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参照用 記事

檜山用メモ

指標のパラメータ化とグロタンディーク構成

思い付いた事があるんですが、ほっておくと忘れそうなので、ここに書いておきます。指標の一部をパラメータにするという行為が、いったい何をしているのだろう? この行為を合理的に説明する枠組みは何だろう? ということがずっと分からなくてモヤモヤして…

スパンの圏の構成に疑問

圏Cのなかで、f:X→A, g:X→B の組をスパンと呼び、(A←f-X-g→B) と書きます。fはスパンの左足、gは右足です。スパン (A←f-X-g→B) に対して dom((A←f-X-g→B)) = A, cod((A←f-X-g→B)) = B と定義して、域(dom)がAで余域(cod)がBであるスパンの全体を SPANC(A…

関手的データモデル雑感へのメモ

なんか午後から不調。晴れてないと散歩にも出たくないし。「関手的データモデル雑感: 正規形とかジョインとか」を書いてたときに頭に思い浮かんだけど書ききれなかったことをメモしておこう。箇条書きだけど。 ER図は、関係圏Relでだいたい解釈できるだろう…

インデックス付きクライスリ拡張

2012-08-20からの週は、一般化クライスリ構成/クライスリ拡張の話をしていたのですが、一般論は(僕には)無理だろうと書いています。 具体例をたくさん作ると、統一的手法が見えてくる可能性が皆無ではないでしょうが、個別の例を詳しく調べるほうが得策か…

一般化クライスリ拡張の例

すぐ上の記事の追記みたいなもの。一般化クライスリ構成/拡張について、次のように書きました(「一般化クライスリ構成を探して」): いくつかの例を知っていて、ボンヤリした枠組みを想定している状態です。個別の例を詳しく調べるほうが得策かな、と今は…

クライスリ拡張手

昨日の記事「一般化クライスリ構成を探して」の補足。一般化クライスリ構成でやりたいことは、2つの自己関手F, Gを使って「射」の概念を拡張することです。A→B から F(A)→G(B) に拡張するわけですね。当初僕は、このような (F, G) を両モナドと呼んでいまし…

メイヤー先生からモナド類似構造へ

「計算モデル: 大域と局所、不純と純粋」において、不純な局所計算モデルには「Command-Query分離された状態遷移系」を採用したいと書きました。Command-Query分離とは、あの偉大なメイヤー先生が提唱している原理です。ストレージIOなどは、メイヤー先生の…

緩関手、反緩関手、強関手、厳密関手とか、おぼえられねー

厳密(strict)とは限らない一般的モノイド圏って、一貫性条件があるので定義がそもそもヤヤコシイです。モノイド圏のあいだの構造を保つ関手はモノイド関手(monoidal functor)ですが、これがまた何種類もあってメンドクサイ。自然変換の向きで呼び名が変…

絵算で見る「カザネスク/ステファネスク/ハイランド/長谷川の定理」

必要があって、今日の午前中スターバックスで絵算。長谷川真人(はせがわ・まさひと)さん等による定理を確認しただけですが、なんか疲れましたねー。なんに必要か?とか背景とかは全部割愛。スンマセン。以下に予備知識あるいは関連するエントリー。 ホップ…

モノイドだけで作る幾何空間 準備編

お断り:続きはいつになるか分かりません。この準備編だけで終わる可能性もありますね ^^;コンヌとコンサニの論文 "Characteristic 1, entropy and the absolute point" ( http://www.alainconnes.org/docs/Jamifine.pdf)を拾い読みすると、次のようなメッ…

圏論的Caty:ミニパイプライン

テンプレートの修飾子(モディファイア)とかフィルターとか呼ばれる機構の詳細仕様を詰めないままになってんですが、Catyスクリプトと同じモデルでいいや、と思いました。以下の記述は大ざっぱ、絵算を補ってください -- 色付き絵算のとても良い練習問題。…

分配法則を与える同型

「Catyとデカルト分配圏」より: [追記]以下の記述で、間違いと説明不足がありました。とりあえず、「(b=> object {α: A, β: B} | c=> object {α: A, γ: C})」と書いてあったところを「(object {α: A, β: B} | object {α: A, γ: C})」に直しました。これで理…

圏上のコチェーンとコバウンダリ

「圏の余鎖複体:とりあえず単純(トリビアル?)なケース」の続きです。圏C上で一般化された係数を持つコチェーン、コバウンダリを定義します。コホモロジーを考えるというよりは、コバウンダリ条件を記述する等式自体を観察する感じです。G係数コチェーン…

整数の加減乗除のなかにもひそんでいるヤン・バクスター方程式

ウガーッ、割り算はむずかしいなぁーー。ウチの長男も割り算は苦手のようだが、僕もダメだ。アタマこんがらかって計算できないよー。挫折した。正整数の加減乗除だけに関わる等式変形、うまくいかーん。余りが出る割り算をちゃんと知っていて、几帳面で、根…

リネームとサブタイプと置換原則

みずしまさんから、一言ではこたえにくいご質問・ご意見をいただいたので、この機会に新しいエントリーを書きます。自分用メモも兼ねており、以前書いたエントリーへのリンクをたくさん含んでいます。「なんで多重継承はそんなに嫌われるのか? ちょっくら分…

