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参照用 記事

田辺さんの圏論デモ、こりゃオモロー

コメント欄(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20090522/1242959084#c)にて:

田辺
2009/06/20 19:33 
トラックバックが失敗するのでコメントに入力させて頂きます。
単純平面タングルのデモを作成してみました。
http://monado.dtiblog.com/blog-entry-74.html
 

m-hiyama 
2009/06/22 09:28 
田辺さん、ありがとうございます。
でも、僕ふだんExcelとか使う機会がないので持ってないのであった。残念。
誰かに見せてもらおうかな

今日、出先で拝見しました。これ、おもしろいですね。Excelをお持ちの方は是非ダウンロードしてお試しください。(誰か画面ショットを取ってくれないでしょうか。)

背景を知らないとワケワカンナイかもしれないので、少しだけ説明。

上のホワイトボードの写真は、モニャドセミナー2のときのものです。圏の事例として単純平面タングル(Simple Planar Tangle; SPT)を出したのです。平面タングルとは、ジョーンズ多項式のジョーンズ(http://math.berkeley.edu/~vfr/)が考えたものらしく、それをサンダー*1http://www.imsc.res.in/~sunder/)が単純化したものを、さらにもっと簡単にした例です。

圏に対して先入観を持っている人には、思いこみを打ち砕く例になるのではないか? と思って紹介しました。圏SPTの対象の集合|SPT|は自然数 {0, 1, 2, 3, ...} です。そして射は、円環領域(アニュラス)に描かれたヒモ模様(写真の赤い線)です。Aがヒモ模様だとして:

  • dom(A) = 内側の円上の点の個数
  • cod(A) = 外側の円上の点の個数
  • idn = ストレートな模様

さて、2つの射の結合ですが; -- ホワイトボードに絵を描いり消したり描き替えたりしながら説明した状況が上の写真。田辺さんのExcelデモは、僕がホワイトボードでやったのと同じことをグラフィックスで実行します。これ以上言葉で説明するのは難しいですが、デモを見ればだいたいの見当は付くでしょう。

圏SPTのホムセット SPT(0, 0), SPT(1, 0), SPT(1, 1), SPT(0, 2), SPT(2, 2) あたりを具体的に調べるのは面白い課題です。思いの他複雑です。SPTの構造を完全に記述するのはだいぶ難しい(僕はよくわかりません)。

ともかく、「こんな圏もあるんだー」と感じるだけでも有意義だと思います。

*1:正確な発音は分かりません。インド人です。スンダーかも。