双代数 の検索結果:
…間の圏の双モノイドは双代数です。冒頭で名前だけ出したフロベニウス代数やホップ代数は、代数(ベクトル空間の圏内のモノイド)/余代数(ベクトル空間の圏内のコモノイド)/双代数(ベクトル空間の圏内の双モノイド)といった構造を扱う文脈において登場します。 このブログ内、「双代数」の検索結果 とある構造を表す図式(可換図式やストリング図)をひっくり返すだけで、新しい構造を定義できます。単にひっくり返しただけですから、覚える負担もありません。もとの構造とひっくり返した構造は、似ても似つか…
…、モノイド、マグマ 双代数と双モノイド 今読み返して、すじ(方向性)は悪くないと思いますが、詰めが甘く、モヤッとしたままでした。バーのアイデアを使うと、モヤモヤに決着が付きそうです。2011年のモヤモヤ「双代数と双モノイド」に曰く: 圏Cを固定して、F, Gが2つの自己関手(F = G でもかまいません)として、(A, a:F(A)→A) がF代数、(A, b:A→G(A)) がG余代数だとします。βが β::FG⇒GF:C→C という自然変換とします。ここで「FG」は、関手…
…代数で、双モノイドは双代数です。この定義はスッキリしています。「ベクトル空間、線形写像、テンソル積」のモノイド圏におけるモノイド作用は、代数Aによるベクトル空間Vへの作用となります。これは、Vが台であるA-加群になります。左右の区別があるときは、左A-加群と右A-加群です。加群の双対として、余代数上(双対だから、“余代数下”?)の余加群も定義できます。さて、問題は双加群です。双代数が作用/余作用するベクトル空間で、加群かつ余加群となっているものが双加群なら気持ちがいいのですが…
…理不足」において、 双代数の条件を入れておいたのはトランザクションのためでした。トランザクションは、「更新オペレータをローカルでキューイングする」方式を前提とします。 と書きました。ここで、トランザクションについてザッと説明しておきます。下の絵のような3つの方式について紹介して、僕の立場からのコメントを付けます。それぞれの方式を切り離した絵も後に再掲します。詳細はともかく、絵の見方は: 時間は上から下の方向に経過します。 Sは状態空間です。データベースの可能なすべての状態の集…
…です。最初の定義で、双代数の条件を入れておいたのはトランザクションのためでした。トランザクションは、「更新オペレータをローカルでキューイングする」方式を前提とします。Sが状態空間、Mが状態空間に作用するモノイド、Vが状態を観測した値の空間だとして、トランザクションのためには次のような同型が要求されます。ここで、黒三角はVとMの余モノイド余乗法、黒丸はMのモノイド乗法、他のワイヤー交点は作用と余作用です。双代数の法則は絵で描けば(バエズによる図示):これは対称性がありますが、メ…
…。 双モノイド法則(双代数法則)は定義も要求もされない。 Mを双モノイド構造を要求する以前のメイヤー代数は、メイヤー双代数と呼び替えることにします。形容詞「メイヤー」が付いているのは、メイヤー先生の「Command-Query分離の原則」を前提にしているからで、次の点を注意しておきます。 メイヤー加群は、モノイドMがCommandとして作用する状態空間だが、Vに値を持つQueryとしてのV-余加群構造も持つ。 メイヤー双代数は、双代数(双モノイド)Mだけではなく、双代数M上の…
…ある必要があります。双代数法則の記述には対称性が必要です。よって、Cは対称モノイド圏となります。しかし、大域的な対称性の代わりに個別の対称性(台対象の入れ替え操作)があればいいので、非対称モノイド圏内でもメイヤー代数は定義可能です。例えば、自己関手圏内でメイヤー代数(関手的メイヤー代数)を定義できます。非対称モノイド圏のなかのメイヤー代数の定義は複雑になるので、ここでは背景圏Cを対称モノイド圏だと仮定します。つまり、任意の対象X, Yに関して、入れ替え操作 σX,Y:X×Y→…
