア接続の圏論

「述語論理とインデックス付き圏と限量随伴性」、「全称記号の導入規則について考える」において、述語論理の背後に限量随伴性(quantification as adjunction)があって、形式的な推論の規則を支配していることを述べました。論理の真偽値がなす圏は、順序…

双対や随伴に強くなるためのトレーニング

最初に言っておくと、これはマジな話です。ジョーダンやネタじゃないです。絵やテキストにおける、上下左右のひっくり返し/裏返しに慣れないと、双対や随伴の理解は困難です。いやっ、ホントに。 内容: 絵図とテキストにおける向き 平面における向きの変換…

全称記号の導入規則について考える

昨日の記事「述語論理とインデックス付き圏と限量随伴性」で、述語論理のモデルの基本事項を述べたので、これを元にして、個別の話をチョビチョビしていくことにします。自然演繹の悪口を書いた記事「自然演繹はちっとも自然じゃない -- 圏論による再考」で…

述語論理とインデックス付き圏と限量随伴性

命題論理の圏論的対応物としてデカルト閉圏やその拡張があります。述語論理の圏論的対応物はトポスだと思っている方が多いでしょう。確かにトポスがあれば(高階の)述語論理の入念な議論ができますが、トポスは複雑で難しいです。もう少し簡単な圏論的構造…

バリュー問題

思いのほか投機性が高く射幸心を煽るということで問題になっている「バリュー」とはこれか。「どうせ長くは続かない」ということだが、8月いっぱいで終わり、なるほど。

Webブラウザにおけるドラッグ・アンド・ドロップ

Webブラウザにおいて、画像とアンカー(ハイパーリンク)はデフォルトでドラッガブルになってますよね。他のソフトウェアやデスクトップに運んでドロップすることを想定しているのでしょう。これって便利なのかぁ? 僕は何年も使ったことないのだけど。使っ…

ハ“ヒ”モト・カンナ ?

橋本環奈さんは、美しくて可愛い女優さんだと思います。橋本さんのブログがあります。 橋本環奈 オフィシャルブログ https://ameblo.jp/hashimotokanna-rev/ [追記 date="翌日"]もうハシモトに直っているようです。[/追記] グループメンバーとしての橋本さん…

回転群の指数写像の具体的な表示と計算

「回転群の具体的な表示と計算」に少し追加します。Mさんが知りたかったのは指数写像らしいので、指数写像について述べます。「回転群の具体的な表示と計算」と同様、群論、多様体論、微分幾何学などは出来るだけ使わずに、行列計算とRnの幾何的直感を頼りに…

回転群の具体的な表示と計算

今週のはじめ(月曜日)、Mさんに「リー群ってナニ?」と聞かれました。僕もよく知らないので、雰囲気的な絵を描いて「だいたいこんな感じのヤツでしょ、たぶん」みたいなことをゴニョゴニョ言ったんですが、この記事で、回転群に限定して具体的に表示・計算…

面白い!

「真贋の判断はしない鑑定って、ナンだよソレ?!」の続報ですが、実に面白い展開になっています。 TBS 心霊写真の合成疑惑を完全否定…「一切なかったことが確認」 なんと、TBSが「捏造行為はなかった」と表明しているのです。鑑定した池田氏は、捏造であっ…

ボタン恐怖症

2017年7月21日放送の日テレの番組「アナザースカイ」で、ゲスト・林家たい平さんの落語家とは思えない低品質な駄洒落*1に、 アシスタント・中条あゆみさんが異常にツボっていました。まーそれはともかく; 林家たい平さんが、番組内で「ボタンが嫌い」と語っ…

真贋の判断はしない鑑定って、ナンだよソレ?!

ことの発端を僕は知らないのですが、どうやらTBSのテレビ番組で捏造心霊写真が使われ、心霊研究家・池田武央(いけだ たつお)氏がそのニセ心霊写真を「本物だ」「自殺した霊で未練があります」と鑑定したらしい。ブログ記事削除、時すでに遅し後日(2017年7…

イプシロン-デルタ論法はなぜ難しいのか? どうしたら分かるのか? 分かる必要があるのか?

