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参照用 記事

線形代数とシーケント計算(入り口から一歩)

「コンパクト閉圏と絵算で理解する線形代数とシーケント計算(入り口だけ)」にて:

「f, f, f の三位一体」を基礎に据えて、コンパクト論理のシーケント計算を道具にして線形代数(の初歩)を展開するのは面白いなー、と思っています。そのことをチャント書いたことはないので、まー、いつか書くかも。

今日のうちに書く? それはない。ほんの少しだけ補足を。

コンパクト閉圏/コンパクト論理、そして絵算の観点から、線形代数の肝は何でしょう。僕は次の事実だろうと思います。

  1. 線形写像 f:V→W に対して、その双対 f*:W*→V* が決まる。
  2. V**とVは標準的に同型である。そして、f**とfも同一視可能である。
  3. 双線形形式 V×W→K (Kはスカラー体)と、線形写像 V→W*(または W→V*)が1:1に対応する。

こういうことをキチンと確認しておけば、面白い性質を導くことができます。例えば、次のような等式(同型性)が成立します。以下で、「∩」と「∪」は集合の演算ではなく、カーブ型の絵で表される射とします。「1」は恒等射、「×」はテンソル積です。

  1. 1 = ∩
  2. 1 = ∪
  3. (1×f);(∪×1) = f
  4. (1×∩);(f×1) = f
  5. (f×1);(1×∪) = f*
  6. (∩×1);(1×f) = f*
  7. (g);(1×∪×1) = (f;g)
  8. (1×∩×1);(f×g) = (f;g)