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参照用 記事

セミナー補足:教科書・参考書

ラムダ関連の教科書・参考書を聞かれてもよく知らない、というのがホントのところです。が、知ってるものだけ挙げると、まず、正統的なラムダ計算の定番教科書は、

  • Barendrect, H. "The Lambda Calculus -- its Syntax and Semantics" (North Holland 1981)
  • HINDLEY & SELDIN "Introduction to Combinators and λ-Calculus" (Cambridge, 1986)

とかでしょう。しかし、これらは随分古いので今はもっと読みやすいものがあるのかも知れません。

Barendrect はよく引用されているようですが、僕は見たことがありません。HINDLEY & SELDIN は持ってますが、付録3の CARE OF YOUR PET COMBINATOR 以外はちゃんと読んでません。タイプ打ち原稿のようなショボイ印刷なのも読む気力が減退します([追記]印刷は改善されているかも知れません[/追記])。でも内容はシッカリしているので、チャーチ、カリー、ベームゲーデル、マーチンレフのようなエラーイ人がやったことをチャンと勉強するには良い本だと思います。

日本語だと、セミナー冒頭で引用した『数理情報学入門』(朝倉書店 1982)がありましたが、今は絶版で入手困難でしょう。横内寛文・著『プログラム意味論』(共立出版 1994)なら手に入るのではないでしょうか([追記]絶版だそうです(泣く)、コメント欄参照[/追記])。領域理論も圏論も書いてあります。この本の最後のほうには、世界(圏)全体が忠実に埋め込める世界内のモノ(対象)として万能対象というのが定義してあります。万能対象内に実現されたマイクロコスモスは、外の世界とまったく区別が付かない完全なスノーグローブになります。