- 前の話: 増員計画の失敗
父親:「まだ秘密基地は作っているの」
次男:「作っているよ。一番新しいのは山手通り」
父親:「えー、山手通りに隠れるような所はないでしょ」
次男:「うん、みんなからまる見え」
父親:「それじゃ、秘密じゃねーよ」
次男:「だいたい、山手通りだと場所がないんだよ」
父親:「じゃ、どうしてんだよ?」
次男:「道路のわきに板が置いてあるんだよ、基地の目印に」
父親:「板一枚、そ、それだけ?」
次男:「うん」
父親:「ショボイなー、それ」
次男:「しょうがないんだよ、たくさん作らなきゃならないから」
父親:「その秘密基地、形骸化してるな」
次男:「ケイガイカ? おとうさん、わざと難しいこと言ってるね」
父親:「あー、わざと言ってるよ。もっと言うとね、粗製濫造、本末転倒だ」