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参照用 記事

雑記/備忘

ヒューズ・アローと丹原プロ関手

最近のマイブームは二重圏です(「二重圏、縦横をもう一度」参照)。既存の概念を二重圏ベースで再考してみるとちょっと楽しいです。アローは、ジョン・ヒューズ〈John Hughes〉が考案した関数プログラミングの道具・手法です。ヒューズのアローを二重圏ベー…

2-圏からのクインテット構成で二重圏

二重圏に関する用語は、「二重圏、縦横をもう一度」を見てください。2-圏の図式順演算子記号は次のようにします。 1-射の結合と2-射の横結合 : $`*`$(アスタリスク) 2-射の縦結合 : $`;`$(セミコロン) 1-射と2-射のヒゲ結合〈whiskering〉: $`*`$(ア…

自然変換は関手

「関手は自然変換」という記事で、関手の射パートが自然変換になることを指摘しました。この記事では、自然変換が関手として解釈可能なことを説明します。自然変換が関手であることを、アロー構成〈Arr構成〉に関する“とある公式”の特別なケースと位置付けま…

1-圏でもフレーム充填問題、因子分解と比較子

「圏論におけるフレーム充填問題」で、二重圏や2-圏におけるフレーム充填問題の事例を挙げました。1-圏、つまり通常の圏でもフレーム充填問題とその解を考えることができます。通常の圏における重要な概念も、フレーム充填問題の“最良の解”として定義できま…

添加仮想二重圏の2-射の形状

最近の記事「添加仮想二重圏」で、添加仮想二重圏〈augmented virtual double category〉を定義しました。添加仮想二重圏の2-射の形状をこの記事でまとめておきます。2-射のソースとターゲットは、プロ射のパスです。ただし、ターゲットのパスは長さ1以下で…

圏論におけるフレーム充填問題

「添加仮想二重圏」において、「フレーム」という言葉を出しました。フレームは、2-射(2次元の射)の境界のことです。境界は幾つかの1-射達/0-射達の組み合わせです。境界全体ではなくて、境界の一部分のことも「フレーム」と呼ぶことにすると、与えられた…

添加仮想二重圏

二重圏の拡張である仮想二重圏〈virtual double category〉、添加仮想二重圏〈augmented virtual double category〉に興味がわいて、次の2つの論文をポチポチと拾い読みしています。 [Kou19-22] Title: Augmented virtual double categories Author: Seerp R…

カン拡張と充填三角形 補遺

「カン拡張/カン持ち上げと上ホム対象/下ホム対象、充填三角形」への補遺です。内容: ペースティング図の充填問題 ストリング図で描くと ペースティング図の充填問題以下は「カン拡張/カン持ち上げと上ホム対象/下ホム対象、充填三角形」で出した右カン…

カン拡張/カン持ち上げと上ホム対象/下ホム対象、充填三角形

レナート・ベッチ/ロバート・ウォルターズ〈Renato Betti, Robert F.C. Walters〉のとある論文を眺めていて、カン拡張/カン持ち上げの記述で戸惑ってしまいました。右カン持ち上げだと記されていたペースティング図が間違っていて左カン持ち上げになってい…

二重圏、まだ残っていた左右の問題

以下の2つの記事で、二重圏の縦横、上下左右の問題を述べました。 二重圏、縦横をもう一度 二重圏の縦横 補遺 二重圏のタイト射 $`f`$ に対して、その分身であるようなプロ射が対応することがあります。それを、$`f`$ の同伴〈コンパニオン | companion〉と…

順序ブリッジ: お金で計れないものをお金で計ると

プロ関手の説明として、「関手 : プロ関手 = 関数 : 関係」という“比例式”がしばしば引き合いに出されます。一方で、「圏 : 関手 = 順序集合 : 単調関数」という“比例式”もあります。これらの比例式達を合わせると: 圏 : 関手 : プロ関手 = 順序集…

二重圏の縦横 補遺

「二重圏、縦横をもう一度」において言い忘れたことがあります。ペースティング図/ストリング図の射の並びや結合をテキストに書き出すときの順番のことです。これも人により場合によりバラバラです。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{\In…

二重圏、縦横をもう一度

ここ2,3年「二重圏がきてる」印象があります。応用圏論を牽引している一人であるイバン・パターソン〈Evan Patterson〉は今年の1月、トポス・インスティチュートのブログ記事に次のように書いています。 Lately I’ve been fixated on double categories, pur…

圏から作る有向コンテナ/余有向コンテナの記法

「集合・関数係数行列の2-圏、モナドも添えて」において、「アスタリスクで総和をとり、ハイフンでラムダ抽象〈関数抽象〉をする」記法を導入しました。これ、なかなかに使いやすいですね。この記法を他の場面でも使いたくなりました。「複余有向コンテナ〈…

