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伴意は「ばんい」じゃなくて「はんい」と読む

論理の用語 entail, entailment には、「伴意」という訳語があります。僕も何度か説明をしたことがあります。このとき、「伴意」のヨミを「ばんい」としてきたのですが、これは間違いで「はんい」だったようです。

このことが分かった事情は以下のとおりです。puppyさん、bonotakeさん、ありがとうございました。
http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20050502#c

puppy 2009/08/07 23:25

「伴意」は「ばんい」と読むのですね.
私はずっと「はんい」と思っていましたが,自信がないので「エンテイルメント」と読んでました 笑

「ばんい」と記載された文献とかご存知ですか?
ぜひ,確認してみたいです.

m-hiyama 2009/08/08 10:36

puppyさん、
> 「伴意」は「ばんい」と読むのですね.
申し訳ありません。実は、ご指摘があるまで、「ばんい」か「はんい」かという問題にはまったく無自覚でした。

「伴意」がたくさ出てくる本として『帰納論理プログラミング』(http://www.amazon.co.jp/dp/4320120140)が手元にあるのですが、初出(p.25)では「伴意(entailment)」と書かれているだけで、索引も「は/ば/ぱ」が同一項目にまとめられているので、発音を確定できません。

帰納論理プログラミング』の出版が2001年なので、僕自身はそれ以前から「ばんい」を使っていたと思われます。知り合いの一人がentailの訳語として使っていたように記憶しますが、彼が正しかった保証もないですね。

同伴、随伴は「どうはん」「ずいはん」と読みますから「はんい」の可能性はあると思います。

> 「ばんい」と記載された文献とかご存知ですか?
という次第で、発音に関して確実な出典を示すことはできません。ごめんなさい。実際上は、エンテイルと言っていれば無難かも知れません。僕自身は、気にしないで「ばんい」と発音し続けそうですけど ^^; 。

bonotake 2009/08/17 10:15

>『帰納論理プログラミング』
訳者の一人が知り合いなので、聞いてみました。彼らは「はんい」と読んでいるそうです。

m-hiyama 2009/08/17 17:34

bonotakeさん、ありがとうございます。
僕のほうが間違っていた、少なくとも慣用とは違っていたようです。過去のエントリーをいちいち直すのは面倒だから、訂正謝罪エントリーを書こうかな。

というわけで、ごめんなさい。

[追記]酒井さん masakaさん*1から「こういう翻訳のための和製漢語に「正しい読み」ってあるんでしょうかね。」というご指摘。日常で使われることはないし、国語辞典に収録される見込みもないような言葉であり、しかも、音より漢字の組み合わせが先に出来たという事情を考えると、発音に対する正しさを云々する根拠が薄弱なのは確かです。

それでも、「ごめんなさい」の気分になるのは:

  1. puppyさんの最初のコメントに見られるように、これが定番の読みであるような印象を与えてしまった。
  2. 実際には、確たる根拠は何もなかった。
  3. そもそも、「はんい」という発音があり得る事をまったく意識してなかった。

実際のところ:

> 知り合いの一人がentailの訳語として使っていたように記憶しますが、彼が正しかった保証もないですね。
> 彼らは「はんい」と読んでいるそうです。

ということで、コミュニティごとにローカルなヨミを使用しているのかも知れません。

実は、絶対的なヨミがあって、それに従うべきとも思ってないので:

> 僕自身は、気にしないで「ばんい」と発音し続けそうですけど ^^; 。

ちなみに、「随伴」を「ずいばん」と発音しているのを耳にしたことがあります。誰も「それは『ずいはん』です」とは言いませんでしたね。[/追記]

*1:msakaiさんと見間違いました。すみません。