2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧
とある微分幾何の教科書のなかで使われている関手の表現が曖昧でタメ息が出ました。が、曖昧表現の使用はこの教科書に限らないわけで、いたる所で使われています。一般的な(特定の予備知識を仮定しない)事例で、関数/関手の曖昧表現とその解釈方法を説明…
思い付いたことがあるのでメモしておきます。ちょっとした思い付きでも書いてみると長くなりますね。 内容: 動機 余相対多様体の圏 余相対多様体上のベクトルバンドルの圏 余底の取り替え関手 引き戻し関手 引き戻し公式の使用例(確認) おわりに 動機 は…
オプティック〈optic | optics〉というプログラミングのデザインパターン(広義)があるらしい。僕は知らなかったのですが、「オプティックを勉強したい」という人達がいたので、ちょっとお付き合いしてみました。オプティックで使う(かも知れない)絵図〈d…
ローレンス・ブリーン〈Lawrence Breen〉の次の論文の最初だけ眺めてみました。 Title: NOTES ON 1- AND 2-GERBES Author: LAWRENCE BREEN Pages: 31p URL: http://www.math.uchicago.edu/~may/IMA/Incoming/Breen/breen.pdf ブリーンは、主バンドル*1から…
以前「主バンドルの基本的なこと (1/2)」という記事を書いたのですが、後編の「(2/2)」を書いていません。その理由のひとつは、2回で書き切る気がしなくなったからです。そんなこともあったので、分母を書かない番号「(1)」をこの記事のタイトルに付けました…
昨日の記事「概リー/ラインハート代数とコジュール接続」への補足追記です。コジュール接続の圏の定義を変更したほうが便利な気がするので、それについて書きます。 内容: 要点:定義の変更箇所 射の定義 共変微分の前送り 共変微分の差 共変微分の差の合…
概リー/ラインハート代数は、多様体上の「(なめらかな)関数の環、接ベクトル場の括弧積マグマ(多様体ではリー代数ですが)、接ベクトル場による関数の微分」を抽象化・代数化した構造だと言えます。概リー/ラインハート代数上のコジュール接続は、「接…