2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧
昨日の記事「タプル1変数関数と多変数関数」の続きです。タプル1変数関数と多変数関数の区別なんて意識しないのが普通だと思いますが、単一の値 x と、その値だけを含む長さ1のタプル [x] って区別してますか? あるいはまた、長さ0のタプル [] って、この世…
昨日(2020年11月28日)困惑していた方がいたのでフォロー記事。内容は一般的なので、このブログに書きます。タプル1変数関数と多変数関数を区別しなければならない状況として、複線形写像の話をして、最後に復圏と多圏に少し触れます。内容: 多値と多引数 …
我々が住んでいるこの空間は、常識的・直感的に3次元ユークリッド空間だとみなしていいでしょう。3次元ユークリッド空間を、多様体の言葉で表現するとどうなるでしょうか。3次元ユークリッド空間の多様体風定義の後で、余接バンドルに対するある種のメタファ…
前回の「アレンジメント計算 7: AlmostSurelyEqual」において、二段ASE〈two-step ASE〉という概念を導入したのですが、この後あれは使わないかもなー(使う可能性も多少はあるけど)。まるっきり無駄だったというのもナンダカラ、計算練習の題材に使おう、…
「アレンジメント計算 5: リンク積」において、リンク積の定義の難しさについて述べました: 難しさの要因は、マルコフ圏の条件化可能性公理にあります。条件化可能性公理を仮定すれば、任意の二部アレンジメントにその条件化(の結果)である射を対応付け…
先に進む前に、用語・記法の整理をしておきます。既に、気になるオーバーロード/コンフリクト、記号の乱用が幾つか出てきているので、これらに注意を促しておきます。内容: 正規表現 確率測度、確率分布、条件付き確率 周辺、同時、条件、反転 確率変数、…
アレンジメント図は、幾つかのアレンジメントをワイヤーで繋いだ形をしています。ワイヤーで繋ぐとは何なのでしょうか? ワイヤーで繋ぐ操作に定式化を与えますが、この記事で完全な定義にまでは至っていません。内容: アレンジメントと因子グラフ 二部アレ…
アレンジメントは、三角形*1から何本かの脚が生えた図形、そしてその図形で表現される圏論的対象物です。今回はアレンジメントに対する操作と、その操作の絵図表現/テキスト表現について説明します。この記事での図の描画方向は「アレンジメント計算 1: 確…
「アレンジメント計算 1: 確率グラフィカルモデル」にて: 次回は、Arrgmnt(P) の代数構造について述べる予定です。 えーと、第3回ですが、まだ基本的な話が続きます。絵算の基本事項で、今まで(このブログでは)明示的に語ってなかったことを補足します。…
「アレンジメント計算 1: 確率グラフィカルモデル」にて: 次回は、Arrgmnt(P) の代数構造について述べる予定です。 この予定は変更します。説明のための事例が欲しいので、簡単な事例を挙げます。事例を理解するには、圏論的確率論の予備知識は要りません…
マルコフ圏を気に入ってしまい(「マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ」参照)、マルコフ圏の観点からフォング〈Brendan Fong〉の論文 "Causal Theories: A Categorical Perspective on Bayesian Networks" を読み直したりしました(「フォングの“因果セ…