三原則じゃなくて三元束(3-element lattice)の話です。
モノの値段を次の3種に分類します。
- 無料(ただ)
- 有料だが買える値段
- そもそも値段がつかないか、とてもとても高くて手が出ない
この3種の値段を、象徴的に記号 0, 1, ∞ で表します。
値段がaであるモノと、値段がbであるモノを共に買ったときの値段*1を a + b とします。この足し算の結果は次のようになるでしょう。
- 0 + 0 = 0 (ただのモノを2つでただ)
- 0 + 1 = 1 (ただと有料なら有料)
- 0 + ∞ = ∞ (ただと買えないモノは買えない)
- 1 + 1 = 1 (有料のモノを2つなら有料)
- 1 + ∞ = ∞ (有料と買えないモノは買えない)
- ∞ + ∞ = ∞ (買えないモノを2つならますます買えない)
次に、値段aと値段bではどっちが高いかを比較します。高い方の値段を a ∨ b で示します。
- 0 ∨ 0 = 0
- 0 ∨ 1 = 1
- 0 ∨ ∞ = ∞
- 1 ∨ 1 = 1
- 1 ∨ ∞ = ∞
- ∞ ∨ ∞ = ∞
あれっ、同じじゃん。三元束だと、足し算も大小比較も区別できないのですね。
*1:値段∞なら買えないので、「共に買う」という表現は変かも知れません。