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参照用 記事

早わかり イベントモデル

「イベントモデルの概念と用語法が混乱しているので、イライライするんですが」が随分長くなったので、その要点を箇条書きにまとめておきます。

  1. Javaイベントモデルにおけるイベントソースを、DOMイベントモデルではイベントターゲットと呼ぶ。
  2. DOMツリー内をイベントが伝搬する運動過程をイベントフローと呼ぶ。
  3. イベントフローのときに通過するノードの列をチェインと呼ぶ。チェインの両端は、ルートノードとイベントターゲット・ノードである。
  4. イベントフローは、キャプチャリング・フェイズターゲット・フェイズバブリング・フェイズの3つの部分に分けられる。
  5. イベントフローのチェインに含まれるノードは、EventTargetインターフェースを実装する必要がある。
  6. 「イベントフローの折り返し点=チェインの端点」であるイベントターゲットと、EventTargetインターフェースおよびEventTargetを実装したノードは、異なる概念である。
  7. XMLイベント仕様では、チェインに含まれるノードをオブザーバーと呼ぶ。
  8. このオブザーバーは、デザインパターンのObserverパターンにおけるObserverではない。Subjectのことである。
  9. DOMイベント仕様では、イベントリスナーイベントハンドラの区別は曖昧で、ほぼ同義語である。
  10. XMLイベント仕様では、イベントハンドラー、イベントタイプ、オブザーバー・ノードの3者間の束縛(binding)をリスナーと呼ぶ。
  11. Javaイベントモデルにおけるリスナーは、関連するイベントハンドラーの集まりのことである。
  12. JavaScriptActionScriptにおけるEventListenerインターフェースの実装は、1つの関数(クロージャ)である。
  13. DOMのイベントがチェイン内のノードを通過(出現ともいう)するとき、そのイベントがノードに登録されたハンドラーの実行を引き起こすことを「トリガーする」という。
  14. ディスパッチとは、イベントフローによる伝搬と、各ノードにおけるトリガーの両方を含む全行程を実行させることである。
  15. DOMのイベントはイベントタイプを持つが、それは文字列で表現される名前である。
  16. インターフェースの継承により実現される、イベントの型階層(型システムとしての順序構造)も存在する。同じ型(型システムの型)のイベントを細分するためにイベントタイプ(名前)が使われる。