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参照用 記事

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

随伴系はなぜ難しいか

随伴系〈adjunction〉を理解するのはなかなか難しいようです。なぜ難しい? -- いやむしろ、なぜ難しいと感じる? のでしょう。内容: ペアは台に過ぎない 役割の名称 ペア(だけ)じゃないから ペアは台に過ぎない随伴系という言葉を使いましたが、単に随伴…

自由生成関手/自由忘却随伴と線形代数

以下の4つの記事で、パランパランと述べたことの背景というか気持ちを付け足しておきます。 ベクトル空間の基底とフレームは違う 基底変換、なにそれ? 基底とフレーム、丸く収まる妥協案 「ベクトル」の3つの解釈:要素、ポインター、線形ポインター 自由忘…

「ベクトル」の3つの解釈:要素、ポインター、線形ポインター

「基底とフレーム、丸く収まる妥協案」の続きです。VはR上のベクトル空間で dim(V) = m とします。写像 φ:{1, ..., m} → V を最初に考えて、写像φの像 Im(φ) はVの部分集合になり、写像φの線形拡張 φ∧:Rm → V は線形写像です。次の状況を考えます。 φ∧:Rm → …

基底とフレーム、丸く収まる妥協案

一昨日の記事: ベクトル空間の基底とフレームは違う 昨日の記事: 基底変換、なにそれ? 世間一般では、「基底」「フレーム」が何を意味するかは曖昧だけど、まーしょうがないよね、という話をしました。僕は区別したいけど、習慣は変わりませんからね。で…

基底変換、なにそれ?

某所で「『基底変換』という言葉は曖昧語だから、意味を確認してから使ってね」と言ったのですが、どのくらい曖昧かを述べます。そもそも、基底の話じゃなくてフレームの話なので「フレーム変換」です。フレームのことも基底と呼ぶ習慣は一般的なのでしょう…

ベクトル空間の基底とフレームは違う

「ウワーッ、間違えた!」という事態が今日発生しました。何を間違えたかと言うと、ベクトル空間の基底とフレームを混同してました。基底とフレームは、世間の皆さんも混同してますよね(たぶん)。フレームのことも基底と呼ぶ(意図的混同、あるいはオーバ…

絵算をはじめた人への注意

圏論で使う絵算〈{graphical | pictorial | diagrammatic} {calculation | computation}〉については、次の記事で詳しく説明しています。 圏論の随伴をちゃんと抑えよう: お絵描き完全解説 上記過去記事にしたがって多少のトレーニングをすれば圏論的絵図の…

マルコフ圏から付点構成/合同商構成でダガー対称モノイド圏を作る

過去の記事「マルコフ圏におけるベイズの反転定理」の最後で次のように言いました。 「ベイズ反転は、ほんとの逆射ではないから inversion と呼ぶのは不適切」という意見はもっともですが、適当なセッティングのもとでは、ベイズ反転を逆射と考えることが出…

モナド、クライスリ圏、随伴 の落ち穂拾い

昨日書いた記事「確率的圏における期待値と雑音」で、記法の選び方をしくじりました。 圏M上のジリィモナドを'G'と書くことにした。 Gのクライスリ圏Sの射をラテン文字大文字で書くことにした。 Sの射を、'F', 'G' と書いた。 文字'G'の使用が衝突した。 絵…

確率的圏における期待値と雑音

確率的圏〈stochastic category | 確率圏〉の暫定的定義については「確率的圏、存在命題とスコーレム・コンビネータ // 確率的圏」で述べました。確率的圏は、事実上ジリィモナドのクライスリ圏です。こう定義してみても、期待値の概念は現れません。期待値…

Emacsとお別れして、僕は辛い

テキストエディタをEmacsからVSCodeに切り替えました。僕は、EmacsマニアでもなければEmacs LOVEでもない、単に長期間普通に使ってきたユーザーです。なので、Emacsを捨てることに心情的な抵抗はないです。が、長い期間で身体に染み付いたEmacs脊髄反射はな…