マルコフ圏 の検索結果:
…、具体的に構成されたマルコフ圏(マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化」参照)のことです。確率的圏の形式的な定義は「統計的反転の圏論的セットアップ 1/2 // 確率的圏と準確率的圏」に書いてあります。確率的圏はマルコフ圏の構造を持ちますが、その対象は可測空間とみなせ、その射はマルコフ核(「マルコフ核: 確率計算のモダンな体系」参照)とみなせます。可測空間Xに対して、Xの上の確率測度の集合に適切な可測構造(シグマ集合代数)を載せた可測空間を(X…
…y〉と呼んでいた圏はマルコフ圏(「マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化」参照)のことで、チャンネルはマルコフ射(マルコフ圏の射)のことです。よって、チャンネル理論は、ほぼマルコフ圏論です。具体的に与えられたマルコフ圏、つまり確率的圏(「統計的反転の圏論的セットアップ 1/2 // 確率的圏と準確率的圏」参照)C で考えるとして、1を特定された単元集合、2を特定された二元集合とします。1はマルコフ圏の単位対象兼終対象です。2は二値真偽値の集合と…
…は小さな厳密対称厳密マルコフ圏〈small strictly-symmetric strict Markov category〉です。パターソンの統計セオリーもフォングの因果セオリーと同様で、小さな厳密マルコフ圏です。パターソンは、特定のひとつの射が指定された小さな厳密マルコフ圏を統計セオリー〈statistical theory〉と呼んでますが、生成系〈system of generators〉を備えた小さな厳密マルコフ圏と定義したほうがいいでしょう(後述)。生成系は、マル…
…リ圏の部分圏であり、マルコフ圏となっているもの。具体的に構成されたマルコフ圏と言ってもいいでしょう。準確率的圏〈quasi-stochastic category〉は、準ジリィ型モナド(すぐ後で定義します)のクライスリ圏の部分圏であり準マルコフ圏となっているものです。準マルコフ圏については「マルコフ圏の一族」で説明しています。以下に、ジリィ型モナドと準ジリィ型モナドを説明します。可測空間の圏Measの上で定義されたジリィ・モノイドを (Giry, ν, δ)/Meas としま…
…性を定義してみます。マルコフ圏との親和性を高めるために、射影付きモノイド圏の代わりに半デカルト圏を使います。この記事で述べる定式化では、「独立」の主語・被修飾語は余復射〈comultimorphism〉になります。内容: 半デカルト圏 復圏と余復圏 半デカルト圏から余復圏へ 余復圏上のシンプソン独立構造 確率空間の圏における独立性 記法と用語法 半グラフォイド条件 半デカルト圏C = (C, $`\otimes`$, 1, σ) を対称モノイド圏とします。記号の乱用〈abus…
…土) 18:00 -- 20:30 5月22日(土) 18:00 -- 20:30 6月05日(土) 18:00 -- 20:30 学習する項目:各回の内容に対応するものではありません。また、順番もこの順で進むとは限りません。項目の追加・削除もありえます。 圏の基本概念 線形代数の基本概念 有限集合と確率的非決定性を持つ関数 マルコフ行列/マルコフ・テンソルとその計算 マルコフ圏 条件化、同時化、ベイズ反転 確率モデルとベイズ推論 確率的論理とアブダクション 公式 案内ページ
…してのデカルト閉圏 マルコフ圏とカリー/ハワード/ランベック対応 確率的論理とアブダクション 「ロマ数トレラン」オンライン・セミナーのご案内 カリー/ハワード/ランベック対応の典型例「連言含意論理 ←→ 単純型付きラムダ計算」の対応は、カリー/ハワード対応のプロトタイプ的〈典型的かつ基本的〉事例なので、やはりこれから話を始めましょう。連言含意論理とは、連言(論理的「かつ」)と含意(論理的「ならば」)だけを持つ論理体系〈演繹体系 | deduction system〉です。選言…
…: 難しさの要因は、マルコフ圏の条件化可能性公理にあります。条件化可能性公理を仮定すれば、任意の二部アレンジメントにその条件化(の結果)である射を対応付けることができます。が、この対応は一意に決まらないのです。この「条件化の不定性」がいたる所で顔を出します。「条件化の不定性」をうまく扱える枠組みを作らないと、リンク積もうまく扱えないのです。 今まで「条件化の不定性」の問題を正面から議論することはなかったので、僕の説明には靄〈もや〉がかかったような不明瞭な感じが付きまとっていた…
