sumiiさんの「帰納的定義ということ」に関係していなくもないようで、実は関係しないであろうハナシ。モトネタ(出典)は、たぶん森毅さんがどこかで書いていたことだと思う。
自然数nを含むような主張P(n)があって:
- P(0)が正しい。
- P(n)が正しいなら(そう仮定して)、P(n + 1)も正しい。
このとき、P(n)はすべての自然数について正しい -- というのが数学的帰納法の原理ですね。
数学的帰納法の使用例を挙げましょう。まずは、「すべての人はハゲである」という命題を証明します。髪の毛の本数nに関する数学的帰納法:
- 髪の毛が0本の人は、明らかにハゲである。(n = 0 のケース)
- 髪の毛がn本の人がハゲなら、1本増えたところでやっぱりハゲだから、髪の毛が(n + 1)本の人もハゲである。
以上から、任意のnに対して「髪の毛がn本の人はハゲである」が示せた。どんな人でも、適当なnに対して「髪の毛がn本の人」なので、所与の命題は証明された。
同様な論法で「すべての人は貧乏である」も示せますけど、書かなくてもいいよね。