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参照用 記事

2017-01-01から1年間の記事一覧

「確率変数」の一般論は可能か

確率変数について2つの記事を書きました。 「確率変数」の正体は米田埋め込み 「確率変数」の変種:測度に縛られない確率変数 「確率変数」という概念をもう少し一般化できそうな気がしてきました。内容: ニ項関手をカリー化したら確率変数 バナッハ空間に…

「確率変数」の変種:測度に縛られない確率変数

「「確率変数」の正体は米田埋め込み」では、「確率変数(random variable)」という概念を、確率空間と確率を保存する(可測)写像の圏Probの米田埋め込みyProbとして定式化しました。これは、有名な圏論の手法をそのまま適用できる点がとても良いのですが…

「確率変数」の正体は米田埋め込み

確率変数(random variable, stochastic variable)という言葉の意味が分からない! と何度か書いています。 2015-05-26 「確率変数」と言うのはやめよう 2015-05-27 「分布、測度、密度」は同じか違うか 2015-06-17 まだ「確率変数」が分からない 結局分か…

ラックス・モノイド関手をシッカリ調べるべき

「半加法圏の圏」で、半加法圏(=双積モノイド圏)の圏はデカルト閉圏になるだろう、とか書いたんですが、それは僕の勘違いでした。デカルト閉圏にはなりません。しかし、なにかうまいモノイド積が存在すれば、そのモノイド積に対してモノイド閉圏になる可…

半加法圏の圏

昨日の記事「上空にいる足し算の親玉を捕まえる」の話ですけど、これは特定の半加法圏Cに注目して云々つうより、半加法圏の全体からなる圏SemiAddの構造をとらまえる話だろう、と思います。双積(biproduct)の定義としては、直積と直和のあいだの同型を与え…

上空にいる足し算の親玉を捕まえる

足し算を持つような圏Cに対して、その圏Cの自己関手圏End(C)内に棲んでいる代数系が、Cの足し算構造を牛耳っている様子を観察します。実は蒸し返しだけど。内容: 足し算を持つ圏 自己関手圏内の代数系 自己関手圏のモノイド構造 足し算の親玉 何が面白いの…

カリー/ハワード対応への障壁

「カリー/ハワード対応を小一時間で説明してみようか」と思ったのですが、すぐさま、この企ては諦めました。無理だよな。もちろん、ある程度の準備が必要という事情がありますが、分かりやすい対応を作る際に障害物・障壁があるんですよね、… ったくもう。…

@名古屋からスペースハイブのプレTQFTへ

「量子と古典の物理と幾何@名古屋」の関連ネタですが、当日にしゃべった内容は前提せずに書きます。割と直感的な方法で2次元TQFT(Topological Quantum Field Theory)のオモチャを構成できそうだよ、ってこと。内容: だいたいTQFT ゾンビとハイブ スペー…

英語版無料PDFか、それとも日本語版商業出版物か:圏論と測度論

トム・レンスターの『ベーシック圏論』 「2017年 圏論に関する参考文献の案内(無料オンライン版含む)」で、書籍"Basic Category Theory"が無料PDFとして公開されたことを紹介しました。※ 書籍の表紙画像が表示されないときは、このページをリロードしてみ…

なんやかんや -- after 量子と古典の物理と幾何@名古屋

「量子と古典の物理と幾何@名古屋」世話人/参加者の皆様、ありがとうございました。僕の話は、案の定、省略や言い残しがイッパイありますね。たぶんこうなるだろうと予測してたので事後資料は準備してあります。でも、事後資料を読むのは面倒でしょうから…

事後の準備はOK、当日の準備がどうも -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

タイトルに「toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋」と付けた一連の記事を書いた動機は、自分の考えを整理するため、それと、事後資料を準備するためです。「事後資料」というのは、「僕が省略してしまった事、詳細が不明な事、周辺や背後の情報」などを後…

登場する圏と関手の概要 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

「ストリンググラフのレベル関数と全順序 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋」にて: ストーリーを組み立てるためのピースはあと2つ; とある代数系の話と高次関手の構成法です。 「高次関手の構成法」については「3-圏と、3-圏からモノイド圏への関…

コーヒーとプロトコル

「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ i」には、インターネット標準プロトコルをサポートして欲しいものだ。 Hyper Text Coffee Pot Control Protocol (HTCPCP/1.0) 和訳:ハイパーテキスト珈琲ポット制御プロトコル

