国会図書館ネタをひっぱるが;かつて、1980年代だと思うが、「BILLY」(ビリー)という雑誌があった。スーパー変態マガジンと銘打つだけあって、ほんとにどうしようもない、なんつうかこう、ロクデモナサの極北を目指すような雑誌だった。が、迫力あるいは情熱に満ちていたし、知的な印象を与える連載もあった(ハッキリした記憶がないのだが、故・青山正明あたりのものか?)。
愛読者だ(った)というと嗜好やら人間性を疑られるわけだが、僕はけっこう熱心に読んでいた。もはや少年ではなくて、いっぱしの大人だったから、それで悪い影響を受けたということもないと思う(たぶん)。
「BILLY」の出版元は白夜書房だったが、その白夜書房がなんと今や、野球、サッカー、バスケなどの少年向けスポーツ・マガジンを出しているのだ。僕は複雑な気分だよ。むかし通<かよ>った酒場のカウンターの向こうにいた妖艶な女が、緑のおばさんになって通学路に立っていたような。まー、いいんだけどな、スーパー変態の育成より、青少年の健全な育成のほうが、そりゃー世の中のためになりそうだからな。
国会図書館まで「BILLY」を見に行くかって? いやっ、行かないけどね。