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参照用 記事

オペラッド の検索結果:

依存アクテゴリーに向けて

… 複余有向コンテナ〈オペラッドコンテナ〉によるオペラッドの定義 おそらく(根拠薄弱な推測、妄想かも知れない)、片脚がファイブレーションであることから、インデックス付き圏に構造を追加した“2-有向コンテナ”のような扱いができるのでしょう。通常の圏においても、片側ホムセットを使った圏の定式化が新境地を開くことが確認されつつあります。2次元(むしろ二重次元〈double dimensional〉)でも同じ事態が起きるかも知れません。プレーンなコンテナにおいても、次元を上げたいとは思…

依存アクテゴリーが面白い

…「複余有向コンテナ〈オペラッドコンテナ〉によるオペラッドの定義」で使っています。 *7:このストリング図は、0-射を背景領域として描いているので、二重圏というより2-圏におけるストリング図です。モノイド〈モナド〉に関しては、二重圏でも2-圏でも変わりはありません。 *8:二重圏でも「モナド」と呼ぶこともあるでしょう。 *9:「弱」「スード」は、プロ方向の結合の法則が厳密に〈等式として〉成立するとは限らないことを意味します。単に「二重圏」と言った場合、厳密二重圏か弱二重圏かは人…

ファイバーの計算 基本概念

…オペラディック圏は、オペラッドを定義するための道具ですが、“ファイバーの計算”を抽象化したものだともみなせます。この記事では、抽象化する前の具象的な“ファイバーの計算”、つまり集合圏の部分圏における“ファイバーの計算”を紹介します。$`\newcommand{\mrm}[1]{ \mathrm{#1} }\newcommand{\hyp}{\text{-} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\cat}[1]{\mathca…

添加仮想二重圏

…`$ の1階の構造はオペラッド〈複圏〉になる。それを $`\cat{D}_\dblcat{D}`$ と書く。文脈から $`\dblcat{D}`$ が明らかなら、単に $`\cat{D}`$ と書く。 二重圏とは違い、添加仮想二重圏では、0階の構造と1階の構造の種類が違います。0階の構造である圏と、1階の構造であるオペラッドでは、歴史的事情から用語法が違います。 圏の対象 オペラッドの色 圏の射 オペラッドのオペレーション ここでは、次のように記法を揃えます。 $`\mrm{…

二重圏の縦横 補遺

…号です。仮想二重射はオペラッド〈複圏〉と同じように結合しますが、オペラッド結合にも図式順結合記号 $`;`$ を使っています。リスト $`(\phi_1, \cdots, \phi_n)`$ は図を右から左に見ながら書き出すってことでしょう。ストリング図ではなぜか左から右への番号付けですから、次のようです。ストリング図なら、オペラッド結合のテキスト記法 $`(\phi_1, \cdots, \phi_n); \psi`$ は自然に見えます。[追記]記号「$`\odot`$」を…

圏から作る有向コンテナ/余有向コンテナの記法

…「複余有向コンテナ〈オペラッドコンテナ〉によるオペラッドの定義 // 圏から作る有向コンテナ/余有向コンテナ」にて: 見慣れない記法だと戸惑うので、通常の圏論の記法をそのまま使ってもいいのではないかと思います。有向コンテナがいまいちポピュラーにならないのも、変わった記法を使っているのが一因かと思うので。 圏から作る有向コンテナ/余有向コンテナの記法として「アスタリスクで総和をとり、ハイフンでラムダ抽象〈関数抽象〉をする」記法を使ってみます。$`\newcommand{\mrm…

貼り合わせ代数

…〉のワイヤリング図のオペラッド(「回路代数とグラフ置換モナド」参照)、コステロ〈Kevin Costello〉の半グラフの圏(「亜群をベースとする圏類似構造: コステロの事例」参照)、ボリソフ/マニン〈D. Borisov, Yu. I. Manin〉の半グラフの圏(「半グラフの二重圏と半グラフ変形」参照)など、それぞれにうまく出来てるなと思いますが、なにか共通の代数構造があって、それを別な側面から見ているような印象を受けます。共通の代数構造とは、ストリング図/ワイヤリング図…

モノイド圏から作る複圏と多圏

…「複」「多」、それとオペラッド 複圏〈multicategory〉(非対称色付きオペラッド〈non-symmetric colored operad〉とも呼ぶ)とは、圏類似代数系で、射(複射〈multimorphism〉と呼ぶが)の域が、対象のリストで与えられるものです。$`\cat{M}`$ が複圏のとき、$`|\cat{M}|`$ を $`\cat{M}`$ の対象の集合(小さい集合とは限らない)、$`\mrm{List}(|\cat{M}|)`$ を対象のリストの集合と…

