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参照用 記事

もうひとつのKleene圏:Wolfram Kahlの総括

「檜山用メモ」という分類は、僕以外が興味を持つ可能性が特に低い話題をマークするものです。また、僕にとっては重要であるので、後で探しやすくするためのタギングですね。

で、これは檜山用メモですが:

Wolfram Kahlが、"Refactoring Heterogeneous Relation Algebras around Ordered Categories and Converse"という論文のなかで、“Kleene圏”を定義してます。

これは、去年(2004年)の末に公表された比較的新しい論文ですが、[Mark][木下]を見てはいないようです。それにもかかわらず!Wolfram Kahlの定義も(Kleeneスターの公理がまた微妙に違っていたりするのだけど)、結局のところは、Mark、木下のKleene圏と同じようです(確認はしてませんが)。

Wolfram Kahlは、順序をベースにした関係代数の提案がインフレーションぎみな状況に対して、この論文で整理と総括を行っています。独自の観点と工夫で、見事な鳥瞰図を与えていますね。30ページ以上あるので、最初「長いな」と思いましたが、その内容からみればコンパクトにまとまっている、と言えるでしょう。

諸々の概念を整理するために、彼は新しい用語法や記法を導入してますが、射(morphism)を両矢印←→で書くのはどんなもんかな? heavy overloading of the single arrowをreduceするためだ、ということですが、あまりに習慣に反するのではないか(矢印記号のoverloadがひどすぎるのには同意)。