カンマ圏という概念は広すぎるので、その特殊例にスライス圏(slice category)という名前が付けられています。Cが圏で、Aが対象のとき、新しい圏C/Aが次のように定義できます。
- C/A の対象は、f:X→A というCの射。
- C/A の射 φ:(f:X→A)→(g:Y→A) は、φ:X→Y というCの射で、φ;g = f を満たすもの。
このC/Aが(対象A上の)スライス圏です。
スライス圏の双対概念は余スライス圏(coslice category)です。なんでもかんでも「余」を付けるのはどうもイタダケナイなー、と思うのですが、nLabに別な用語が載っていました。
オーバー圏(over category)とアンダー圏(under category)です。「スライス←→余スライス」より「オーバー←→アンダー」のほうが僕の好みだな。これからオーバー、アンダーを使うことにしよう、っと。