長男:「時計の針が直角になるのって、3時と9時だけだよね」
父親:「あー、そうだね」
んっ? アレ、待てよ。そんなはずないよな。
深夜零時から正午までのあいだで考えるとして; 0時0分では短針と長針は重なっている。それから1時間と少し、午前1時チョイ過ぎでまた短針と長針が重なる。つまり、短針と長針の開きの角度が0度から360度まで増えるのだから、そのあいだに1回ずつちょうど90度と270度のときがあるよね。270度も直角とみなそう。
「チョイ過ぎ」をαと書くことにすれば、こうなる:
- 0時0分から1時α1分のあいだに、2回直角になる。
- 1時α1分から2時α2分のあいだに、2回直角になる。
- 2時α2分から3時α3分のあいだに、2回直角になる。
- ……
- 10時α10分から11時α11分のあいだに、2回直角になる。
- 11時α11分から12時0分のあいだに、2回直角になる。
それで答えた。
父親:「ちがう、まちがった。24回直角になる。1時間に2回は直角になるぞ」
そのとき実は、これであってると思っていたのだが、ふと気がついた。
半日のあいだで短針と長針が重なる回数が12回だから、半日で2×12=24回直角になると考えたのだったが、さて、ほんとに短針と長針は半日で12回重なるの?
あたりまえのことだが、0時=12時の目盛りと長針は、半日で12回重なるよね。止まっている目盛りと12回重なる。短針は遅いとはいえ動いている、逃げている。その逃げている短針を追いかけても12回重なる(追いつく)の? 変じゃない!
「午前1時チョイ過ぎでまた短針と長針が重なる」の「チョイ過ぎ」を実際に計算してみると、1時(60/11)分=1時5.4545..分になる。60/11がα1の値。
- 10時α10分から11時α11分のあいだに、2回直角になる。
- 11時α11分から12時0分のあいだに、2回直角になる。
α11が実は60だったんだよね。アホジャーーー。
- 11時60分から12時0分のあいだに、2回直角になる。
なりません! 「あいだ」なんてないもん。