ブログコンサルとかなんとか

「ブログで儲けよう」とか「ブログのコンサルします」とか謳う“プロブロガー”なる人がいるのは知ってますし、そういう方のお名前(固有名詞)も2,3人なら出せます。僕でも知っているような有名プロブロガーではないですが、ブログコンサルらしきことを行って…

3-圏と、3-圏からモノイド圏への関手 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

「ストリンググラフのレベル関数と全順序 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋」にて: ストーリーを組み立てるためのピースはあと2つ; とある代数系の話と高次関手の構成法です。 「高次関手の構成法」を話題にします。一般に高次圏のあいだの高次関…

UM案件とum単位系

27歳にしてうんこを漏らした 大人になってからウンチもらすのは辛いことです。しかし、この“増田氏”は誰にも気付かれずに済んだので、だいぶマシなケースでしょう。辛さやダメージは、もらした場所(自宅、会社、電車のなかなど)と誰に見られた/知られたか…

ストリンググラフのレベル関数と全順序 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

念のため、「* -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋」シリーズの目的を確認しておきます; これらの記事は事前の予備知識という意味はまったくありません。むしろ逆で、事後の参考情報として書いています。限られた時間内のチュートリアルだと、最初か…

関係圏 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

関係圏Relはよく知られ、よく使われる圏です。「量子と古典の物理と幾何@名古屋」でも関係圏は出てきます。つうか、明白な形で登場する唯一の圏が関係圏Relです。ここでは、関係圏の性質をザッと眺めます。この記事も一般論で、“話すこと”より“話さないこと…

従順な複体から作られる3次元の圏 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

一連の記事「* -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋」は、“話すこと”より“話さないこと”を書いていくシリーズになってきましたね。まー、それはそれでいいですけど。単体複体(simplicial complex)に対して一般化と制限を施した図形からなる高次圏を…

高次圏の次元について -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

「量子と古典の物理と幾何@名古屋」を意識してますが、この記事の内容は一般論です。高次元の圏とは、n = 0, 1, 2, ..., ∞ に対するn-圏だと思われていますが、ほんとにそれでいいのかな? という話です。次元ごとの圏の構成素Cが何らかの意味でn次元の圏で…

お稽古ごとが得意なゆりやん

ゆりやんレトリィバァさんは吉本の芸人さんです。 http://search.yoshimoto.co.jp/talent_prf/?id=5100 *1「2013年 NSC大阪校 35期生 首席卒業」というのがどの程度優秀なのかよく分からないのですが、「R-1ぐらんぷり2015/2016」では決勝までいっています。…

PROと代数系 -- toward 量子と古典の物理と幾何@名古屋

「量子と古典の物理と幾何@名古屋」まで1月を切ってしまったので、話題について考えて、このブログに記録することにします。実際にこう話すとか事前に読んで欲しいとかいうものではなくて、自分の考えをまとめるために書くものです。全体のストーリーは置い…

弱2-圏内のモナドに関する補足:モナドが作る2-圏の多様性

モナド論をヒントに圏論をする(弱2-圏の割と詳しい説明付き)に補足をしておきます。Bが弱2-圏(双圏)として、B内のモナドからなる弱2-圏を次のように構成しました。 |MonadB|0 = (B内のモナドの全体) |MonadB|1 = (B内の左斜め加群の全体) |MonadB|2 = (B…

モナド論をヒントに圏論をする(弱2-圏の割と詳しい説明付き)

お正月に考えてみたことを記します。書くのにけっこう時間がかかりました。長いです。圏の基本事項を学んだ後にモナドの概念が導入されます。しかし、モナド概念を使って圏を調べるということも出来そうです。「圏論 → モナド論 → 圏論」という循環が生じま…

モノクロだと判読できない数式

分かりやすくするために絵図をカラーで描くのはよくあることだと思います。等式に絵が埋め込まれたりすると、その絵がカラーになることもあるでしょう。例えば、次の絵入り等式は、https://arxiv.org/pdf/1509.02937v1.pdf p.34のキャプチャです。絵ならとも…

2017年 圏論に関する参考文献の案内(無料オンライン版含む)

2017年最初のコメントとして、内海さんから次の情報を教えていただきました; 2016年12月30日に、レンスター(Tom Leinster)の書籍"Basic Category Theory"がオンラインに無料公開されました。※ 書籍の表紙画像が表示されないときは、このページをリロードし…