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参照用 記事

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

理不尽の説明としての妄想とデマ

僕が目にした、同意しにくい意見を並べてみます。 新型コロナウイルスは生物兵器である。 新型コロナウイルスは人口削減の道具である。 3月29日の雪は人工的に気象操作された。 新型コロナ禍は、トランプ大統領が仕組んだ。 全部、中国/中国人が悪い。 全部…

誤訳だろうが定着すれば立派な日本語

文化芸術に関わる全ての皆様へ 同情と鼓舞はしても、具体策は何もなし -- という批判はもっともだと思います。が、この文章に出現する「明けない夜はない」に食い付いている人がいたりします。なんでそこに食い付く?曰く; シェイクスピアの原文 "the night…

余次元1の埋め込みの向き

多様体の向きに関しては、「多様体の向き:色々な定義」に書いた、外積代数バンドルを使う向きの定義がスッキリしている気がします。が、しかし: ところで、「0次元多様体は向き付け不可能なのでは」で触れた法直線バンドル/法ベクトル場を使った向きの定…

新型コロナウイルス感染者数の推定手法(ダメな例)

森岡正博氏のツイート:https://twitter.com/Sukuitohananika/status/1242698846032953345: みんな冷静に計算してほしいけど、東京都の新コロナ感染者数は現在171人。東京から無作為に200人をピックアップしたときに、その中に超有名人の志村けん氏が…

多様体の向き:色々な定義

次の2つの記事で「0次元多様体の向き」について書きました。 0次元多様体の向きの定義が納得できない 0次元多様体は向き付け不可能なのでは 「向き」の定義が二種類あって、0次元のところでその齟齬が目立ってしまう、という事情でした。これらの記事を書く…

0次元多様体は向き付け不可能なのでは

今日書いた記事「0次元多様体の向きの定義が納得できない」への補足です。同じ記事への追記・修正でもいいのですが、追記としては若干長め、大きな修正は原則しない方針なので別記事にします。まず、先の記事では、 主に心理的な理由で、境界を許すコンパク…

0次元多様体の向きの定義が納得できない

話を簡単にするために、多様体はコンパクトなものだけを考えます。0次元多様体は、(コンパクト性の仮定のもとで)有限個の点です。0次元多様体にも向き〈orientation〉を考えることができて、向き付き0次元多様体〈oriented 0-dimensional manifold〉とは符…

情報怪物としてのコロナウイルスが怖い

2020年3月21日の段階で、新型コロナウイルスによる死亡者数が一万一千人を超えている。人を死なせる病原菌としても怖いが、今の被害 -- 人間の社会・文明に与えたダメージは、死亡者数から想定される規模をはるかにはるかに超えている。この怖い感じを適切か…

画伯とは

最近、「わたし、画伯だから」って言葉を聞いたのですが、これは、「わたしは絵が上手です」ではなくて「わたしは絵が下手です」って意味だったのです。まー、文字通りの意味の反対を意味する用法ってのは割とあるから驚きはしなかったですけど。「画伯」で…

オペラッドと型付きラムダ計算

一昨日の記事「モノイド圏上のテンプレート・オペラッド:具体例とソフトウェア的解釈」でオペラッドの話をしたので、小円板オペラッド〈little disks operad〉における計算を型付きラムダ計算のフレームワークに乗せてみましょう。これによって、オペラッド…

モノイド圏上のテンプレート・オペラッド:具体例とソフトウェア的解釈

とあるソフトウェア的な動機から、圏論的な代数系を構成してみます。この代数系は、通常の圏〈ordinary category〉とは違い、横結合、縦結合、モノイド積の3つの演算を持ちます。通常の圏は結合だけしか持たないし、モノイド圏は結合とモノイド積しか持ちま…

DOTN三号とCatPict〈キャットピクト〉:方針

DOTNとは、Diagrammatic-Order Text Notation のアクロニムで、モノイド圏や2-圏の射を表現するための表記法です。DOTNをブログで最初に紹介したのは2006年です。 図式順テキスト記法(DOTN)(別なページへのリンク) 2013年にリバイスして、DOTN二号〈Vers…

カン拡張の左右の憶え方をもうひとつ

「ガーッ! また左と右が。カン拡張」では、左随伴関手と右随伴関手の左右と対応させて、左カン拡張と右カン拡張の左右を覚える方法を紹介しました。この方法の欠点は、左右を決定する道のりが長いことです。別な方法を紹介します。まず、次の対応を丸暗記し…

必然性なき選択と過剰な表示

書籍『〈現実〉とは何か』(筑摩選書)への谷村省吾先生による言及に触発されて、「根拠なき選択」という記事を書きました。そのなかで、何かを選ぶとき、選べるものが一個しかない(一択)なら、それは「根拠がある選択」だと言いました(脚注)。それしか…