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参照用 記事

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

随伴の自然なホムセット同型から単位自然変換へ

「代数的な随伴系から自然なホムセット同型へ」において、次のように書きました。 “自然なホムセット同型”から“単位と余単位を含む代数系”を作るほうは、(僕は)うまくストリング図が描けなくて毎回行き詰まります。なので、やりません(うまくいったら報告…

ファミリー構成モナド: 大規模構造の事例として

圏 $`\mathcal{C}`$ の対象ファミリー〈family of objects〉を対象として、対象ファミリーのあいだの準同型射を射とした圏を構成できます。この圏を $`\mathrm{Fam}(\mathcal{C})`$ とします。圏 $`\mathcal{C}`$ を引数変数と考えると、$`\mathrm{Fam}`$ は…

多項式関手、図式ドクトリン、余多項式関手

応用圏論では、多項式関手を様々な分野で使うことが始まっています。多項式関手の圏は、集合圏上の余前層の圏 (自己関手圏にもなる)の部分圏ですが、集合圏を一般の圏にした多項式関手も定義できます。双対的に余多項式関手も定義できます。$`\newcommand{…

それでもカン拡張の左右を忘れてしまう

何の必然性もなく命名された「左」「右」を憶えるのは大変です。「ガーッ! また左と右が。カン拡張」より: 以前、「カン拡張における上下左右: 入門の前に整理すべきこと」というけっこう長い記事を書いたにもかかわらず、 -- にもかかわらずですね、カン…

米田埋め込みの繰り返しと淡中再構成

ここ最近、米田の補題に関連する記事を幾つか書いています。 07-06 大域米田の補題 07-11 関手・自然変換のカリー化 07-13 前層を特定対象で評価する関手の表現 07-20 反対圏と反変関手はややこしい 07-21 高階関手の計算: 米田と淡中の周辺 動機はなんなの…

高階関手の計算: 米田と淡中の周辺

高階関手〈higher-order functor〉は、高次圏のn-関手〈n-functor | higher functor〉のことではなくて、高階関数と同様に、関手(または自然変換)を引数にしたり、関手(または自然変換)を返すような関手のことです。高階関数の計算が、関数を射とする圏…

反対圏と反変関手はややこしい

大域米田の補題などを扱う場合は、関手や自然変換の向きに注意する必要があります。向きをどんな約束で決めているか、向きが保存されるか/変更されるかをちゃんと追跡しないと混乱します。向きの約束や保存/変更の法則は、様々な要因が絡んできて思いのほ…

この2つのミニマムな解説はほんとに便利だ

2つのミニマムな解説とは: バエズの"Should know" レンスターの"Basic bicat" 書誌情報をちゃんと書けば以下のとおり。 Title: Some Definitions Everyone Should Know Author: John C. Baez Date: May 13, 2010 Pages: 6p URL: http://math.ucr.edu/home/b…

前層を特定対象で評価する関手の表現

大域米田の補題を使った計算練習をしてみます。$`\newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} %\newcommand{\Imp}{ \Rightarrow } \newcommand{\In}{ \text{ in } } \newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1}} \newcommand{\op}{\mathrm{op}} \newcommand{\id}{\mathrm{id}…

関手・自然変換のカリー化

関数はカリー化できて、それは便利な道具になります。同様に、関手をカリー化することができます。関手のカリー化は割とお馴染みかも知れません。それだけでなく、自然変換もカリー化することができます。$`\newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} %\newcommand…

スパンの圏って定義できるの?

圏 $`\mathcal{C}`$ がファイバー積を持つなら、$`\mathcal{C}`$ のスパンの圏を構成できると言われています。これって、ほんとうでしょうか?$`\newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\id}{\mathrm{id} } %\newcommand{\op}{\mathrm{op} } \newco…

反対圏/反変関手と、2-圏のストリング図

昨日の記事「大域米田の補題」において、大域米田の補題に関する計算について、次のように書きました。 テキストで計算していると何がなんだかワケワカメになることがあるので、絵算〈{pictorial | graphical} calculus〉を利用するのが得策でしょう。「米田…

大域米田の補題

通常、米田の補題と呼ばれている定理は局所的〈local〉、あるいは点ごと〈point-wise〉の主張です。もっと広範囲・大規模な構造に関する主張も言えます。その広範囲・大規模な主張を、ここでは大域米田の補題〈global Yoneda lemma〉と呼んでおきましょう。…

関手の表現可能性と、要素の圏の終対象・始対象

最近(2023-06)の記事「双線形写像集合関手の表現可能性とテンソル積の普遍性」において、2つの有限次元ベクトル空間 $`A, B`$ からの双線形写像集合を対応させる共変関手 $`T_{A, B}(\text{-})`$ の表現対象がテンソル積空間 $`A\otimes B`$ になる、とい…