MとNはなめらかな多様体で、なめらかな写像 f:M→N があるとします。fから、fと同じ方向に誘導された写像や関手を f* 、fと逆方向に誘導された写像や関手を f* と書く習慣があります。しかし、“誘導された写像や関手”(あるいは“構成された写像や関手”)は色々あります。なので、なんでもかんでも上付き・下付きアスタリスクで書くと混乱した状況になります。
まず、しばしば(このブログ内でも)「f* と f*」で書き表す関手を、アスタリスク以外の記法に置き換えておきます。以下で使う記号・記法に関しては、「ベクトルバンドル射の逆写像: 記法の整理をかねて」と「層に関してちょっと」を参照してください。
- N上のベクトルバンドルを、M上のベクトルバンドルに引戻す関手を f# : VectBdl[N]→VectBdl[M] と書くことにする。
- fが可逆のとき、f# := (f-1)# : VectBdl[M]→VectBdl[N] と約束する。
- N上の加群層を、M上の加群層に引戻す関手を f-| : AN-ModSh[N]→AM-ModSh[M] と書くことにする。AN = C∞N(-) は関数可換環の層、AMも同様。
- M上の加群層を、N上の加群層に前送りする関手を f|- : AM-ModSh[M]→AN-ModSh[N] と書くことにする。
上付き・下付きアスタリスクで書かれる(可能性がある)写像や関手を表にまとめます。[追記]横長のでかい表はハミ出して見にくいようです。分割して上下に並べます。[/追記]
番号 | 下付きアスタリスク |
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番号 | 上付きアスタリスク |
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6 | |
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[追記]もとのでかい表(ハミ出す)[/追記]
番号 | 下付きアスタリスク | 上付きアスタリスク |
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