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参照用 記事

合理性と非合理性

だいぶ遅れた反応となりますが、「呪術的オブジェクト指向用語訳」(by JRFさん)という不思議なエントリーからトラックバックをいただきました。

オブジェクト指向ってのは、なんかこう人形っつーか人型操ってドーコーする、陰陽師とかパペットマスターとかネクロマンサーなイメージなわけ。

このイメージに沿って、技術用語に漢字の訳語を提案なさっています。このテの試みのパイオニア筧捷彦(かけひ・かつひこ)先生でしょうか。JRFさんの訳語はそれよりずっと濃ゆいものです。

さて、JRFさんの「オブジェクト指向ってのは、…」にはかなり同感です。それをネタに楽しむのもいいし、「実際そういうものだ」ってとらえ方もあるでしょう。が僕としては、ネタを離れて考えれば、「実際そういうものだ」とは思いたくない。

どうも、プログラム開発(特にオブジェクト指向)の流派とか手法(?)の一部に、根拠薄弱な精神論や神秘主義が入っているように感じます。「哺乳類と犬」の比喩なんてのは可愛いもんですから、まー、教育的方便(ちっとも効果的とは思えないが)と許してもいいのですが、いわく言い難しの悟りに頼っちゃダメですよ。

「ソフトウェア工学について思うこと」に引用したごとく、松本吉弘先生は躾<しつけ>を非常に毛嫌いしているのですが、僕はこれに強く同意するもので、躾や悟りをひどく嫌悪しています。明晰にできる可能性があるものなら明晰にしたいし、説明や説教をするなら、その理由・根拠を納得できる形で示すべき、ってことです。

僕はいまだにオブジェクト指向が理解できないのですが、これは不幸にも、今まで明晰な説明を聞いた/読んだことがないってことではないかと疑っています。

2006-03-17のコメント:

どうも僕は、クラスも継承もメッセージングも、すべて誤解している疑いが濃厚です。理解しているとしたら、こんなにも*気持ち悪い*のはオカシイですから。
しかし一方、僕が特にガセネタを漁ったとも思いにくいので、世間はガセネタに満ちているのかも知れません。

それでid:sumimさんは、これ以上ガセに惑わされないように警告までしてくださっているのです(本日のトラックバック、ありがとうございます)。今からでも、合理的な納得感を手に入れたいなー、と希望している今日この頃。

それはそうと、この日記にトラックバックやコメントを寄せてくださる方々は、書かれている内容を通しての檜山に、なんらかの親近感や類縁性を感じているのかもしれませんね(そうだとは言い切れないが、もちろん)。そのなかには、件の「宗教学が好き」な呪術用語のJRFさん、占いに非常に造詣が深いid:hokuto-heiさん、仏教の信仰を持つid:hamlet-rさん、キリスト教徒の石川直太さん(nao-'ta'くん)などがおられます。

これはつまり、僕が「合理性」を口にしながらも、根底においては非合理な行動原理に支配されていることがバレてしまっているってことだろうか。あるいはまた、僕が求める合理性が、呪術、占い、宗教の中に含まれる可能性を暗示しているのか?