モナドは至るところに出現する -- とは、以前から僕が強調していることです。最近、HTTPクッキーをまともに処理しようとしたら、派手にモナド様が顕現されまして、結局はベックの分配法則/テンソル強度(tensorial strength)まで使わざるを得ないという始末。
「モナドは理解しなくても使えればいいのだ」とはしばしば耳にする意見です。基本的にこれは正しいと思います。モナドなんて、誰もかれもが理解すべき概念とは思えません。しかし少数ながらも、「使う」立場ではなくてモナドを「作る」立場の人もいます。そういう少数の人は、やはりモナドを理解すべきでしょう。そうでないと、(モナドとは呼べない)変なモナド/壊れたモナドを作ってしまうかも知れないですから。
基本的なモナドの定義はもちろんですが、複合モナド構成の基本原理であるベックの分配法則と、モノイド積とモナドの関係を与えるテンソル強度は知っておいたほうがいいと思います。現に、これらはHTTPクッキー処理でも出てきてしまうのですから。
過去にモナドについて僕が書いたものを読み直すと、説明不十分だったり、混乱や誤解を招きそうな記述が見つかったりもします。しかし、それらを修正する気はないです。不足な部分は新たに書き足すことにします。
ということで、またぞろモナド関係の記事をパランパランとは書くのではないかと。再びモナドへ -- と大袈裟に言うほどのことでもないですがね。