…たはキャッシュへの更新操作 双代数法則 観測値またはキャッシュへの更新結果を予測可能なこと 加群の台 ストレージの状態空間 スカラー乗法α ストレージへの更新操作 スカラー余乗法δ ストレージへの問い合わせ 加群の双代数法則 ストレージへの更新による“観測値の変化”を予測可能なこと メイヤー指標がアプリケーションに対するインターフェースを与え、メイヤー代数がクライアントの実装(リクエスター)、メイヤーオートマトンがクライアントとサーバーを含めたストレージ全体の実装となります。
…、モノイド、マグマ 双代数と双モノイド モナドは自己関手圏のなかのモノイドとなります。この事については: 圏、関手、モナドはどうしたら分かるの? 自己関手の圏とモナド モノイド圏を自己関手の圏に埋め込む モノイドと圏はやっぱり似ているね モノイドと余モノイドは双対な概念ですが、自己関手圏のなかの余モノイド(コモノイド)がコモナドです。もちろん、モナドとコモナドは双対な概念です。モナド/コモナドの双対性については: コモナドは何の役に立つ コンピュータ系実務者のための双対性(概…
先日書いた「双代数と双モノイド」という記事内で、双代数法則(biagebra laws)を示すために、次のような手描きの絵を載せました。他にも、圏のなかで成立する等式的法則を描いた図は何度も使っています。でも、あっちこっちに散らばっていて参照には不便です。Categorical Tensor Network States (http://arxiv.org/abs/1012.0531) という論文に、代表的な等式の絵がコンパクトにまとまっていたので、切り取って貼り付けておきま…
…、マグマ」において、双代数の一般的定義らしきものを出したのですが、いまいちハッキリしてない気がするので、もう少し補足説明をします。この記事内では(ローカルルールとして)、「モノイド」は結合律と単位律を満たす代数系の意味、「代数」はより広く「なんらかの法則性を持つ(かも知れない)代数系」だとします。[追記]双モノイドの実例は、「双モノイドの簡単な例 -- 自然数の足し算と余足し算」にあります。[/追記]圏Cを固定して、F, Gが2つの自己関手(F = G でもかまいません)とし…
…の自己関手Fに対する双代数の概念を考えます。A∈|C| として、F代数 (A, a:F(A)→A) と F余代数 (A, b:A→F(A)) があるとします。これらを一緒にした (A, a, b) を考えただけでは双代数になりません。β::FF⇒FF:C→C という自然変換を追加して、次の図式(五角形になります)が可換になるものを考えます。[追記] ちゃんとした五角形の絵を「双代数と双モノイド」に描きました。[/追記] F(A) - F(b) -> F(F(A)) - β -…
…イド*2 双多元環(双代数) 双モナド 多元環上の加群を考えることができるのと同様に、モナド上の加群相当の概念も定義できます。フロベニウス代数やホップ代数の類似物である代数系も考えられます。これらもモナド的代数系と言っていいでしょう。なんで/どこでモナド的代数系が出現するかと言うと、大域環境、例外、破壊的代入、ストレージIO、状態、トランザクションなどを整合的に考えようとすると、上記のような加群(ストレージ更新)やフロベニウス代数(破壊的代入と参照)が出てきます。これらのモナ…
…入に特有な特徴から、双代数上の双加群の構造も持ちます*2。これらの代数構造は、上の制約条件から導かれることです。その他のことパートは、長年僕が手を変え品を変え、呼び名も変えて使い回してきた概念です。ファセット、ロール、仮想データとか。元データとパートを結ぶメカニズムもコネクター、ブリッジ、スパンとか。同じ概念でも、バッチ処理と対話処理では全然別物に見えます。パートには、あまり語られてない(と思われる)興味深い構造が色々あります。それはまたの機会に。 *1:先頭のドル記号は省略…
