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参照用 記事

自然変換のためのラムダ計算

とある自然変換の計算をしていて、通常のラムダ計算の構文はどうも具合が悪い気がしました。視力がいい人なら問題ないでしょうが、老眼近視の僕には視認性が良い構文が必要です。また、ラムダ計算に図式順記法を取り入れます。$` \newcommand{\Iff}{\Leftrig…

多相関数の書き方

「多相関数」って言葉が意味不明ですが、それは一旦棚に上げて、リストの長さは多相関数の事例だとしましょう。リストの長さの宣言を次のように書くことがあります。$`\quad \text{length} : \forall \alpha.\text{List}\, \alpha \to {\bf N}`$ここで論理の…

落第厳密モノイド圏

「落第」の意味は、例えば、なんかの資格を取ろうと試験を受けたが落ちて資格を取れなかった、とそんな感じです。落第厳密モノイド圏は、厳密モノイド圏になりたかったけど、公理を満たし切れずになれなかった圏です。実は、パッと見厳密モノイド圏っぽい落…

セクションとタプル

集合と写像の話をします。集合圏のごく基本的な用語・記法は使います(最初の節に説明あり)。写像のセクションと集合族のタプルを定義して、その関係を述べます。$`\newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\id}{\mathrm{id}} \newcommand{\Iff}{\Leftri…

群の作用の左と右

群が「左から作用する」「右から作用する」という言い方があります。このときの「左」「右」はどんな意味なんでしょう? また、「左」か「右」かはどうやって判断するのでしょう? なにかを左(あるいは右)と呼ぶべき必然的根拠があるとは思えないので「約…

ストリング図のテキスト化: ボックス&ポート方式

「ストリング図のテキスト化は何が大変か?」にて: [ストリング図のテキスト化は]大変なんです。大変でやる気になれないのですが、でもやらざるを得ないでしょう -- 低コストの情報伝達手段がテキスト化する以外にないので。 という事情で、テキスト化の方…

ストリング図のテキスト化は何が大変か?

昨日の記事「ストリング図のテキスト化」で、「テキスト表示を使って、オペラッド結合の記述や計算をするのは、やる前に気力が萎える」と言いました。つまり、大変なんです。大変でやる気になれないのですが、でもやらざるを得ないでしょう -- 低コストの情…

ストリング図のテキスト化

僕はストリング図が大好きです。ストリング図の利用・応用の範囲は広がっているようです。しかしながら現状においては、ストリング図の作成・公開・交換は容易ではないので、テキストに翻訳してコミュニケーションに使用することになります。テキスト化が好…

懐かしい言葉、何年ぶり?

https://news.livedoor.com/article/detail/22231951/ より: 古書店「まんだらけ」の社長ら書類送検 性的な「ビニ本」販売の疑い 2022年5月27日 11時19分 「ビニ本」 -- 懐かしい、久しく目にすること/耳にすることがなかった言葉ですね(事件の内容はとも…

スパイダー付き圏における仮想スパイダー

スパイダー付き圏を定義したので、以前から使っていた描画技法の話ができますね(ニコ)。現実には存在しない射だけど、ストリング図では“射であるかのごとく”に描くと便利なもの -- 仮想スパイダーの話をします。$`% \newcommand{\cat}[1]{ \mathcal{#1} } \n…

スパイダー付き圏

CD圏〈準マルコフ圏 | GSモノイド圏〉やハイパーグラフ圏〈ダンジョン圏〉のように、モノイド圏の各対象ごとに与えられる特別な射達とその法則により定義されるタイプの圏を総称してスパイダー付き圏と呼びたいと思います。$`% \newcommand{\cat}[1]{ \mathc…

マルコフ圏にモナドが欲しい事情

マルコフ圏を普及させた当事者であるフリッツ〈Tobias Fritz〉達は、モナドを備えたマルコフ圏の定義も試みています。 Title: Representable Markov Categories and Comparison of Statistical Experiments in Categorical Probability Authors: Tobias Frit…

サーフェイス図のテキスト表現 その2

昨日書いた記事「サーフェイス図のテキスト表現」に、少し続きがあります。$`\newcommand{\twoto}{\Rightarrow} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\In}{\text{ in } } \newcommand{\Id}{\mathrm{Id}} \newcommand{\C}{\mathop{;}} \newcomman…

サーフェイス図のテキスト表現

最近、ラックス・モノイド関手の記述と計算のためにサーフェイス図を描いているのですが、サーフェイス図をきれいに描いて公開するのは手間がかかり過ぎて無理です。致し方ないのでテキストで表示しますが、3次元的情報をシリアライズしたテキストは、書くの…

モノイド関手のデカルト性条件の候補

「デカルト・モノイド関手は色々」で、デカルト・モノイド圏のあいだの関手が「デカルトである」ことは、状況依存で規準的・一意的な定義は無理だろう、と言いました。色々な状況はあるでしょうが、ラックス対称モノイド関手に課す条件で、デカルト性条件の…

