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参照用 記事

Linked Open Data

Linked Data、Open Data、両方あわせて Linked Open Data (LOD)なるものに興味をいだいています。ティム・バーナーズ=リー(Tim Berners-Lee)が2006年に公開した次の論説がことの始まりのようです。

TEDの動画として、2009年2月のバーナーズ=リーによる公演が採録されています。

Linked Open Data は、セマンティックWebの一貫だとも言えますが、壮大な構想はいったん脇に置いて、今すぐ出来ることをまとめました、という感じのものですね。上記の Design Issue 文書では、Webにデータを公開する4つのルール(The four rules)が提唱されています。

  1. データで表現される事物にURIを付ける。
  2. URIの内容をHTTPプロトコルで取得できるようにする。
  3. データは標準的な形式を使い、標準的な技術で処理できるようにする。
  4. 他のURIへのリンクをできるだけたくさん含める。

TED動画のなかでは、ルールは3つになっています。2番と3番を一緒にしているようです。「標準プロトコル/標準形式/標準技術を使って公開しなさい」が2番、3番をまとめたルール。

TED動画のなかで、バーナーズ=リーは「Raw Data Now!」と叫んでます。いや、比喩的に言ってるんではなくてホントに大声をはりあげてます、聴衆を巻き込んで*1

僕も「Raw Data Now!」と叫びたくなったときが何度かあります。仕事に関係する場合もありましたが、3.11東日本大震災のとき「画像とか貼られても加工も再利用もできない」とイライラしたりしました。

「綺麗に装飾はいいから、すぐに生データをWebに公開してよ」とバーナーズ=リーは訴えていますが、とりあえずWebに載せた生データが Linked Open Data の3つ(あるいは4つ)のルールを満たしているとは限りませんよね。URIとHTTPはともかく、生であれば標準形式とも限らず、リンクなんて含んでないかもしれません。

「Linked Open Data の3つのルール」も「Raw Data Now!」も、共にバーナーズ=リーの主張ですが、矛盾してるとまでは言わないまでも、「ルールを守る」事と「Now!」を同時に満たすのは難しい気がします。そして、このギャプは解消すべき問題だろう、と思ったりしてます。

*1:動画の 10:30 から 11:20 あたりを見てください。