…の対象が双モノイド(双代数)構造を持ちます。これらの概念・用語を使えば、上の命題は次のように言い換えられます。 余デカルト圏では、トレースとエルゴットダガーは1:1に対応する。 双デカルト圏では、エルゴットダガーとクリーネスター(1回以上)は1:1に対応する。 余デカルト圏の双対はデカルト圏で、エルゴットダガーの双対はコンウェイダガーとも呼ばれる不動点演算子です。トレースは自己双対的な概念なので、トレースの双対はトレースです。よって次が成立します。 デカルト圏では、トレースと…
…d);(∇×∇) [双代数法則] [追記]「双モノイドの簡単な例」でも引用した、ジョン・バエズが使っていた双代数法則の絵を載せます。緑玉=Δ、赤玉=∇ です。[/追記] Δ;(S×id);∇ = !;i [対蹠の性質 左] Δ;(id×S);∇ = !;i [対蹠の性質 右] id1, Δ1, !1 のあいだの関係は、ほとんど自明に思える割には厳密な記述がめんどくさいので省略します。絵算の簡単な例絵算の小手調べに次の等式を示してみます。 Δ;(f×(1/f));∇ = !;i…
…動機*1かというと、双代数(bialgebra)やホップ代数(Hopf algebra)を圏論的に理解したいからです。さらにそのキッカケはというと、コンヌ、クレイマー、マニンなどが、「計算(computation)を、双代数やホップ代数で定式化できるぞ」と言っているからです。 やっぱりこれからはフローチャートだな 彼ら(コンヌ、クレイマー、マニンなど)が言うことならまず間違いはないだろう、と。双代数やホップ代数がアルゴリズムやソフトウェアにとっても意味があるんだろう、と信じて…
…putation)は双代数(bialgebra)やホップ代数(Hopf algebra)に関係付けられるらしいです。イオネスク、ヤノフスキー、長谷川ファインマン・グラフをプログラムの表現、あるいは計算デバイスとみなす方向では、イオネスク(Lucian M Ionescu)という人がファインマン圏(Feynman category)なる概念を提唱しています。イオネスクは、Q++ という量子計算プログラミング言語を設計していたりもします。マニンがしばしば引用しているヤノフスキー(…
…わ。でも、道具立てに双代数やホップ代数を使うらしいことは読み取れます。とりあえず双代数の簡単な例を作ってみようとしたのですが、自明ではなく*1線形代数や群論の知識なしで作れる双代数がなかなか見つかりません。集合圏ではなくて、ベキ集合モナドのクライスリ圏、つまり非決定性写像の圏なら小学校レベルの予備知識で双代数が作れます。自然数(0, 1, 2, ...)の足し算以外は何も使いません。もっとも、舞台をこしらえるのにクライスリ構成とテンソル強度を使うのは、簡単と言っていいかどうか…
…ジツマが合うかどうかは知らんけど)。 *1:代数系の指標はモナドでうまく定義できますが、代数系の法則をどうすれば表現できるのか分からないでいます。等式や同型は高次のセルなので、高次のモナドで表現できる気もしますが、、、 *2:「同じモノ2つ」とは面妖な言い方だ、同じなら1つだろうよ。で、線形論理。 *3:双デカルト圏とは、対角/余対角/余単位/単位を使って、すべての対象に双代数の構造が入るような圏です。通常の意味のデカルト圏になっており、双対的に余デカルト圏にもなっています。
…に^^;)。余代数と双代数圏では、矢印の向きをひっくり返せば双対概念を定義できるので、モノイドの双対としてコモノイド(余モノイド)を定義できます。特に、K-ベクトル空間の圏では、代数の双対で余代数です。代数/余代数には、別な定義/別な用法もありますが、ここで言っているのは、代数における代数/余代数です -- って、意味不明じゃ! えーと、主に計算科学で多用される代数/余代数じゃなくて、代数学でよく出てくる代数/余代数ってことです。余代数は、余乗法(余積)Δ:A→A(×)A と…