ワイヤーベンディングと条件化オペレーター

「ストリング図と相性が良いテンソル計算 2/2」において: マルコフ行列/マルコフテンソルのときは、確率に特有なワイヤーベンディング・オペレーターが登場します。それは条件化〈conditionalization〉オペレーターです。条件化オペレーターもワイヤーベン…

ストリング図と相性が良いテンソル計算 2/2

「ストリング図と相性が良いテンソル計算 1/2」の続きです。今回は、ベイズ確率やデータベースで実際に使う記述・計算を紹介します。$`\newcommand{\Idx}[2]{ {\scriptsize \begin{pmatrix} #1 \\ \downarrow\\ #2\end{pmatrix} } } %\newcommand{\IdxDU}[2]…

ストリング図と相性が良いテンソル計算 1/2

ストリング図とテンソル計算については、以下の過去記事で述べました。 ストリング図とテンソル計算: クソバカ丁寧編 上記過去記事では、律儀に愚直にテンソル計算する方法を説明しました。もっと素早く計算する方法があることは記しておきました。 ここま…

デカルト・モノイド関手は色々

「デカルト・モノイド圏のあいだの関手、そして自然変換」にて: デカルト圏をモノイド圏として定義したもの、つまり、デカルト・モノイド圏の定義はハッキリしています。が、デカルト・モノイド圏のあいだのデカルト構造を保つ関手、そのような関手のあいだ…

デカルト・モノイド圏のあいだの関手、そして自然変換

デカルト圏をモノイド圏として定義したもの、つまり、デカルト・モノイド圏の定義はハッキリしています。が、デカルト・モノイド圏のあいだのデカルト構造を保つ関手、そのような関手のあいだの自然変換の定義って、意外に目にしないですね。デカルト・モノ…

クリフォード代数・補遺:もっと簡単な例など

「幾何代数、クリフォード代数って何だ?」に少し追記・補足をしておきます。$`\newcommand{\G}{\mathcal{G}} \require{color} \newcommand{\Keyword}[1]{ \textcolor{green}{\text{#1}} }% \newcommand{\For}{\Keyword{For } }% \newcommand{\Define}{\Keyw…

幾何代数、クリフォード代数って何だ?

先日行われた「量子と古典の物理と幾何@オンライン」において、中村匡〈Tadas Nakamura 中村匡 (@gandhara16) | Twitter〉さん(面識はないのですが「さん」と呼ばせていただきます)が時空代数とかマルチベクトルとかを紹介されていて、面白そうだなと思い…

シェブロテインの構文図生成機能

昨日の記事「コンピュータによる言語処理の常識」で紹介したシェブロテイン〈Chevrotaion〉に面白い機能があります。定義した文法の構文図〈シンタックス・ダイアグラム | レイルロード・ダイアグラム〉を生成してくれるのです。昨日の記事の実例だと、次の…

コンピュータによる言語処理の常識

「指標記述のための構文」において、ホスト構文/ゲスト構文の問題(「箱を開ける鍵は箱の中」問題)に触れました。この問題の話をしようかと思ったのですが、若干の予備知識が要りますね。この記事で、コンピュータによる言語処理の常識的事項につて解説し…

指標記述のための構文

僕は次のような構文で指標〈signature〉を書いています。 signature Semigroup { sort U operation m: U×U → U equation assoc :: (m × id_U);m ⇒ α_(U,U,U);(id_U × m);m : (U×U)×U → U }これは擬似コードで、明示的な構文定義や構文解析系〈パーザー〉があ…

もっと小さくもっと人気なnpmパッケージ

「小さな小さな人気npmパッケージ」で、実質ワンライナーで、毎週100万ダウンロードほどされているパッケージを紹介しました。もっと短くてもっと人気のパッケージを見つけました。 https://www.npmjs.com/package/bail 中身は以下のようで、毎週5百万から6…

TypeScriptで超絶変態型計算

TypeScriptのジェネリック型定義を使って、コンパイル時にフィボナッチ数を計算してみます。面白いだけで、役には立ちません。$`\newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1} }`$内容: はじめに フィボナッチ数: 数の計算の場合 型の世界の順序・型・関数 型の世界の…

小さな小さな人気npmパッケージ

ソフトウェアとしてのnpmはパッケージ管理システム、そして https://www.npmjs.com/ は、膨大な数のパッケージを集積・管理している包括的アーカイブ・サイトです。JavaScriptライブラリの流通・再利用のインフラとなることがnpm(ソフトウェアとサイト)の…

CommonJSは遠からず消滅するだろう

「JavaScriptは2つの言語になったんだね」において、現状のJavaScriptは ESM2015+ と CommonJS という2つの言語に分岐してしまったと述べました。事実はどうあれ、そう考えたらフラストレーションは緩和されるだろう、という話です。さて、では2つの言語は統…

二項関係と非決定性関数

二項関係と非決定性関数は、事実上同じものなので同一視してしまうこともあります。が、導入時の定義は異なるし、印象〈メンタルモデル〉も違うように思えます。なぜ「事実上同じもの」なのかを確認しておいたほうが良さそうです。二項関係と非決定性関数を…