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参照用 記事

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2階インデックス付き圏と反ラックス余錐

14年近く前の記事「インデックス付き圏のインデックス付き圏」において、インデックス付き圏達が形成する圏が再びインデックス付き圏の構造を持つことを書いています。しかし、インデックス付き圏達のインデックス付き圏へのインデックス付き圏をハッキリと…

弱分割関係は関数の転置

この記事内では圏論の概念・用語は使ってませんが、背景は圏論的です。-- 関数は関係の特別なものとみなせます。単葉で全域的な関係が関数です。この特徴付けは、圏論的には「関数は、関係の2-圏の左随伴1-射」と言えるのでした(「左随伴関係は関数」参照)…

ホム関手は極限を保存する

タイトルは、nLab項目 hom-functor preserves limits そのままです。nLab と同じ内容(の一部)をこの記事で説明します。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\msc}[1]{ \mathscr{#1} } \newcommand{\dimU}[2]…

左随伴関係は関数

「左随伴関手は左カン拡張を保存する」で、左随伴関手が左カン拡張とうまく協調することを述べました。一般に、左随伴関手や右随伴関手は良い性質を持ちます。この記事では、お馴染みで簡単な2-圏である関係の2-圏 $`{\bf Rel}`$ において左随伴関手相当の1-…

関手は自然変換

ちょっとわけわからんタイトルです。もう少し正確に言うと、「関手の射パートは自然変換」です。$`\mathcal{C}, \mathcal{D}`$ を圏とします。双関手〈二項関手〉としてのホムセットを次の形に書きます。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{…

両側モノイド作用のコエンド

モノイドを対象がひとつだけの圏とみなすと、両側モノイド作用(モノイドの双作用)はプロ関手だとみなせます。この種のプロ関手のコエンドは、一般の場合より簡単に構成できて、より具体的な表示を持ちます。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcom…

多項式環と台集合忘却関手

昨日の記事の最後の節「圏論的な普遍構成の代表的な例 // モノイドの台集合」で、モノイドにその台集合を対応させる忘却関手〈余前層〉の余表現対象が自然数の足し算モノイドであることを述べました。それと同様な議論で、代数〈相対環〉にその台集合を対応…

圏論的な普遍構成の代表的な例

圏論的な普遍構成は色々な場面で使われますが、代表的・典型的な例を幾つか挙げます。普遍構成と普遍性に関する復習もあります。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\u}[…

状態遷移系としての前層・余前層・プロ関手

「左加群は前層、右加群は余前層、双加群はプロ関手」で述べた事を敷衍して、左状態遷移系は前層、右状態遷移系は余前層、双状態遷移系はプロ関手であることを述べます。前層・余前層・プロ関手を、状態遷移系としても解釈できることになります。$`\newcomma…

左随伴関手は左カン拡張を保存する

昨日の記事「カリー vs. カン、双対 vs. 随伴」を使った事例として、表題の定理を示してみます。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\hyp}{\text{-} } %\newcommand{\id…

カリー vs. カン、双対 vs. 随伴

去年(2023年)の年末に「カン拡張の左右: 混乱する原因がわかった!」という記事を書きました。ラムダ計算とカン拡張/カン持ち上げには類似性があるのですが、名前の対応がゆがんでいるため毎度混乱してしまう、という話でした。この記事では、なぜラムダ…