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参照用 記事

Seven Trees:どこがヒントなんじゃい?

「ちゃんと問題を述べると」

そもそもノーヒントでは難しすぎる問題なので、順次ヒントを追加していく予定です。

何人かの方は、もうSeven Treesパズルを解き終わったよう(解答はまだナイショ)ですが、ヒントを追加します。ただし、このエントリーをお読みになって、「なんじゃソレ!?」「どこがヒントなんだよ、ヴォケッ!」「頭おかしいんじゃねーの?」と言いたくなる方もいるかと思います。でも、ふざけてるわけじゃないので怒らないでね。

「これは難しいパズルだ、取り急ぎ紹介」のコメント欄

とある論文に非構成的な証明(簡単ちゃ簡単)があって、「非構成的に示せれば、構成的にも示せる」というメタ定理もあるので、*具体的に* fとgを書き下せるはずなんですよね。

これから述べることは、上記の「とある論文」に示されている「構成的な証明」です。TとT7をつなぐ関数を具体的に構成せずに、TとT7が同型であることを示します。以下、集合の同型も(ほんとには等しくなくても)イコール記号「=」で表します。



「ちゃんと問題を述べると」の最後で、木の集合Tに関して、T = I + T2 を示しました。つまりこれは、Tが、未知数Xに関する方程式 X = I + X2 の解ということです。

計算を見やすくするために、I(アイ)を1(イチ)と書いて、方程式の項を移項すると、

  • X2 - X + 1 = 0

これは2次方程式なので、解の公式で解けて、解は (1 ± √3i)/2 (iは虚数単位)。これらの解は絶対値が1、偏角が60度および-60度(300度)の複素数で(三角定規を思い起こしてください)、1の6乗根になっています。

つまり、

  • X = I + X2 ならば、X6 = 1

X6 = 1 ならば X7 = X は明らかなので、

  • X = I + X2 ならば、X7 = X

木の集合Tは、上の命題の仮定(十分条件)を満たしているので、結論内のXにTを代入した T7 = T が成立します。


オットットット、最初に書いた注意を思い出してください、石を投げないでください。

いやっ、冗談じゃなくてね、これはこれでSeven Treesのヒントになっているんですよ。なんだったら次も参照してみてください。

もとの論文(「とある論文」)の内容は、たぶん来週紹介します。