…。 抽象的・公理的なマルコフ圏の射は「マルコフ射」、あるいは単に「射」と呼ぶ。「条件付き確率」とは呼ばない。 同時確率分布からマルコフ核を作る操作は「条件化〈conditionalization〉」と呼ぶ。条件化操作で得られたマルコフ核を、「条件化」を名詞的に使って表すこともある。 抽象的・公理的なマルコフ圏においても、「条件化」を使う。 確率空間 A = (A, μ) (記号の乱用)に対して、μ(B) > 0 である可測部分集合 B⊆A による制限 A|B = (B, μ|…
…出力部Cは条件化可能マルコフ圏だとして、PはCから標準的に構成したマルコフ多圏だとします。Pの対象は、Cの対象のリストであり、モノイド積に関する総積が P → C のモノイド関手を与えます(「アレンジメント計算 4: アレンジメント // マルコフ多圏の基本構造射」参照)。ω:() → A in P はPのm脚アレンジメントとします。ωから作られる二部アレンジメントは(m+1)個あり、アンパサンド〈アンド記号〉で区切りを入れると、次のように書けます。 ω:() → A[& 1…
…の表記Cは条件化可能マルコフ圏とします。Cから標準的に構成したマルコフ多圏(簡約多圏)をPとします。CよりPを使う理由は主に次の2つです。 Pの対象は、Cの対象からなるリストなので、入出力が“多変数”である射を自然に扱える。 Pは、モノイド圏として厳密モノイド圏なので、モノイド積の扱いが簡単になる。 C, P の対象・射・結合・恒等射・モノイド積などには、特に変わった記法を使わず、普通の記号を使います。どういうことかと言うと: Cが具体的な確率的圏のときは、射(マルコフ核)を…
… !) は条件化可能マルコフ圏とします。話を簡単にするために、Cは(モノイド圏として)厳密モノイド圏としておきます。今回はモノイド多圏は出しません*1。条件化可能マルコフ圏は、「ベイズ確率論とデータベース理論の統合: カップル化可能圏」で述べたカップル化可能圏の公理を満たし、Couple(C) を作ることができます。また、「アレンジメント計算 1: 確率グラフィカルモデル」で述べた Relev(C) := 1/C も作れます。アレンジメント計算で出てくるオペレーター〈コンビネ…
…、具体的に構成されたマルコフ圏Cと、Cの標準簡約多圏Pをベースにします。今回のケースでは、マルコフ圏Cを次のように作ります。 集合圏Set上の{形式的}?凸結合モナド Convex を考える。凸結合モナドについては、「質点系の重心、形式的凸結合のモナド」参照。 凸結合モナドのクライスリ圏 Kl(Set, Convex) を作る。 Kl(Set, Convex) のなかで、有限集合と可算無限集合だけに制限した充満部分圏をCとする。 Cにマルコフ圏の構造を与えるのは容易。 圏Cの…
マルコフ圏を気に入ってしまい(「マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ」参照)、マルコフ圏の観点からフォング〈Brendan Fong〉の論文 "Causal Theories: A Categorical Perspective on Bayesian Networks" を読み直したりしました(「フォングの“因果セオリー”の理論」参照)。その時期(2020年6月)から、確率グラフィカルモデルが気になるようになりました。例えば、先月(2020年10月)の記事なら: 確率グラフ…
…2020年)の6月にマルコフ圏というものを知りました。 マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化 マルコフ圏の直接的応用は圏論的確率論(「圏論的確率論におけるCタイプとAタイプ」参照)ですが、他の分野への応用もありそうです。「マルコフ圏の一族」より引用: マルコフ圏が応用できそうな分野には、データベース理論、形式言語理論、オートマトン理論、プログラム意味論などがあります。これらはたまたま僕が少し知っている分野で、他にも物理や工学などに応用可能では…
