ハブ記事
同義語・多義語の問題について過去3回の記事で述べました。 同義語・多義語にホトホト困っている 同義語・多義語の問題(続き) 同義語・多義語の問題: タグによる修飾と分類 同義語・多義語の問題は、正確なコミュニケーションにとっては深刻な障害となり…
以下の論文、タイトルを見て興味をそそられました。が、「んっ? 思ってたのと違う」となりました。コンピュータッドも指標も僕が知っているコンピュータッド/指標とは定義が異なるのです。が、冷静になって考えると「あっ、やっぱり同じか」となりました。…
最近の応用圏論〈ACT | Applied Category Theory〉では、モノイド圏、アクテゴリー、二重圏、三重圏などの複雑な構造を平気で使います。このような複雑な構造を扱うときは、名前に十分な注意をはらう必要があります。複雑な構造でなくても、名前に十分な注意…
随伴系、モナド、モナドのアイレンベルク/ムーア代数、自己関手のランベック代数、ベックの分配法則などを扱っていると、こういうモノ達を系統的に組織化したい、という気持ちになります。代数的構造の組織化のためには、ゴグエン/バーストル〈Joseph Gogu…
カプチ/マイヤース〈Matteo Capucci, David Jaz Myers〉の依存アクテゴリーは、アクテゴリーと二重圏の中間にある、ほど良い感じの概念的フレームワークです(「依存アクテゴリーが面白い」参照)。まだ定義さえハッキリしない状態ですが、僕は期待してます…
バタニン/マークル〈Michael Batanin, Martin Markl〉のオペラディック圏は、オペラッドを定義するための道具ですが、“ファイバーの計算”を抽象化したものだともみなせます。この記事では、抽象化する前の具象的な“ファイバーの計算”、つまり集合圏の部分圏…
集合圏内のスパンに対して、標準的なファイバー積を使ってスパンの結合〈composition | 合成〉を定義できます。その結合は、行列の掛け算で表示・計算できます。$`\newcommand{\NFProd}[3]{ \mathop{_{#1} \!\underset{#2}{\times}\,\!_{#3} } } \newcommand…
この記事には内容的な記述はありません。スケマティック系関連の記事へのリンク集となります。スケマティック系の概略と目的は、「スケマティック系のために: 雑多な予備知識 // 絵図的手法とスケマティック系」に書いています。 スケマティック系 半グラフ…
ローヴェア〈William Lawvere〉は、彼の学位論文で「セオリー」という概念を導入しました。現在、ローヴェアのセオリーに対する色々な呼び名がありますが(「用語のバリエーション記述のための正規表現 // ウンザリする例」参照)、ここではローヴェア・セオ…
2019年に「データベース:: 論理の使い所は」という記事を書きました。タイトルに「データベース::」という接頭辞を付けたのは、一連の記事を検索しやすくするためです。一連の記事とは、次の意図で書かれる“はずだった”記事です。 ちゃんと書こうと思うと億…
Lean(最新版はLean 4)は強力な型システムを備えた汎用プログラミング言語です。そればかりではなくて、証明支援系としての機能も同一の型システムをベースにして実現しています。AgdaやCoqもまた、型システムに基づく証明支援系/プログラミング言語です。…
ChatGPT-xのような、チャット方式の対話型AIが世間を騒がしています。確かに、現代社会に大きなインパクトを与えそうです。僕も期待に胸を躍らせているのですが、だいぶニッチな方面への期待です。今までとても困難だった“機械可読形式証明〈machine-readabl…
「多相関数を表す全称記号がしゃくに障るワケ」において、多相関数や依存型を表すときに使う全称記号を話題にしました。僕は全称記号反対派ですが、実際には全称記号が使われています。さてところで、「全称限量された型〈universally-quantified type〉」、…
マリオ・ロマン〈Mario Román〉の論文に触発されて、コエンド計算を古典テンソル計算風にアレンジできるんじゃないかと思い始めました。今まで折に触れて考えたり使ったりしてきた絵算の技法と米田ご利益ツールズを動員すれば、割と気持ちいい計算体系が作れ…
プログラミングにおいて、レンズ〈lens〉と呼ばれる構造が使われる機会が増えているようです。古典的なレンズが幾つかの方向に一般化されていて、「レンズってなに?」と聞かれても答えにくい状況になっています。一番簡単な(と僕が思っている)ストレージ…
昨日、ドクトリンの話をしたので、ドクトリン概念(ただし安直な定義)を使って、準マルコフ圏について説明します。すべての準マルコフ圏を集めた類(大きいかも知れない集合)に2-圏*1の構造を入れます。[追記 date="翌日"]準マルコフ圏の定義で、対称 を入…
2017年12月25日の記事: しばらくブログを更新してなくて「死んでるんじゃないか?」と思われているので、なんか書きます。 またしばらく間があきましたが、生きてます。なんか書きます。自然数 n = 0, 1, 2, … に対して n-コンピュータッド〈n-computad〉と…
マルコフ圏を気に入ってしまい(「マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ」参照)、マルコフ圏の観点からフォング〈Brendan Fong〉の論文 "Causal Theories: A Categorical Perspective on Bayesian Networks" を読み直したりしました(「フォングの“因果セ…
比較的最近、フリッツ〈Tobias Fritz〉は、確率と統計を圏論的かつ統合的〈synthetic〉*1に扱うための枠組みとして、マルコフ圏〈Markov category〉を提案しています。僕が知る限り、次の論文がマルコフ圏に関するいちばん詳しい資料です。 Title: A synthet…
寒いのがホントに苦手。寒いと活動レベルが下がって、なんもやる気が出ないわ。これ、一回のエントリーで書こうとした内容なんだけど、途中までなので「その1」を付けました。中途半端なところでブチッと終りますが、続きをたぶん書きます。[追記 date="2012…