次男:「ジュース飲みたい」
父親:「あそこの自動販売機で缶ジュース買おうか」
長男:「千疋屋<せんびきや>に行こう」
次男:「千疋屋、千疋屋」
父親:「あのなー、君ら気楽に千疋屋、千疋屋と言うけど、千疋屋はすっごく高いんだぞ」
父親:「(千疋屋がいかに高いかを、事実と論理に基づき、こんこんと説明)」
結局、説得しきれずに千疋屋に行くことになった。
お店に入るなり、
次男:「わーい、千疋屋だー」
長男:「ここはすっごく高いんだぞ」
次男:「そうだよ、ふつうのお店の二倍はするんだよね、おにいちゃん」
長男:「そうそう」
次男:「ジュースが缶ジュースの十倍もするんだよね」
長男:「そうそう。××君はお父さんの言ったことよくおぼえているなー、えらいえらい」
えらくねーよ。おぼえてなくていーから。言わなくていーから。
おねえさんが注文を聞きに来ると、
長男:「千疋屋は高いけど、おいしいんだよね」
次男:「日本一おいしいよね」
長男:「うん、世界一のフルーツ屋さんだよ」
フォローしなくてもいーから。