積と指数の随伴に関する練習問題

昨日の「弱いラムダ計算の根拠とか」にて: Λ-1:C([A, B], [A, B])→C(A×B, B) という随伴を与える同型が自然変換(の成分)であることから、自然性を(適当なセッティングで)露骨に書き下すと、先の等式が得られる。…中略… 興味あるかたは、適切な練習問題…

弱いラムダ計算の根拠とか

そろそろ、メモ編にコソコソ書くことにしたほうが良さそうだけど… 「モノイド圏、豊饒圏、閉圏と内部ホム」と「閉圏、弱いラムダ計算、弱い論理」に少しは関係するから、いちおう本編に。(C, ×, I, σ)を対称モノイド圏とします(σは対称性=入れ替え)。記号…

閉圏、弱いラムダ計算、弱い論理

「モノイド圏、豊饒圏、閉圏と内部ホム」は自分用メモと思って書いたら、トラックバック/コメント欄で色々とやりとりがあって面白かったです。お相手してくださった皆様、ありがとうございます。でまー、またゴニュゴニョ続けるのですけど、このての話(っ…

モノイド圏、豊饒圏、閉圏と内部ホム

他人の過去ネタを蒸し返し、自分用のメモにするエントリー。[追記]トラックバック/コメント蘭で、色々なやりとりがありましたが、(この部分以外の)本文への修正や追加はしません。その代わり、「閉圏、弱いラムダ計算、弱い論理」で、似た話題を扱ってい…

論理記号のいろいろ

「数学記号の認知速度 -- 実験心理学的計測方法と実例 --」(by 堀幸雄, 後藤英一, 佐藤雅彦; http://www.jssac.com/Editor/Suushiki/V10/No3/V10N3_113.pdf)のなかに、論理記号の一覧表がありまして(P.11)、こりゃ便利だと思うので、引用しておきます。…

Abuse of notation

「記号を乱用して」とか「記号の乱用だが」って言い方は、ある程度は認知されているのかと思っていたんですが、そのまんまの意味で使われることが多いんですね→google:"記号を乱用" まっ、当たり前だけど。でも、"abuse of notation"だと http://en.wikipedi…

“古典論理=可換環論”の計算と種明かし

「古典論理は可換環論なんだよ」のなかに、 愚直にrudimentary calculationを実行してください。 これまたひたすら単純計算をすれば、… これも、紙と鉛筆と手で単純計算あるのみ。 という表現がありますが、僕は実際には計算してなかったので、やってみまし…

古典論理は可換環論なんだよ

酒井さんのコメントに対して、 {true, false}と{0, 1}の対応でも、ほとんどの場合trueを1にしますが、trueを0にしたほうが計算がスムーズな状況もあります。 なんて応えたわけですが、これでフト思い出したことがあります。以前、「イデアルと論理」つうネタ…

絵を描く日々

こんな絵を描いてばっかりいます。 原寸大へのリンクストリング図を使ったpictorial calculation(「絵算」て訳すことにしました)。いちおう絵が描けると、もう説明する気力がなくなるのが問題。絵語で伝わればいいのに、ってそれはegoか。

圏論とオブジェクト指向:資料編

圏論とオブジェクト指向で: 以下は、説明は全部省略して、単に僕が見ている“景色”を述べるだけです、あしからず。 と書いたのですが、参考になりそうなURLだけ記しておきます。インスティチューションの中心人物はGoguen(http://www.cs.ucsd.edu/users/gog…

圏論とオブジェクト指向

あっ、そういえばhttp://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20051124/c/ : 圏論とオブジェクト指向の関係は、というとね …… コメントじゃ場所が窮屈だな、いずれまた本文で なんて書いたことがある、だいぶ前に。発端は、http://d.hatena.ne.jp/bonotake/20051127/11…

極大と無矛盾は冗長表現ではなかった

「極大(無矛盾)セオリー」のコメントで、「極大セオリーは必然的に無矛盾だから、極大無矛盾は冗長表現ではないか」という旨のことを書いたが、これは僕の誤解・誤認だったかもしれない。なんと、「矛盾」に列挙したのとはまた別な無矛盾概念があり(ウゲ…

「完全性/不完全性」は多重定義のし過ぎ!

「極大(無矛盾)セオリー」で極大セオリーを紹介したが、極大セオリーTの性質「f∈T か ¬f∈T のどちらか一方が必ず成り立つ」は、完全性と呼ぶことがある。ところが、“完全”という言葉は似て非なる意味で使われていて非常によろしくない(邪悪なオーバーロー…

矛盾

消滅しません :-)いままで、矛盾または無矛盾て言葉を色々な意味で使ってしまった。 公理系Aが矛盾する:A|- f かつ A|- ¬f セオリーTが矛盾する:T = L (Lはすべての論理式) 論理式の集合Aが矛盾する:Aはモデルを持たない。 1番目と2番目は構文的な主張…

帰結(consequence)の概念

f1, ..., fn, gが論理式で、Mが任意のモデルであるとき、「M |= f1, M |= f2, ..., M |= fn ならば常に M |= g」であるなら、gはf1, ..., fnの論理的帰結(logical consequence)と言ったりする。だが、この用語法はかなり変だ。logicalってのは、どちらかと…