…議論が変わらないなら、向き付に依存しない議論になります。おわりにモートンによれば、ダンジョン圏〈ハイパーグラフ圏〉では確率伝搬法が働くようです。このことから、ダンジョン圏は良い性質を持つ圏だと言えるでしょう。一方で、確率的議論をする一般的な枠組みとしてマルコフ圏があります。一般論としてのマルコフ圏と特論としてのダンジョン圏、あるいはその中間に位置する圏達のあいだの関係を、ストリング図ベースで考えると、確率的現象のグラフィカルな記述が何であるか? を理解する助けになりそうです。
…組みとしては、適切なマルコフ圏をDとすると、当該の圏PS(D)は次のように書けます。 PS(D) := (1/D)/=a.s. ここで: 1/D は、単位対象1に対するアンダー圏〈余スライス圏〉 =a.s. は、各ホムセットごとに入る「ほとんど等しい」という同値関係 (1/D)/=a.s. は、ホムセットごとの同値関係の商集合をホムセットとした圏(対象類は同じ) PS(D) が対称モノイド圏になるのは分かりますが、自己双対ダガーコンパクト構造を構成するのは手間がかかりそうです…
…*2:しかし、単ソート指標、多ソート指標の「ソート」を別途説明する必要があるかも。 *3:モノイドの単位律ではなくて、モノイド圏の単位律に関わる同型射です。 *4:モノイドであるための条件〈公理〉は指標に含めない、という立場もあります。それは「指標とは何か?」とか「指標と仕様の違い」に関わる問題です。「指標と仕様」参照。 *5:僕は、PtSetという名前もよく使います。Pointedも使ったことあるな。まっ、色々。 *6:「マルコフ圏の一族 // 様々な装備圏」で触れました。
過去の記事「マルコフ圏におけるベイズの反転定理」の最後で次のように言いました。 「ベイズ反転は、ほんとの逆射ではないから inversion と呼ぶのは不適切」という意見はもっともですが、適当なセッティングのもとでは、ベイズ反転を逆射と考えることが出来る気がします。今のところ確証はないですが、状況証拠は幾つかあります。「ほんとの逆射」まではいかないかも知れませんが、逆射扱いしていい状況がありそう。もし、ベイズ反転を逆射扱いしていいなら、計算はだいぶ気楽になります。ちょっと考え…
…と、昨日書いた記事「マルコフ圏におけるベイズの反転定理」に対する補足を書きます。内容: 確率的圏 確率的圏の事例 存在命題 スコーレム・コンビネータ 確率的圏確率的圏〈stochastic category〉とは何か? 広く合意された定義はありません。が、曖昧なまま言葉を使うのはコミュニケーションに差し障りがあるので、暫定的あるいはローカルな定義をしておきます。Measを、すべての可測空間と可測写像からなる圏として、Meas上のジリィモナドを Giry = (Giry, μ,…
…ッキリしませんが、「マルコフ圏、ベイズの定理、陰関数定理」の最初の節で引用した定理のことだと言って間違いにはならないでしょう。フリッツ〈Tobias Fritz〉の"A synthetic approach to Markov kernels, conditional independence and theorems on sufficient statistics"にあるストリング図を拝借してその定理(あるいは公理)を述べれば:イコールの左辺にある射 が与えられたとき、イ…
…モダリティ(装備、「マルコフ圏の一族 // 様々な装備圏」参照)からの射に対応するようです。また、通常は、(自然演繹の)モデルであるモノイド圏は対称モノイド圏以上の構造を持ちます。それは: デカルト閉圏 コンパクト閉圏〈コンパクト圏〉 モデル側の指数〈内部ホム〉や双対が、計算側の含意や否定に対応します。一般的なモノイド圏は厳密とは限りません。むしろ、たいていのモノイド圏は厳密ではありません。しかし、コンパクトシーケント計算に対応する簡約多圏は厳密モノイド圏です。つまり、コンパ…
マルコフ圏の一族(昨日の記事「マルコフ圏の一族」参照)から、典型例となる圏をいくつかピックアップしましょう。まずは、確率論で使うマルコフ圏を3つ。 SBorelStoc : 標準ボレル空間〈standard Borel space〉を対象として、マルコフ核を射とするマルコフ圏です。 FinStoc : 有限集合を台とする可測空間を対象として、マルコフ核を射とするマルコフ圏です。 FinDiscStoc : 有限集合を台としてベキ集合をシグマ集合代数とする可測空間を対象として、…
