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参照用 記事

圏論的コンストラクタと圏論的オペレータ〈コンビネータ〉 再論

「圏論的コンストラクタと圏論的オペレータ: 関手性・自然性の呪縛からの脱却」において、必ずしも関手性〈functoriality〉を持たない対応や、必ずしも自然性〈naturality〉を持たない変換を紹介しました。ときに、非関手的対応/非自然変換が多用されるこ…

ギリシャ文字が足りない(2-関手のために)

自然変換や2-射はギリシャ文字小文字で書くのが習慣です。例えば次のように:一部のギリシャ文字は、その用途が習慣的に決まっています。習慣なので破っても問題ありませんが、あえて習慣から外れたことをしたいとは思いません。内容: モノイド圏 α, λ, ρ, …

保証と要求: カリー/ハワード対応も添えて

文の種類に、平叙文〈declarative sentence〉や疑問文〈interrogative sentence〉などがあります。論理式で書かれるような命題は平叙文だと考えられるでしょう。では、論理式で書かれる“疑問文”はないのでしょうか? 不要なのでしょうか?命題をめぐる対話の…

可換モナドとラックス・モノイド・モナド(動機も少し)

「対称モノイド圏上の可換モナドはラックス・モノイド・モナドとみなせる」という事実があります。それを聞いても「あーそうですか、それで?」なんだけど、動機があって辿り着くと「ほー、そうかそうか、ウンウン」みたいな気分になります。動機・経緯につ…

過剰高次射を認めるn-圏の便利さ

本日(2022-01-17)2投目の小ネタ。$`\newcommand{\cat}[1]{ \mathcal{#1} }`$ n-圏の過剰高次射と反転原理 負次元の圏と(N, m, n)-圏 上記2つの記事で、n-圏(n次元の圏)のk-射(k次元の射)の話をしました。通常の圏(つまり1-圏)の議論に高次圏は出てこ…

スタックの話: 仕様と実装とテスト

【注意】2022年3月より、MathJaxまたは「はてなブログ」の仕様変更またはバグにより、MathJax/XyJaxを使った数式・図が表示できなくなりました。そのため、一部の数式・図は表示できなくなっています(ソースコードが見えます)。新しいタブまたはウィンドウ…

負次元の圏と(N, m, n)-圏

「n-圏の過剰高次射と反転原理」は僕の雑感でした。雑感の続きを書きます。関連する記事: ファンタジー: (-1)次元の圏と論理 負次元の圏一般に、すべてのn-圏を対象とする(n + 1)-圏を と書きます*1。“負次元の圏”と言い出したのはバエズ〈John C. Baez〉…

n-圏の過剰高次射と反転原理

n-圏のなかで、nを超える次元の射の有無や性質が問題になることがあります。そのような射、つまり n < k であるk-射を過剰高次射〈excessively higher morphism〉と呼ぶことにします。過剰高次射に対する態度には次の3つがあるでしょう。 過剰高次射なんて…

モナド: 随伴系の圏の上のインデックス付き圏として

2022年あけましておめでとうございます。2022年最初のブログ記事は、10年前の話を蒸し返すかも知れない。今年中は無理だけど。 https://t.co/9GvXWUJv5a— 檜山, キマイラの爺さん (@m_hiyama) 2021年12月31日 というわけで、圏に対してその上のモナドの圏を…

等式的推論と高次圏論

圏論内で使う等式的推論を、圏論のなかで定式化してみます。等式的推論は高次射になるので、少しだけ高次圏論を使います。内容: 等式的推論 高次圏 高次圏における結合 結合の演算子記号 恒等射 2-圏の3-射、4-射 恒等射だけの圏 恒等射の計算と等式的推論 …

米田テンソル計算 4: 米田埋め込み

「米田テンソル計算 3: 米田の「よ」、米田の星、ディラックのブラケット 再論」にて: 圏の対象・射の{余}?米田埋め込みと関手・自然変換の{余}?米田埋め込みの両方に米田の星を使ってますが、これはオーバーロードです。両者はすこし別な対応です。僕は、…

ニンジャ米田の補題と本家・米田の補題

「自然変換の集合のエンド表示」で、自然変換の集合がエンドで表現できることを示しました。投稿の時間順序は前後してますが、必要な基本事項を「ホム関手とサンドイッチ結合」で解説しています。また、「米田テンソル計算 3: 米田の「よ」、米田の星、ディ…

ホム関手とサンドイッチ結合

ホム関手は非常に基本的かつ初等的な概念です。初等的なゆえにむしろ、シッカリと語られなかったり、ボンヤリした理解のまま先に進んでしまったりがアリガチかも知れません。$`\newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\id}{\mathrm{id} } \newcomma…

単調作用素と閉包作用素のプレ不動点

昨日の「有法則代数と無法則代数」から連想した小ネタ。 昨日の話 (記号の乱用)を圏 上のモナドとします。このモナドのクライスリ圏とアイレンベルク/ムーア圏は次のように書くことが多いです(僕だけでなく世間的に)。 クライスリ圏: アイレンベルク/…

有法則代数と無法則代数

「圏論的レンズ 最初の一歩: ストリング図を中心に」において、レンズには有法則レンズ〈lawful lens〉と無法則レンズ〈lawless lens〉があると書きました。「有法則/無法則」という形容詞を使うのは初めて見ました(レンズ以外で見たことがなかった)。こ…