しばらく記事の更新が滞っておりました。そのあいだにあったことを書きます。松屋が期間限定で「ごろごろ煮込みチキンカレー」を発売しました。2017年6月6日からのことです。
凄まじく絶賛しているブログ記事があったりします。
6月21日(水曜)には終了のようだったので、6月19日(月曜)食べに行きました。このカレーについて言えば、確かに評判通り「凄い気合の入れよう」でした。([追記 date="2017-07-07"]今日、松屋の前を通ったら、まだ「ごろごろ煮込みチキンカレー」やっているみたい。6月21日で終了はガセネタだったのか?[/追記])
でも話題はカレーじゃなくて、松屋の食券販売機のことです。僕は、「ごろごろ煮込みチキンカレー」の食券を買うのに手間取ってオタオタしてしまいました。後ろに他の人が並んでいて、ホント焦ってしまって、冷や汗ものでしたよ。カレーが出てきても動悸が収まらず、せっかくの秀逸なカレーの味も(最初のうちは)堪能できませんでした。なんですか、あの券売機は?!
飲食店の食券販売機、例えばラーメン屋さんとかのヤツですと、ドリンクの自動販売機と大差ありません。違うのは、複数の商品を買うので[決定]ボタン([お釣り]とラベルされていることも)があることです。「俺流塩ラーメン 中目黒店」で、
- 塩らーめん ¥670
- 半ライス ¥150
- 餃子 ¥200
を頼むなら*1、次のようにします。
- 千円札と百円玉を入れる。
- 3つのボタンを押す。
- 決定する。
- 食券が3枚とお釣りが80円出てくる。
何も迷うことはありません。
松屋の券売機って、タッチパネル方式でソフトウェア実装なんですよね。昔は、ドリンク自販機や「俺流塩ラーメン」と同様な機械式だったようです(下の画像は2012年10月4日のもの)。
これでは、季節ごとに変わるメニューや期間限定のキャンペーンへの対応が困難でしょう。ソフトウェア方式への移行は当然と言えます。2014年くらいにはソフトウェア方式に切り変わったようです(下の画像は2015年9月11日のもの)。
ソフトウェアなら、データをを変えるだけで変更に対応できるし、必要があればプログラムの修正と再配布も容易です。それは必然の流れだからいいんだけど、ソフトウェアのデキが悪すぎんじゃないの、松屋のアレは。
松屋券売機は、階層型メニュー(ソフトウェア用語の「メニュー」)インターフェイスを全画面で実装したようなものです。操作手順は、先に引用した記事「松屋の「ごろごろ煮込みチキンカレー」は絶対に食べるべき“日本カレー”の到達点 この柔らかチキンとスパイス感が590円で提供される世の中に感謝しかない」にあります(この操作を予習しときゃよかった)。
トップレベルで「店内」か「お持ち帰り」かの二択から選択します。その下の階層は、たぶん(記憶が定かでないけど):
- 牛丼
- カレー
- 定食
- ...
みたいな感じ。僕はカレーを選んだんですが、目的の「ごろごろ煮込みチキンカレー」がない。で、「戻る」ボタンを探して、「一階層戻る」だか「トップレベルに戻る」だか「キャンセル」だか、焦っていたんで何だか覚えてないけど何かやって、「アレ、ない、どこだ、どこ?」とかウロウロして … 実は、二階層目に「期間限定メニュー」というカテゴリ項目があって、その下に「ごろごろ煮込みチキンカレー」が配置されていたのでした。
最初「カレー」に目が行ってしまい、カレーの下を探してしまったのです。一覧性が欠如しているので、どこに何があるか見当が付かないです。戻り方もよく分からない。複数の商品を組み合わせて買うのはどうしたらいいかも分からない。あと、お金を入れるタイミングも分からないです。僕の記憶では「決定」ボタンがなかったと思います。なんだか分からないままにお釣りが出てきました。
食券販売機に、カテゴリに分類した階層型メニュー方式を採用するのはバッドアイディアだと思いますよ。例えば、中華料理屋さんで餃子定食が食べたいとします。トップレベル・メニューが:
- 定番
- 本日のお勧め
- ランチサービス
だったら、どれ選ぶんだよ!? 「定番かな?」と選ぶとその下が:
- 麺類
- ご飯物
- 点心
ワシャ餃子とご飯が食べたいんじゃーッ、ムキーッ!! ってなりませんか。
[追記]
操作マニュアル動画が公開されているので(今さら)見ました。
この動画だと、直接「ごろごろ煮込みチキンカレー」が買えるような印象ですが、実際は「期間限定メニュー」を選択して下の階層に降りてから「ごろごろ煮込みチキンカレー」を選ぶんだったと思います。画像 http://livedoor.blogimg.jp/narumiii/imgs/1/8/189580b4.jpg を見れば状況を察することができるでしょう。
この動画によると、お金は最後に入れればよくて、動的(状態依存)に出現する[おつり]が[決定]に相当するようです。が、おつりが一定額以下だと自動で決定されたように思います。あらためて見ると、買い物カゴとかタブ切り替えとか、PCのGUI類似のUIコンポネントを使っています。
PC GUIには比較的慣れている僕が焦ってしまったのは、券売機を「階層型メニュー + ウィザード(4ステップ) + タブ切り替え + 買い物カゴ + 動的ボタン」で操作するなんて思ってもいなかったからです。僕が券売機に抱くメンタルモデル(心の準備)とまったくかけ離れてます。
[/追記]
*1:僕は大食じゃないのでこんなに頼みませんけど。
*2:画像:http://brogmeshikue.at.webry.info/201210/article_40.html 「松屋のメニュー複雑すぎ」より
*3:画像:http://tanken.guidenet.jp/?p=45549 「店舗リニューアルと新メニュー 松屋 入谷」より