…ほど前(6月初旬)にマルコフ圏を知って以来、いくつかのブログエントリーを書きました。 マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化 マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ マルコフ圏、ベイズの定理、陰関数定理 圏論的確率論におけるCタイプとAタイプ 「マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ」にて: フリッツのネーミングは戦略的で、公理化のセンスも素晴らしいです。公理系が強過ぎないように、つまり適用範囲が狭くならないように注意深く設計されています。 ...…
…モナド、マルコフ核、マルコフ圏などをおすすめするのは、見通しがよくなり、必要な概念が実は少数なことが分かるからです。少数の概念に対する膨大な呼び名(同義語、類義語、曖昧語)が無節操にとっ散らかっています。必要な少数な概念が測度論ベースなので、そこのハードルが高いのは事実です。測度論を避ける手段として、確率測度の代わりに確率密度関数を使う方法があります。確率密度関数をベースにするアプローチには、次の制限があります。 可測空間に測度(確率測度とは限らない)を割り当てないと議論がで…
「マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化」にて: 比較的最近、フリッツ〈Tobias Fritz〉は、確率と統計を圏論的かつ統合的〈synthetic〉に扱うための枠組みとして、マルコフ圏〈Markov category〉を提案しています。...[sinp]...統合的〈synthetic〉が何を意味するかを短く説明するのは難しいので、機会があれば別な記事にします。 今日のこの記事で、統合的〈synthetic〉が何を意味するかを説明します。さ…
… 因果セオリー 厳密マルコフ圏 因果モデル グラフィカルモデル 因果構造 グラフィカルスキーマ 確率変数 頂点 因果関係 辺 因果機序 固有生成射 頻出する「因果」ですが、どうもグラフィカルモデルのコミュニティでは、「原因があり、それが結果を引き起こす」という意味ではなく「因果」を使っているようです。「方向付きの関連性」くらいの意味です。「セオリー」はローヴェア由来です。となると、「確率変数」もコミュニティの既存用語法を尊重してるのでは、と推測できます。実際そのようです。グラ…
… 因果セオリー 厳密マルコフ圏 因果モデル グラフィカルモデル 因果構造 グラフィカルスキーマ 確率変数 頂点 因果関係 辺 因果機序*1 固有生成射 コモノイド射 コモノイド射(同じ) フォングの因果セオリー論、スピヴァックの関手データベース論、ローヴェアの代数セオリー論は、同じ手法を異なる分野に適用している例です。分野ごとに異なった固有の語法・記法・図法を採用したほうがいいこともあるでしょうが、共通化してもいいところは出来るだけ共通化する方針にします。ローヴェアの用語「セ…
…ます。たまたま最近、マルコフ圏を知ったので、マルコフ圏からの観点を織り交ぜます。内容: セオリーと因果 因果セオリーと呼ばれる圏 因果モデルと呼ばれる関手 ストリング図の描き方 おわりに 続きの記事: 因果セオリー論の語法・記法・図法(修正案付き) フォングは何故「確率変数」と呼んだのか セオリーと因果フォング論文は次の5章から構成されます。 モノイド圏に関する準備〈Preliminaries on Monoidal Categories〉 圏論的確率論〈Categorica…
マルコフ圏に出会って10日くらいですが、だいぶ気に入ってます。 5月9日 マルコフ圏 A First Look -- 圏論的確率論の最良の定式化 5月16日 マルコフ圏って、いいんじゃないのコレ フリッツ〈Tobias Fritz〉がマルコフ圏という俯瞰図を与えてくれたおかげで、圏論的確率論の地勢がだいぶスッキリと見えるようになりました。マルコフ圏の枠組みから眺めると、ベイズの定理と陰関数定理はだいたい同じものです。これは、少なくとも僕にとっては、思いも寄らなかったことで、「…