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参照用 記事

2019-01-01から1年間の記事一覧

前回記事への訂正・補足: 情報多様体の幾何

前回(2019-08-02)書いた記事「多様体と確率・統計: 情報幾何の入り口まで」は、情報幾何の入り口としてはあまり適切じゃない点があるので、それを訂正・補足します。訂正内容を一言でいえば: 多様体をパラメータ空間とするパラメトリック統計モデルを「…

多様体と確率・統計: 情報幾何の入り口まで

確率・統計の文脈で多様体が登場することがあります。最近、増えているような気がします(僕の印象では)。典型的な登場の仕方が二種類あります。ひとつは確率空間の台空間〈underlying space〉として、もうひとつは統計多様体〈statistical manifold〉とし…

局所元のジャームセクションとセクションジャームの評価

「層に関してちょっと 2: 層化」において、セクション層関手Γとジャーム空間関手Λが、関手の随伴ペア(随伴系)を形成している、という話をしました。それに少し補足をします。この記事の主たる目的は例題の記述です。後で、この内容を例題にしてナニゴトか…

どうやら人間のようだ

昨日の記事「奇妙なコメント、人が書いてる?自動生成?」の『縮約(縮退)自然数』さんは、ワードサラダ生成器やソフトウェア・ロボットではなくて、生きている人間である可能性が高いですね。『縮約(縮退)自然数』さんのコメントは、検索で容易に見つか…

奇妙なコメント、人が書いてる?自動生成?

僕は、明らかなスパム以外は付けられたコメントを削除しません。少し前に次のようなコメントが付けられました(『縮約(縮退)自然数』氏による)。「述語論理とインデックス付き圏と限量随伴性」へのコメント: ≪…トポスがあれば(高階の)述語論理の入念な…

ディープラーニングの論理:: シャープネスと外延化

以前の記事「ベイズ確率論、ジェイコブス達の新しい風」で、バート・ジェイコブス達によるチャンネル・アプローチ〈the channel approach〉を紹介しました。数日前の記事に登場したディープラーニングのid:bonotake〈たけを | 今井健男〉さんが、チャンネル…

ゲーデルの不完全性定理と圏論のセミナーをやります

去年の秋から半年間 3時間×6回 のコースとして「ゲーデルの不完全性定理」のセミナーをやりました。今年も9月から同様のコースをやる予定です。ガイダンス回(第0回)が 8月4日(日曜) 18時 からあります。 案内ページ: http://romanticmathnight.org/972 ガ…

今井健男さんの「計算機科学から見たディープラーニング」

id:bonotake(今井健男)さんから、「こんな論説を書きました」と連絡をいただきました。 計算機科学から見たディープラーニング この論説を紹介し、僕の感想を述べたいと思います。「計算機科学から見たディープラーニング」は、『n月刊ラムダノート〈エヌ…

家族でも親子でもダメなものはダメ!

ここ最近、吉本興業の一連の問題がありました。その詳細はよく知らないし、芸人さんや社長の会見そのものにはコメントはしません(事情を理解してないので)。ですが、社長のパワハラ言動を擁護する意見があり、それには一言いわずにはいられません。 (社長…

テキストか画像か、… えっ!?

コーヒーを飲んでいたり食事をしていても、そのテの会話は耳に入ってしまいます。“そのテ”とは、「日報の管理をデジタルデータに移行する」ための打ち合わせ的な会話です。メール本文にテキストで書いてもらうか、画像を添付してもらうか、どっちにしようか…

苦難! それぞれの戦略と選択

たい焼き屋さんにはとって、夏場は苦難の季節ですね。天然たいやき 鳴門鯛焼本舗: 夏場のあいだは休業。 赤字で営業するよりは、いっそ休んでしまえ、と。これもひとつの判断でしょう。一方、銀座たい焼き 櫻家: 店舗をリニューアルしました。 とりあえず…

掛け算の順序問題: 檜山の地雷を踏まないで

「掛け算の順序問題: 左右の意味あいが違う事例はあるけど…」: 掛け算順序区別論に反論する気もないです。理由は、めんどくさいからです。鬱陶しいからです。 反論しない主たる理由が「めんどくさい/鬱陶しい」からなのはホントです。 で、「それはそうだ…

掛け算の順序問題: 左右の意味あいが違う事例はあるけど…

「掛け算の順序(あるいは左右)を区別して、それを逆に(左右を交換して)書くことは過ちとすべき」という意見の持ち主を、ここでは“掛け算順序区別論者”と呼ぶことにします。僕は、掛け算順序区別論者に与することはありません。とはいえ、 「5×4 と 4×5 …

掛け算の順序問題: 「またプログラマーか!」と言われてる

KuwataさんのTwitter経由で知った https://twitter.com/genkuroki/status/1145698996033167360/ に貼ってあったスクリーンショット画像。"AtheOS@技術者育成中(進行形)"さんが返信で言いたいことは、おそらく: for (int j = 0; j < 5; j++) { for (int i = …

データベース:: 論理の使い所は

2017年に「奥野幹也『理論から学ぶデータベース実践入門』はどこがダメなのか」という記事を書きました。そこで指摘した内容で、補足・敷衍したい事が幾つもありました(ピンク色になってます)。が、書き記す気力がなかなか湧かない。ちゃんと書こうと思う…

