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参照用 記事

WikipediaとarXiv.orgの危うさ

「南堂さんネタはもうオシマイ」と思っていたけど、fromdusktildawnさんのエントリーが登場したりしたので、後から知った南堂さん情報を披露しておきます。

南堂理論、いやいや、南堂理論はイッパイあるので南堂量子論と特定しないとね、その南堂量子論が、「http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%89%E7%AA%81%E3%81%8D%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB」として記載されています、、、、アレッ、現在、削除されています。が、事情と経緯は読み取れます。南堂理論は他にイッパイあるので、またぞろWikipediaに南堂さんが登場するかもしれません(南堂さんの努力(?)次第)。

Wikipediaの性格上、俺理論/俺解釈が(一時的に)記載されるのも致し方ないでしょうが、南堂さんのような巧みな書き手(これは皮肉でも何でもなくて、南堂さんは優れたライターです)が跳梁すると、Wikipediaの権威(「Wikipediaに書いてあった」で信じる人が出現している)と相まって、“誰かの俺理論”を正統や標準として受け入れてしまう可能性があります。あるいは、Wikipediaが俺理論/俺解釈の普及(?)の道具に使われる懸念もあります。今回の“削除”が前例と抑止効果になってくれることを期待します。

さてところで、学術論文のプレプリントサーバーをご存知でしょうか。arXiv.orgが有名どころでしょう;RESEARCH:SOURCESより引用:

学術雑誌に掲載前、あるいは投稿中の論文の原稿をプレプリントとして配る習慣が以前からあり、昔は郵送によってこれが行われていたが、現在ではプレプリント配布専門のWEBサイト http://arXiv.org/ (日本ミラーサイトhttp://jp.arXiv.org/) で行われている。[…省略…]
学術雑誌には査読にパスした論文のみが掲載されるので、内容のおかしな論文を読まされることは少ない(がゼロではない)。プレプリントは誰でも投稿できるので、中にはナンセンスな論文も混ざっているが、とにかく最新である。

arXiv.orgが特に権威ではないにしても、研究者のあいだに告知する効果は確かにあるでしょう。南堂さんは、そのarXiv.orgにもチャレンジしているようです。

http://openblog.meblog.biz/article/7425.html(2006年02月26日):

 量子力学の論文を、ネット上で公開した。
[…]ヒモではなくて球によって、量子のすべてを説明する。球の対称性によって、ものすごくエレガントにまとまる。非常に重要な成果。
 結論として、量子力学と相対論の統合もできる。重力波の存在性の当否について、ほぼ決定的な結論を出すことができる。読むと、すごく面白い。私は、読み直すたびに、感動してしまった。

と、自分のことだか他人のことだか分からないことを書いています。で、論文をarXiv.orgに投稿できないとのことで、

 困っているので、どなたか量子力学の専門家の友人を知っている人がいたら、「南堂の論文が投稿できるように、arxiv で承認してやってくれ」と言ってください。

http://openblog.meblog.biz/article/8071.html(2006年03月07日):

 計算機数学の専門家であれば、うまくノーベル賞(または同クラスの賞)を取る方法がある。その方法は、下記の通り。[…省略…]
 この新分野は、まったく新しい新分野だ。なぜか?[…省略…]
 というわけで、ノーベル賞が欲しい人は、上記のことをやるといいだろう。[…省略…]
 というわけで、あらかじめ、超球理論を公開させておくべきなのだ。ところが、これがどうも、なかなかうまく行かない。物理学の世界では、なかなか承認番号を与えてくれないので、投稿ができない。
 というわけで私としては、「計算機物理」の分野で、超球理論を公開したいと思う。どなたか、「計算機物理」の分野で、承認資格を取ったすえ、私に承認番号を与えてください。その番号は、下記の通り。

南堂さんらしくもない稚拙な文章(いやっ、「そんなワケで」のきっこ風か?)が並んでいたりするのですが、arXiv.orgへの投稿を熱望している模様。南堂さんの言うとおり(「単に南堂の承認をするだけでよい。本人に迷惑がかかることはありません。」)だとすると、万が一、酔狂者が一人いると、研究者の皆さんは南堂論文のタイトルとアブストラクトくらいは目にするハメになるかも。

蛇足:南堂論文のタイトルは"Superballs and Superstrings"なんですが、superballつうと、やたらに跳ねるゴムの玉か、アメリカンフットボールの大会を思い起こしてしまうのですが。