先週末に、N君が「イプシロン-デルタ論法って、なんすかアレ? 全然分からないっす!」と言ってました。そのときはそれ以上話す時間もなかったし、次回会うときはこの話題を忘れてしまうかも知れないので、書き記しておきます。僕は、伝統的なイプシロン-デ…

Unicodeの記号文字についてもう少し

昨日の記事「数学記号とか特殊な文字のUnicode」で、Unicodeの記号文字をリストしました。気になる点や追加情報を書きます。論理否定記号の文字は2種類あります。 U+00AC 'NOT SIGN' U+FFE2 'FULLWIDTH NOT SIGN' 半角文字と全角文字です。Unicodeの本来の思…

数学記号とか特殊な文字のUnicode

はてなダイアリーだと、TeX記法で数学記号を表します。例えば、テンソル積の記号だと [tex:\otimes] と書きます。TeX記法はサーバー側で処理されて次のような画像に置換されます。(最近だと、MathJaxを使ったクライアント側レンダリングが多いですね。) <img src="http://d.hatena.ne.jp/cgi-bin/mimetex.cgi?\otimes" class="tex" alt="¥otimes"> …

驚いた

このニュースに驚いた。 燃える車、ひじ打ちで窓を割り…K1格闘家が2人救出 車の窓ガラスをひじ打ちで割るなんて、そんなことを人間が出来るとは思ってなかったです。映画ではそんなシーンがありますが、「まー、映画だからな」と。現実には、物理的・肉体…

エディントンのイプシロンを圏論的に定義する

「組み合わせ的主バンドル: エディントン・バンドル」の続きというか追記というか、関連する話。対称群が作用する組み合わせ的な主バンドルが「なんか面白な」と思ったので紹介したのですが、エディントンのイプシロンを定義するだけなら、バンドル構造を経…

組み合わせ的主バンドル: エディントン・バンドル

エディントン(人名:Eddington)のイプシロンという組み合わせ的関数(を表す記法)があります。その定義や色々な公式は、例えばWikipedia項目に書いてあります。 Wikipedia項目:エディントンのイプシロン エディントンのイプシロンは、テンソル代数/外積…

はてなブックマークの新ユーザーページと、サービスのマジョリティ・ユーザー

僕は非公開で「はてなブックマーク」を使っています。2017年7月3日から、はてなブックマークのWebインターフェイスは新ユーザーページに全面移行しました。 はてなブックマーク新ユーザーページを正式リリースいたしました 今まで、旧ユーザーページと新ユー…

奇妙なユークリッド空間とデカルト構造

「ユークリッド空間って何なんだろう?」への追記ですが、別エントリーとします。「ユークリッド空間って何なんだろう?」において: 標準ユークリッド対象の「標準」が何であるかを一般的に規定することは出来ませんが、個々の典型的ケースにおいては、常識…

ユークリッド空間って何なんだろう?

「ユークリッド空間」という言葉はよく使われますが、色々な意味を持つ多義語です。その多義性について考えてみます。内容: 距離空間としてのユークリッド空間とデカルト空間 具象圏における標準ユークリッド対象 ユークリッド対象 ユークリッド空間とは 追…

食券販売機のユーザーインターフェースについて: ひとつのアンチパターン

しばらく記事の更新が滞っておりました。そのあいだにあったことを書きます。松屋が期間限定で「ごろごろ煮込みチキンカレー」を発売しました。2017年6月6日からのことです。 【朗報】松屋史上屈指のウマさ「ごろごろ煮込みチキンカレー」が本日から大復活!…

平面タングル、空間タングル、ブレイドなんかが“もつれた”話

「単純平面タングルとカウフマン図のキャンバス・基準点について」において、平面タングルに触れました。平面タングルを空間タングルに一般化して、その後で特殊化することでブレイドが出てきます。結び目や絡み目もタングルの特殊なものとして出現しますが…