水木しげるセンセイは偉大だとは思っていたが、もう、どうしようもなく偉大だな。すさまじく偉大だ。あまりにも偉大で、ひれ伏すしかない。
- 作者: 武良布枝
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2008/03/07
- メディア: 単行本
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奥さん(著者)の(気恥ずかしい、ありきたりの表現だが)素朴な献身に読みながら僕は何度も泣いてしまうのだが、水木センセイとつげ義春、池上遼一、矢口高雄、荒俣宏などとのエピソードも興味深いです。なかでも、奥さんと南伸坊の初対面のクダリには大笑い。
頭が大きくて、三角で、それに小さな目鼻がついていてかわいくて、まるでおにぎりみたいな、一度見たら絶対に忘れられない顔をしている青年でしたから。失礼だとは思いましたが、ひと目彼を見たとき、私は笑いが止まらなくなってしまったのです。
「失礼だとは思いましたが」って、いくらなんでも失礼すぎるでしょ、奥さん。
実は僕も、築地を歩いている南伸坊さんを二、三度目撃したことがあるのですが、自画像イラストのまんま(背は割と高い)なんで驚愕した後で笑いをこらえるのに苦労しました。
その後、南さんはおにぎり顔の自分のイラストで有名になりましたが、そのイラストを見たら、あまりにそっくりで、また笑いが止まらなくなったりしました。
失礼すぎますが、おっしゃるとおりです、奥さん。