インスティチューションと忘却関手

昨日(2019-06-06(日曜))、インスティチューション理論についてほんの少しだけ説明しました(チアガールズの説明のほうが長かった気がする)。インスティチューションについては、「キマイラ飼育記」の初期の頃からチョコチョコ触れています。 「インスティ…

拡張された係数を持つ微分形式の空間の書き方

「共変外微分の系列」で登場したド・ラーム複体や共変外微分の系列は、i = 0, 1, 2, ... で番号付けられた*1微分形式の空間と、隣り合う番号の微分形式の空間のあいだの外微分作用素からなる系列です。微分形式の空間を大文字オメガで表すのは、割と安定した…

ゲージ変換の解釈

「主バンドルの基本的なこと (1/2)」で述べたように、マーシュ〈Adam Marsh〉の論説・書籍を読み始めました。障害というか、困難を感じる点は、物理と微分幾何の概念・用語の対応関係がよく分からないことです。物理的概念そのものは「どうせ分からんからい…

共変外微分の系列

「主バンドルの基本的なこと (1/2)」で、ファイバーバンドルとそのセクションの定義をしたので、それを使って共変外微分の系列を導入できますね。 という記法の意味を説明します。内容: ファイバーバンドルのセクションの復習 ド・ラーム複体 共変微分の復…

主バンドルの基本的なこと (1/2)

次の記事で触れたマーシュの論説を、何人かでゆるゆると読んでいこうかと思ってます。 多様体上のベクトルバンドルの接続と平行移動 微分幾何からゲージ理論へ 必要に応じて、他の資料も参照します。 微分幾何の教科書はインターネット上に溢れている なお、…

デジタルな情報をインクの染みに人手で変換する意味?

今朝、コーヒーを飲んでいる隣の席、若い男性がノートPCの画面を見ながら何か書きものをしていた。今どき珍しい万年筆で。万年筆 -- なんか“イヤな予感”がする。紙に印刷されているタイトルは「自己紹介書」。タイトルや罫線は印刷された定形書式で、本文を…

YouTubeの「あなたへのおすすめ」にハマる

今更ながらですが、ログイン状態でYouTubeのトップページにアクセスすると、「あなたへのおすすめ」が出ることを知りました。これは罠ですね、沼ですね。ついついおすすめ動画を見てしまう? いえ、違います。おすすめ動画のリストに見たいものがないんです…

はてなTeX記法が表示されないのはバグではなく、表示されるのがバグ

2019年4月10日に、「はてな」に2つの問い合わせをしました。問い合わせ内容を簡潔に言えば: TeX記法がうまく表示されなくて困ってます。 アンパサンド・エスケープ(文字実体参照)が効かなくて困ってます。 一番目の問い合わせに対する回答が昨日(2019年5…

たぶん若い人には通じない言葉: 「ネットニュース」

昔話をしていて、「… というポストをネットニュースで読んでね、それで ……」みたいなことを言ってしまったのだけど、これはたぶん、若い人には伝わらない。今、「ネットニュース」といえば、Yahoo!ニュース、Googleニュース、スマートニュースなどを意味する…

前層とフィルター

最近、前層/層〈presheaf/sheaf〉の話をしました。 層に関してちょっと 層に関してちょっと 2: 層化 前層というのは、Open(X)→C という関手です。位相空間Xの開集合の圏Open(X)は、要は順序集合です。順序集合からのC値関手ということなら、いくらでも例が…

グロタンディーク構成と積分記号

グロタンディーク構成はやたらに出てきますね。グロタンディーク構成に関わる記法をここで決めておきたいと思います。[追記 date="2019-05-16"]この記事内に出現する「ファイバー付き圏〈fibered category〉」の一部は「反ファイバー付き圏〈opfibered categ…

層に関してちょっと 2: 層化

「層に関してちょっと」にもうちょっと付け足し。層ではない前層はいくらでもあります。どんな前層(関手)でも層(貼り合わせ可能関手)にしてしまう操作が層化です。前層を層化するには、いったん位相空間を作りますが、この位相空間がどうも分かりにくい…

層に関してちょっと

「微分幾何の教科書はインターネット上に溢れている」で紹介したような長い教科書は、「読む」より「探す」のに使う感じ。「読む」目的なら紙のほうがいい面もありますが、「探す」ならデジタルテキストが圧倒的に楽ですね。5冊の微分幾何の教科書をキーワー…

アレックスが何度目かの開花

どういうタイミングで花を咲かせるのは全く分からないのだけど、久々に開花。アレックスの歴史: つぐない 名前をつけてやる すごいね、アレックス またまたアレックスが アレックスが花を咲かせた! アレックスがまた花を咲かせた 花? 葉?

微分幾何の教科書はインターネット上に溢れている

コケット/クラットウェル達のCADGやマリオス達の抽象微分幾何のように、ちょっと変わった“微分幾何”に関しては、インターネットを探してもあまり資料が出てきません。それらの情報を探す過程で、通常の(オーソドックスな)微分幾何の論文や教科書が大量に…