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参照用 記事

帰結(consequence)の概念

f1, ..., fn, gが論理式で、Mが任意のモデルであるとき、「M |= f1, M |= f2, ..., M |= fn ならば常に M |= g」であるなら、gはf1, ..., fnの論理的帰結(logical consequence)と言ったりする。

だが、この用語法はかなり変だ。logicalってのは、どちらかというば証明論的(構文的)という意味で使われることが多く、モデル論的(意味的)という感じはしない。上の定義は、モデル論的帰結とでもいうべきだ。そう思っていたら、semantical consequenceという言葉を使っている人がいたので、「そうそう、そうだよね」と共感。

さらに、gがf1, ..., fnのsemantical consequenceであることを、f1, ..., fn |= g と書いたりするのだが、充当(satisfy)の記号を流用するのも混乱するような気がする。f1, ..., fn |⇒ g とでもして区別すべきだろう。

semantical consequenceをわずかに拡張すると、公理系(セオリーの生成系)のあいだのsemantical entailment関係になる。それは、セオリー間の標準的な順序を導き、モデル側では、定義可能な部分圏の順序が対応する。