「トラックバック/コメントは日付を気にせずにどうぞ。蒸し返し歓迎!」で、2007年1月のエントリー(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20070109)でのやり取りなので、誰も眺めてないでしょうから、ここに転記しておきます。
http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20070109#c1229535963 内海さんによると:
昨日のお昼に近所のジュンク堂に行って、何気なく数学書のコーナーを見ていたら、竹内外史さんの「層・圏・トポス」が復刊されて棚に並んでたので、音速の速さでレジに持っていって買ってさっそく読みました(^_^)
説明がシンプルで丁寧なので、もの凄く読みやすいですね。
檜山さんが読まれていたというのも頷けます。
とりあえず一足飛びに第二章の「圏」に行かずに、第一章の「層」から読んでますが、この本だったら層の理論の基礎が解りそうな気がしてきました。
以前永田雅宣さんの本で層の理論を勉強しようとして、具体的なイメージが掴めずに挫折した経験があるので、苦手意識はありますが(^^;)あと色々調べてみましたが、この「層・圏・トポス」、オンライン書店には入荷していないようです。
さすがに発行元の日本評論社の通販では在庫有になってますが、Amazonも楽天もセブンアンドワイも在庫切れで発注も出来ません。
発行部数がちょっと少なめなんですかね?
良い本なのにちょっと残念。
檜山さんももう一度買われるんでしたら、大きめの本屋さんで探してみて下さい。
おおー、復刊されたんだー!(最近、なんかこのての復刊が多いような気がします。)
竹内さんの『層・圏・トポス』(日本評論社、1978)は、日本語で圏論を主題的に扱った(たぶん)最初の書籍です。僕は、1978年当時、高田馬場・芳林堂書店で買ったのを憶えています。以下にも書いたような事情で手元には残っていなかったのですがね。
http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20070109#c1222485372 檜山:
内海さん> 日本語で書かれた圏論やコホモロジー関連の本が、私には読みにくい物が多いんですが、檜山さんの場合はどうでしたか?
日本語でも英語でも、本を読んでわかった気になったことはほとんどありませんね。みなさんマックレーンの本を推奨しますが、どうせ読めないだろうから僕は読んでません(日本語版を持ってはいますが)。時間がたくさんあって優秀な方でないと通読するのは無理なような気がします。
辞書的に使うなら、 BorceuxのHandbook of Categorical Algebra(3巻のシリーズ)のほうがいいと思います。Vol 1 を持ってますが、索引を引いて該当箇所を眺めることがあります。実はこのVol 1が、落として壊れたハードカバー本です(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20061204/1165192323)。
個人的に、ある程度読んだ記憶があるのは竹内外史さんの『層・圏・トポス』です。直観論理とかの関連が書いてあったので、僕の好みにあっていました。が、 http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20051107/1131350201 に書いたような事情で今は手元にありません。
いずれにしても、圏論を“圏論として”学ぶのは辛いものがあるような気がします(まー、人にもよるでしょうが)。幾何学とホモロジー、論理とトポス、ラムダ計算とデカルト閉圏、結び目とテンパリー/リーブ圏のような、なんらかの応用分野とセットにしたほうがとっつきやすいでしょう。今なら、物理から入るのもいいのかもしれません。谷村省吾さんの本 http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20070122/1169425937 は、圏論はさわりだけですが、具体的で面白いです。
宿命的なジレンマとして、具体例がないと実感が湧かない、が、具体例を理解するために別な知識が必要; ということがあります。シリトリやアミダの例は、そういうジレンマを少しでも解消しようとしてです。
14日の圏論勉強会・夜の部でも言ったことだけど、最近は大書店(紀伊國屋とかジュンク堂)に行くのは半年に一回くらい。たまたま、13日に新宿高島屋にいったので、近くの(本店じゃないほう)紀伊國屋に行って、雑誌「数理科学」のバックナンバーを買ったのでした。その時点では『層・圏・トポス』はなかったような、、、、 恵比寿・有隣堂でも置いてあるかな? [追記 date="2008-12-22"]有隣堂にあったので、僕も買ってきましたよ :-)[/追記]