集合・関数係数行列の2-圏、モナドも添えて

過去ニ回の記事で、集合係数のベクトル・行列について述べました。 スパンとファイバー積と行列計算 集合係数のスカラー・ベクトル・行列・テンソル 二番目の記事では、集合係数の行列の一般化として集合係数のテンソルを定義しました。この記事では、別な方…

集合係数のスカラー・ベクトル・行列・テンソル

「スパンとファイバー積と行列計算」で、スパンは集合係数の行列であり、スパンの結合〈composition〉が行列の掛け算として計算できることを紹介しました。線形代数でよく知られた計算は、集合係数でもだいたい実行できます。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathr…

スパンとファイバー積と行列計算

集合圏内のスパンに対して、標準的なファイバー積を使ってスパンの結合〈composition | 合成〉を定義できます。その結合は、行列の掛け算で表示・計算できます。$`\newcommand{\NFProd}[3]{ \mathop{_{#1} \!\underset{#2}{\times}\,\!_{#3} } } \newcommand…

多項式関手圏のΠΣ公式

多項式関手圏とは、多項式関手を対象として、そのあいだの自然変換を射とする圏です。関手圏 $`[{\bf Set}, {\bf Set}]`$ の部分圏になります。多項式関手圏のホムセットを具体的に表示する公式がΠΣ公式とΣΠ公式です。この記事ではΠΣ公式について述べます。…

2階インデックス付き圏と反ラックス余錐

14年近く前の記事「インデックス付き圏のインデックス付き圏」において、インデックス付き圏達が形成する圏が再びインデックス付き圏の構造を持つことを書いています。しかし、インデックス付き圏達のインデックス付き圏へのインデックス付き圏をハッキリと…

弱分割関係は関数の転置

この記事内では圏論の概念・用語は使ってませんが、背景は圏論的です。-- 関数は関係の特別なものとみなせます。単葉で全域的な関係が関数です。この特徴付けは、圏論的には「関数は、関係の2-圏の左随伴1-射」と言えるのでした(「左随伴関係は関数」参照)…

ホム関手は極限を保存する

タイトルは、nLab項目 hom-functor preserves limits そのままです。nLab と同じ内容(の一部)をこの記事で説明します。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\msc}[1]{ \mathscr{#1} } \newcommand{\dimU}[2]…

左随伴関係は関数

「左随伴関手は左カン拡張を保存する」で、左随伴関手が左カン拡張とうまく協調することを述べました。一般に、左随伴関手や右随伴関手は良い性質を持ちます。この記事では、お馴染みで簡単な2-圏である関係の2-圏 $`{\bf Rel}`$ において左随伴関手相当の1-…

関手は自然変換

ちょっとわけわからんタイトルです。もう少し正確に言うと、「関手の射パートは自然変換」です。$`\mathcal{C}, \mathcal{D}`$ を圏とします。双関手〈二項関手〉としてのホムセットを次の形に書きます。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{…

両側モノイド作用のコエンド

モノイドを対象がひとつだけの圏とみなすと、両側モノイド作用(モノイドの双作用)はプロ関手だとみなせます。この種のプロ関手のコエンドは、一般の場合より簡単に構成できて、より具体的な表示を持ちます。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcom…

多項式環と台集合忘却関手

昨日の記事の最後の節「圏論的な普遍構成の代表的な例 // モノイドの台集合」で、モノイドにその台集合を対応させる忘却関手〈余前層〉の余表現対象が自然数の足し算モノイドであることを述べました。それと同様な議論で、代数〈相対環〉にその台集合を対応…

圏論的な普遍構成の代表的な例

圏論的な普遍構成は色々な場面で使われますが、代表的・典型的な例を幾つか挙げます。普遍構成と普遍性に関する復習もあります。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\u}[…

状態遷移系としての前層・余前層・プロ関手

「左加群は前層、右加群は余前層、双加群はプロ関手」で述べた事を敷衍して、左状態遷移系は前層、右状態遷移系は余前層、双状態遷移系はプロ関手であることを述べます。前層・余前層・プロ関手を、状態遷移系としても解釈できることになります。$`\newcomma…

左随伴関手は左カン拡張を保存する

昨日の記事「カリー vs. カン、双対 vs. 随伴」を使った事例として、表題の定理を示してみます。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\hyp}{\text{-} } %\newcommand{\id…

カリー vs. カン、双対 vs. 随伴

去年(2023年)の年末に「カン拡張の左右: 混乱する原因がわかった!」という記事を書きました。ラムダ計算とカン拡張/カン持ち上げには類似性があるのですが、名前の対応がゆがんでいるため毎度混乱してしまう、という話でした。この記事では、なぜラムダ…

貼り合わせ代数

今年〈2023年〉の夏くらいから、絵図的手法のフレームワークとして、スケマティック系というものを考え始めました。スケマティック系に関連する記事は「スケマティック系のハブ記事」からたどれます。スケマティック系の素材として、半グラフやバエズ/ドー…