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参照用 記事

絵算で見る、拡張スタイルのモナドとモノイド・スタイルのモナド

「Haskellの二重コロン「::」とバインド記号「>>=」の説明」で、拡張スタイルのモナドとモノイド・スタイルのモナドの話題が出ました。この話題はだいぶ昔に書いたことがありますが、絵算の応用として「拡張スタイル ←→ モノイド・スタイル」の相互変換をし…

Haskellの二重コロン「::」とバインド記号「>>=」の説明

圏論はある程度知っているけど、Haskellの記号との対応がよく分からない人のための説明です。内容: 二重コロン バインド記号 適用と結合 二重コロンHaskell風構文で f::A -> B と書かれていたら、二重コロンは単一コロンにして f:A → B と解釈すればいい --…

ひょっとして? Excelシートに画像貼り付けの理由

エラーやバグの報告で、画面ショットを添付することがあります。GUIアプリケーションではそれが当然でしょうし、画面ショットを付けてくれないと困ることも多いでしょう。ですが、コンソールに出力されたテキストメッセージの画面ショットを何枚かとって、そ…

測定と尺度

長めのCha話会の記録用メモ(1トピックのみ)。内容: アフィン空間の圏 群の主等質空間 測定の分類 アフィン空間の圏圏の定義と、著名な幾つかの圏(例えば↓)については知っているものとします。 Set(集合と写像の圏) Ord(順序集合と単調写像の圏) Vec…

恒等射の書き方

圏論の基本的な記法に、dom, cod, id があります。f dom(f), f cod(f), A idA、idだけ引数〈argument〉が下付きで入るんですよね。id(A)としなかったのは、id(A)が関数のとき、関数の引数を渡すと id(A)(x) となるからでしょう。丸括弧で囲まれた引数が続く…

高次圏を考慮した指標の書き方

多相関数の話はもうしません(一段落ついた)。ですが、「多相関数と型クラス // 指標:いつもの事例で」で、指標の例を出したので、指標の話を続けようかな。高次圏論を考慮して指標の構文を決めるとどうなるか、という話です。内容: 指標:いつもとチョッ…

ツリーデータ型のモナド

ある種のツリーデータ型はモナドにできます。[追記]この記事は十何年か前に書いておくべきだったのかも知れません。当時は、ツリーデータ型のモナドは自明な事実に見えてました(ツリーばっかりいじっていたからなー)。が、「えっ、そうだったの」と思う人…

多相関数と型クラス

面白い偶然が起きることがあります。ごく最近、次の記事を書きました。 2020年9月7日 蒸し返し: アドホック多相 vs パラメトリック多相 2020年9月8日 多相関数の「パラメトリック性 vs 満足性」 そして9月8日と9月9日(昨日)、4年前の記事にkhibinoさんか…

多相関数の「パラメトリック性 vs 満足性」

「アドホック多相」「パラメトリック多相」という言葉は、ハッキリとした定義がないままに使われることが多いようです。その実情を追認、あるいは実情に迎合して「どうせ定義がイイカゲンなんだから、イイカゲンに使えばいいよね」と述べたのが「「アドホッ…

蒸し返し: アドホック多相 vs パラメトリック多相

一年ほど前に「「アドホック多相 vs パラメトリック多相」をマジメに考えてはいけない」という記事を書きました。多相性を二種類に分類できるわけではなくて、パラメトリック性(あるいはアドホック性)はしょせん程度問題だ、という話です。「関数定義がひ…

性別は決定可能か?

「人が男か女か」は容易に決定できると、なんとなく思っていますが、事情はそう簡単ではないですね。架空の人物Aさんを考えましょう。Aさんは男として生まれ男として育ったとします。いわゆる“性転換手術”を受けて女性として性風俗店で働き、現役引退して経…

多タプル・多行列とその計算 1/2

数を一方向に並べたタプル(数ベクトルともいう)と、数を二方向に並べた行列に対する計算手法が行列計算です。行列計算はスンバラシイと思います。どこがスンバラシイかというと; タプルや行列は、ベクトルや線形写像の表現になっていますが、そのことを知…

VSCodeの最新バージョンへの更新手順がスゲー

比較的最近、Emacs → VSCode と移行しました。「Emacsとお別れして、僕は辛い」に書いたように辛いこともあります。「…辛い」記事に次のように書きました。 現状では、「diredバッファ1枚 = VSCodeインスタンス1個」と考えて、ディレクトリごとにVSCodeのイ…

随伴系はなぜ難しいか

随伴系〈adjunction〉を理解するのはなかなか難しいようです。なぜ難しい? -- いやむしろ、なぜ難しいと感じる? のでしょう。内容: ペアは台に過ぎない 役割の名称 ペア(だけ)じゃないから ペアは台に過ぎない随伴系という言葉を使いましたが、単に随伴…

自由生成関手/自由忘却随伴と線形代数

以下の4つの記事で、パランパランと述べたことの背景というか気持ちを付け足しておきます。 ベクトル空間の基底とフレームは違う 基底変換、なにそれ? 基底とフレーム、丸く収まる妥協案 「ベクトル」の3つの解釈:要素、ポインター、線形ポインター 自由忘…

「ベクトル」の3つの解釈:要素、ポインター、線形ポインター

「基底とフレーム、丸く収まる妥協案」の続きです。VはR上のベクトル空間で dim(V) = m とします。写像 φ:{1, ..., m} → V を最初に考えて、写像φの像 Im(φ) はVの部分集合になり、写像φの線形拡張 φ∧:Rm → V は線形写像です。次の状況を考えます。 φ∧:Rm → …

基底とフレーム、丸く収まる妥協案

一昨日の記事: ベクトル空間の基底とフレームは違う 昨日の記事: 基底変換、なにそれ? 世間一般では、「基底」「フレーム」が何を意味するかは曖昧だけど、まーしょうがないよね、という話をしました。僕は区別したいけど、習慣は変わりませんからね。で…

基底変換、なにそれ?

