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参照用 記事

バエズ/ドーラン茂みとリントン/ローヴェア・モナド

たわ言かも知れない。

直前の記事「リントン/ローヴェア・モナド構成の明示公式」を書いた後で気付いたことがあります。

過去記事「複グラフが定義するモノイド多項式関手」に出てくるモノイド多項式関手って、リントン/ローヴェア・モナド構成の明示公式とちょっと似てませんか? リントン/ローヴェア・モナド構成の明示公式は不明瞭な点があるし、モノイド多項式関手もモヤッとしたところがあります。曖昧なものどうしを比較して「似てる」と言っても説得力がありませんが、僕の“感じ”では強く関連しているように思えます。

リントン/ローヴェア・モナド構成の明示公式にモノイド圏は出てきませんが、モノイド多項式関手はモノイド圏ありきで考えるものです。この2つが似てるなら、リントン/ローヴェア・モナド構成の明示公式の下部構造にもモノイド圏が存在するのでは? ここは飛躍があるように思えるでしょうが。

隠れたモノイド圏が在るとするならば、それはバエズ/ドーラン茂み〈Baez-Dolan grove〉(「バエズ/ドーラン茂みの対称モノイド亜群」参照)達のモノイド圏でしょう(さらに飛躍?)。バエズ/ドーラン茂み達は、接ぎ木〈grafting〉と併置〈juxtaposition〉によりモノイド圏になります。

スケマティックなリントン/ローヴェア・モナドは、バエズ/ドーラン茂み達のモノイド圏に対するモノイド多項式のようなナニカとして得られるのではないか?

さらに、バエズ/ドーラン茂み達のモノイド圏には、可換フロベニウス代数のサプライ*1(あるいはモダリティ)を載せることができます。特殊可換フロベニウス代数をサプライすると、バエズ/ドーラン茂み達はハイパーグラフ圏になります(「ハイパーグラフ圏 一瞥」、「ダガー・ハイパーグラフ圏とドット付きワイヤリング図」参照)。

サプライ〈モダリティ〉の可換フロベニウス代数に特殊法則〈special law〉を要求すると、ドーナッツの穴は(一瞬生じても)消えてしまいます。つまり、曲面の種数が上がることはありません。この状況では、バエズ/ドーラン茂みは、種数 0 の曲面にストリング図が描かれた図形です。種数が増えないので、バエズ/ドーラン茂みは、位相的には何個かの穴(“ドーナツの穴”ではなくて“靴下の穴”)があいた幾つか(0個かも知れない)の球面達の直和と同相です。

常にではありませんが良い状況では、バエズ/ドーラン茂み達にダガー〈対合〉演算を入れられます。そのときは、バエズ/ドーラン茂み達のモノイド圏はダガー・ハイパーグラフ圏(「ダガー・ハイパーグラフ圏とドット付きワイヤリング図」参照)になります。

とある種類のスケマティックな計算〈ストリング図の計算 | 絵算〉は、バエズ/ドーラン茂み達のハイパーグラフ圏(ときにダガー・ハイパーグラフ圏)にエンコードされるのでしょう。そのハイパーグラフ圏になんらかの操作(よく分かってない)をすれば、スケマティックなリントン/ローヴェア・モナドが得られのでしょう。得られたリントン/ローヴェア・モナドのアイレンベルク/ムーア圏は、とある種類の圏類似代数系の圏とみなせるでしょう。

って、ほんとかなー。

*1:フォング〈Brendan Fong〉とスピヴァック〈David I. Spivak〉の "Supplying bells and whistles in symmetric monoidal categories" 参照。