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参照用 記事

VOODOOな理論達:難攻不落か、江本城

id:rnaさんとid:hamlet-rさんから昨日のエントリートラックバックをいただきました。少し補足しておきます。

rnaさん:

いずれマスコミが動き出して私生活上のスキャンダルで「癒し系」の化けの皮が剥がされることになるのかも。

どうでしょうか? 江本さんは尋常でなく手強いかもよ。江本理論は支離滅裂だし、うかつなことを言ったりもしているのだけど、フォロー(とりつくろい)もまた見事だったりするんで。

江本さんの世界観は稚拙で歪んでいるにしても、ある種の能力に秀でている人なのは間違いないでしょう。そんな賢い人が、“あの”自説を信じるはずはない、江本さんはそこまでバカじゃない! -- これが、今の僕の作業仮説(どうしてそう推察するかの根拠を挙げるのは、もっと元気がいいときにします)。

信じてない自説をなぜ熱心に布教してるのか? あり得る答えのひとつはお金儲けですが、名声や権力への欲望かもしれないですね。いずれにしても、江本さんの「合法的に大衆を操る」ノウハウは相当なものです。深読みし過ぎかもしれないが、あの支離滅裂さ異常な単純さも計算されているような気がしてならないのです。

hamlet-rさん:

ここをみると、この本の著者はスマトラ島の大地震の犠牲者にたいして、「お水さまのたたりだ」と言い放ったらしい。最悪。

「ここ」は僕のエントリーを指しているのですが、念のため原文を参照してください。(→http://www.thank-water.net/japanese/emoto/masaru20050904.htm

僕は、「以下の表現は僕のバイアスがかかった不適切なものだが」と断りをいれた上で:

実際江本さんは、大きな災害(スマトラ沖地震津波カトリーナなど)があると、さもうれしそうに「ほれみろ、お水様のバチがあたった」と吹聴しているのです。

と書いたのでした。僕の表現は明らかに悪意が込めてあり、語弊があるとも自覚しています。しかし、次のパラグラフなどは、そういう解釈をされても致し方ないと思いますよ。

水の神様である竜は言いたいのでしょう「お前ら人間 いつになったら お前ら人間を生んだ水 お前らの母のことを知ろうとするのか 知ろうとするどころか無視して 挙句の果て 粗末に扱うばかりじゃないか う〜ん 俺は怒ったぞう!!」と。


人類全体として愛感謝的な生き方をしてゆかなければ、水はますます荒れ狂い、第三、第四の水による大災害が、今度はあなたの町をも襲ってくる事になるでしょう。

あきれるくらいに稚拙な「バチがあたるぞ」論法なんですが、これも江本メソッドの適用例であり、十分な効果を持つことを承知して使っているのでしょう。僕が、心底情けない気持ちになってしまうのは、こんなベタベタの子供だましが通用してしまうという現実に対してです。

それはそうと、hamlet-rさんのエントリーを読んで、まっとうな信仰を持つ者はまっとうに考えるのだな、と感じました。「科学もまたひとつの宗教である」というのは正しいでしょう。「宗教か科学か」が問題なのではなくて、まっとうな思考体系と思考方法を適用しているのか、それとも人類の知的営為(とその成果)をコケにしたような有害な戯言<たわごと>をほざいているのか、が問題なのです。