某所で「『基底変換』という言葉は曖昧語だから、意味を確認してから使ってね」と言ったのですが、どのくらい曖昧かを述べます。そもそも、基底の話じゃなくてフレームの話なので「フレーム変換」です。フレームのことも基底と呼ぶ習慣は一般的なのでしょう…

ベクトル空間の基底とフレームは違う

「ウワーッ、間違えた!」という事態が今日発生しました。何を間違えたかと言うと、ベクトル空間の基底とフレームを混同してました。基底とフレームは、世間の皆さんも混同してますよね(たぶん)。フレームのことも基底と呼ぶ(意図的混同、あるいはオーバ…

絵算をはじめた人への注意

圏論で使う絵算〈{graphical | pictorial | diagrammatic} {calculation | computation}〉については、次の記事で詳しく説明しています。 圏論の随伴をちゃんと抑えよう: お絵描き完全解説 上記過去記事にしたがって多少のトレーニングをすれば圏論的絵図の…

マルコフ圏から付点構成/合同商構成でダガー対称モノイド圏を作る

過去の記事「マルコフ圏におけるベイズの反転定理」の最後で次のように言いました。 「ベイズ反転は、ほんとの逆射ではないから inversion と呼ぶのは不適切」という意見はもっともですが、適当なセッティングのもとでは、ベイズ反転を逆射と考えることが出…

モナド、クライスリ圏、随伴 の落ち穂拾い

昨日書いた記事「確率的圏における期待値と雑音」で、記法の選び方をしくじりました。 圏M上のジリィモナドを'G'と書くことにした。 Gのクライスリ圏Sの射をラテン文字大文字で書くことにした。 Sの射を、'F', 'G' と書いた。 文字'G'の使用が衝突した。 絵…

確率的圏における期待値と雑音

確率的圏〈stochastic category | 確率圏〉の暫定的定義については「確率的圏、存在命題とスコーレム・コンビネータ // 確率的圏」で述べました。確率的圏は、事実上ジリィモナドのクライスリ圏です。こう定義してみても、期待値の概念は現れません。期待値…

Emacsとお別れして、僕は辛い

テキストエディタをEmacsからVSCodeに切り替えました。僕は、EmacsマニアでもなければEmacs LOVEでもない、単に長期間普通に使ってきたユーザーです。なので、Emacsを捨てることに心情的な抵抗はないです。が、長い期間で身体に染み付いたEmacs脊髄反射はな…

確率的圏、存在命題とスコーレム・コンビネータ

以前に書いた記事「圏論的確率論におけるCタイプとAタイプ」と、昨日書いた記事「マルコフ圏におけるベイズの反転定理」に対する補足を書きます。内容: 確率的圏 確率的圏の事例 存在命題 スコーレム・コンビネータ 確率的圏確率的圏〈stochastic category…

マルコフ圏におけるベイズの反転定理

ベイズの定理とかベイズの公式が何を指すかはいまいちハッキリしませんが、「マルコフ圏、ベイズの定理、陰関数定理」の最初の節で引用した定理のことだと言って間違いにはならないでしょう。フリッツ〈Tobias Fritz〉の"A synthetic approach to Markov ker…

文書処理:ソフトウェアAliceの設計方針

「文書処理:20年前の課題は今でも課題」より: 上記の問題群をすべて詳細に解説することは、僕に残されたエネルギー量ではとても無理です。幾つかを選んで、おおよその状況を語ろうかと思います。とりあえずは、今後の(散発的な)ブログ記事で3回くらいを…

簡約多圏とシーケント計算

昨日書いた記事「対称モノイド多圏(簡約版)」に関連しての雑多なお話。過去の記事で何度か触れたように、多圏〈polycategory〉は難しくて閉口します。そんな難しい多圏を何で必要とするのか? というと、僕の主たる動機は“シーケント計算のモデル”としてで…

対称モノイド多圏(簡約版)

単なる圏ではなくて多圏〈polycategory〉という概念が必要になることがけっこうあります。例えば、シーケント計算、テンソル計算、データベース理論などの圏論的定式化には多圏が欲しいところです。しかし、多圏をちゃんと定義するのはなかなかに難しい。そ…

文書処理:20年前の課題は今でも課題

僕は、人生のかなりの時間と労力と情熱を文書処理に費やしました。なので、文書処理のことを書いたり話したりしたことはあります。ですが、文書処理の実際のプロジェクトやソフトウェアの話をしたことはありません。守秘義務の問題もありますし、仮に守秘義…