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参照用 記事

ベキ構成

モノイドMのベキ集合Pow(M)がクリーネ代数になることを拡張して、任意の圏Cからクリーネ圏を作る構成が木下さんの「不動点をめぐる代数構造たち」(PDF)に書いてある。圏としての構造(identityとcomposition)だけを述べると、P(C)をPと略記して:

  1. Obj(P) = Obj(C) :対象は同じ
  2. P(A, B) = Pow(C(A, B)) : homsetはベキ集合
  3. Pのid_Aは{id_A} : 単位はシングルトン
  4. F:A→B, G:B→C in P に対してF;G = {f;g | f∈F, g∈G} : 結合は寄せ集め

この構成は、Cが圏でなくてprecategoryでも使える。F={f}, G={g}で、f;gが定義できないときでも、F;G = {} ∈P(A, C)となるからprecategoryからクリーネ圏を作れる。

CがV-enriched圏で、V上にPowと似たようなモナドがあれば、(V, P)を使って、precategoryの“ペキ構成”が作れそうだ。

そういうベキ構成から元の圏(or precategory)を再現するにはどうしたらいいのかな?