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参照用 記事

クロムウェルのルールと確率空間の同値

ひょんなことから、クロムウェルのルール〈Cromwell's rule〉というものを知りました。クロムウェルのルールを確率の議論に適用すると、「確率 0 の事象なんてない」ってことになるようです。僕の感想は、「そんなバカな。確率 0 の事象なんていくらでもある…

グラフ達のモノイド圏内のモノイド対象は圏

【注意】2022年3月より、はてなブログの仕様変更またはバグにより、MathJax/XyJaxを使った数式・図が表示できなくなりました。そのため、一部の数式・図は表示できなくなっています(ソースコードが見えます)。もし、表示できていれば、この注意書きは無視…

構造付き圏の定義と記述

複数の台〈underlying thing〉を持つような圏論的構造物を定義したり記述したりするための方法を準備します。内容: 1-ドクトリンと0-ドクトリン 番号付けの憂鬱 忘却関手と忘却階層グラフ パート抽出関手 加群 ≒ 表現 圏論化 1-ドクトリンと0-ドクトリン「…

ストリング図の基本概念と描き方: 補遺

「ストリング図の基本概念と描き方」に次のように書きました。 「描画方向と逆向きに走るワイヤーを見たぞ」とか「曲がったワイヤーが描けないだろ」とか思うでしょうが、違うんですよ。「逆向きに走るワイヤー」じゃなくて、負の極性〈polarity〉を割り当て…

ストリング図の基本概念と描き方

僕がやっているセミナーのなかでストリング図を描く練習をしたのですが、ストリング図の基本的(ほんとに基本的)なことを復習したほうがいいかな、と感じました。ほんとに基本的なことは意外と言及されてないので。内容: ストリンググラフ ワイヤー頂点 キ…

圏論的コンテナ

コンテナは、形状〈shape〉を持つデータに対する型理論的な概念として登場しました。よく知られたデータ型をコンテナとして説明できるので便利だなとは思っていましたが、データ型以外の用途でも使えることに気付きました。まずはこの記事でコンテナそのもの…

集合論と圏論がズレるとき: 空リスト問題

プログラミング言語や型理論の文脈で、空リストの型つけ〈タイピング〉が話題になることがあります。集合論と圏論で解釈してみると、結果が違ってきます。発想が違うので結果がズレるのは驚くことではありませんが、意外に思う人もいるかも知れません。内容…

余モナドにおけるパンツマジックとシングレット

反ラックス・モノイド余モナドの計算(ストライプ図絵算)をゴニョゴニョしているときに気付いた等式があります。とりあえずその等式を、余モナドのパンツマジック等式〈pants magic equation〉と呼んでおきます。ストライプ図を眺めると、下着〈パンツ〉の…

モノイド圏: 評価写像の双関手性

「準マルコフ圏からなる2-圏」という記事を書いてからもうすぐ3週間です。「準マルコフ圏からなる2-圏」に引き続く記事で、「“準マルコフ圏からなる2-圏”内の余モナドの余クライスリ圏が準マルコフ圏になる」ことを示す予定だったのですが、引き続く記事は既…

豊饒化〈豊穣化〉ドクトリン

「圏論的ドクトリンの安直な導入」への追加です。豊饒化〈豊穣化〉構成で新しい“圏の種別”が定義されることがあります。“圏の種別”をドクトリンと(安直に)呼んだので、既存のドクトリンから豊饒化で新しいドクトリンが作られることになります。通常の圏の…

二分木の平坦化定理

圏論の計算をしていて、組み合わせ的な議論に行き着くことはよくあります。モノイド圏をいじっていたら、二分木のプリミティブな組み合わせ的事実が必要になりました。その話をします。内容: 二分木とリスト リストのスプライシングと平坦化 二分木の平坦化…

余計な話? 厳密2-亜群オペラッドとモノイド圏

「準マルコフ圏からなる2-圏」からはじまる一連の記事を書いているのですが、これらの記事の目的は「準マルコフ圏からなる2-圏内の余モナドの余クライスリ圏を調べる」ことです。この記事のタイトルの「余計な話かも知れない」とは、上記の目的には不要かも…

反ラックス・モノイド余モナド: 記号の使用・乱用 再考

「反ラックス・モノイド余モナドの余クライスリ圏 その1」で次のように書いています。 記号の乱用を使わずに書くなら次のようになります。...[snip]...以上のように書けば紛れが少ないですが、実際には記号の乱用も遠慮なく使うので注意してください。 「遠…

BUNツリーの亜群オペラッド構造

「反ラックス・モノイド関手の一般余結合律」における二分木〈バイナリーツリー〉の扱いが不十分だったので補強します。目的の計算を実行するために*1、色々と準備が必要ですな。内容: 目論見違い BUNツリー 伸縮同値関係 オペラッド=複圏 オペラッド=複…

反ラックス・モノイド余モナドの余クライスリ圏 その1

ここ何回かの記事でやりたいことは、「準マルコフ圏を基礎圏とする準マルコフ余モナドがあれば、その余クライスリ圏は再び準マルコフ圏の構造を持つ」ことを示すことです。が、一度にやろうとすると長くなるので、ここでは、(小さい)モノイド圏を対象とし…