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参照用 記事

子供も大人も変わらない -- 考えるって難しい

「日常」か「雑記/備忘」か微妙な話題。

子供達とはよく遊ぶのだけど、お勉強は何も気にしてませんでした。ところがどうやら、ウチの子はデキが悪い。どんな感じかというと; 掛け算九九は暗記しています。10×n も機械的に反応できます。でも、「8×12」とか「11×11」になるともうダメ。そこで考え込むとか、筆算(もう習っている)をはじめるならいいのだけど、適当に「90」とか答える。「違う」「じゃ、100」「それも違う」「ええー、じゃ、105?」とこんな調子。

しょうがないヤツだ、とガッカリするのですが、まー、これはある意味「自然」なのかな、とも思います。掛け算九九ってのは、暗記が得意な子には苦痛ではないし、即答できることが(たぶん)快感でもあるのでしょう。2桁の掛け算になると「まだ憶えてないから、答えられなくても当然」という気分で、イイカゲンな答えを言っているようです。

掛け算九九をベースにして、筆算という手順(アルゴリズム)を遂行するのが面倒だし、そもそも、掛け算九九(1桁の掛け算)と2桁以上の掛け算の関連なんて意識してません(ホントに困るんだけど)。彼にしてみると、うざい筆算なんかより“掛け算九十九・九十九”の巨大テーブルを丸暗記したほうが楽なんでしょう。巨大テーブルを暗記したら、人より速く2桁掛け算を答えられるでしょうが、3桁の掛け算はまた当てずっぽう

で、これがウチの子に限った話かというと、そうでもない。他の子も? いいえ、大きくなってもだいたいコレですよ。大人でも、知っていること(掛け算九九)から、適切な推論手順(筆算)を組み立てて結論(掛け算の答え)を導き出すことは苦手です。知ってることは即答するけど、知らないこと/わからないことは、憶測や印象や反射でテキトーに答える。即答できることと、そうでないことを峻別して、知らないことを調べたり、分からないことを推論する -- それは相当に難しいことです。

子供でも大人でも、考えることは大変です、ときに苦痛です。考えないほうが自然(それは安易でもあるが)なんですよ。と、そう思って、遅ればせながら2桁の掛け算をみてやることにします、ボチボチと。