開放ツリー: 半グラフ・ベースのツリー

…単純に積み上げるだけでもとのツリーを再現できます。おわりに圏の射を図示するために、アローやパスが使われます。同様に、オペラッド〈複圏〉のオペレーション〈複射〉の図示にはツリーが必要です。この記事で定義した開放ツリーと兄弟順序付き開放ツリーは、オペレーション〈複射〉の組み合わせ的議論や視覚化の基礎となるものです。 *1:次々と直前の要素を辿っていくと、有限ステップで最小元に到達します。 *2:この条件はご都合主義的に見えますが、ワイスの頂点の概念を引き写すとこの条件になります。

複余有向コンテナ〈オペラッドコンテナ〉によるオペラッドの定義

…複余有向コンテナは、オペラッド〈複圏〉と同値な構造となります。複余有向コンテナとしてオペラッドを定義しておくと、モノイド多項式モナド(「複グラフが定義するモノイド多項式関手」の最後で触れています)を定義する際などにメリットがあるでしょう。$`\newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1}} \newcommand{\In}{\text{ in } } \newcommand{\hyp}{\text{-} } \newcommand{\cat}[1]{\mat…

複グラフが定義するモノイド多項式関手

…「複」「多」、それとオペラッド」を参照してください。複グラフ〈multigraph〉 $`M`$ は次の構成素からなります。(「亜群上の豊穣複グラフ: 豊穣化・基礎強化の例 // 複グラフ」にも記述があります。) 集合 $`X`$ : 頂点の集合 集合 $`E`$ : 複辺〈multiedge〉の集合 写像 $`\mrm{src}: E \to \mrm{List}(X)`$ : 複辺にソース〈始点〉リストを対応させる写像 写像 $`\mrm{trg}: E \to X`$ …

コステロの半グラフ圏によるシステム記述

…$)を定義したのは、オペラッド、巡回オペラッド、モジュラーオペラッドを統一的に扱う道具としてです。対称モノイド構造を与えた $`{\bf CSemiGraph}`$ から適当な対称モノイド圏への対称モノイド関手がモジュラーオペラッドになります。この発想は、ローヴェアの関手意味論であり、半グラフ圏 $`{\bf CSemiGraph}`$ がローヴェア・セオリーの役割を担っています(「ローヴェア・セオリーとその周辺」参照)。このことから、システム記述をローヴェア・セオリーのフレ…

スケマティック系のハブ記事

…/ドーラン・ツリー オペラッド〈複圏〉 その他 昔の記事 スケマティック系 スケマティック圏: お絵描きできる場所 絵図的手法: 中間整理 回路代数とグラフ置換モナド 「代数」への三種のアプローチと回路代数 スケマティック系のために: 雑多な予備知識 スケマティック系とその回路代数のネーミング 貼り合わせ代数 半グラフ 半グラフの様々な定義 サークルを持つ半グラフ テンソルの可視化のための半グラフ 型付き半グラフと指標 半グラフからシステムの記述へ 入れ子の半グラフとバエズ/…

亜群上の豊穣複グラフ: 豊穣化・基礎強化の例

…「複」「多」、それとオペラッド グラフ 複グラフ 豊穣化と基礎強化 亜群上の豊穣複グラフ 例: 複線形写像の複グラフ 複加群系列としての複グラフ 形容詞「複」「多」、それとオペラッド圏の一般化として、「圏〈category〉 → 複圏〈multicategory〉 → 多圏〈polycategory〉」という列を考えると、概念的にも用語的にもスッキリします。圏の下部構造〈台〉はグラフ〈有向グラフ〉です。複圏、多圏の下部構造を次の表のように呼ぶと、整合性があって気持ちいいですよ…

ローヴェア・セオリーとその周辺

…関連する過去記事: オペラッドの話 回路代数とグラフ置換モナド 「代数」への三種のアプローチと回路代数 Diag構成: 圏論的構成法の包括的フレームワークとして デカルト・モノイド関手は色々 ストリング図とストライプ図 演繹系とオペラッド 呼び名の約束内容的な説明をする前に、「セオリー」で混乱してしまうことを回避するために、次の約束をします。 ローヴェア・セオリーはある種の圏なので、ローヴェア圏〈Lawvere category〉とも呼びます。「ローヴェア圏〈ローヴェア・セオ…

オペラッドの話

「オペラッド〈operad〉」という言葉は非常によく使われるのですが、僕は「オペラッド」の同義語として「複圏〈multicategory〉」を好んで使っていました。その理由は、「圏〈category〉 → 複圏〈multicategory〉 → 多圏〈polycategory〉」というきれいな拡張の系列があるからです。しかし最近は、圏に似てるけど圏ではないものは何でもオペラッドでいいかな、と思うようになりました。つまり、「オペラッド=圏もどき」です。この用法だと、オペラッドの…

スケマティック系とその回路代数のネーミング

…複圏〈ワイヤリング・オペラッド〉なら $`\mathcal{WM}^\mathscr{S}`$ と書きます。WM は Wiring Multicategory からです。 「スケマティック系のために: 雑多な予備知識」から: サンセリフ体の名前は、スケマティック系の個有名として使うことにします。詳細はともかくとして、$`\mathsf{Kis13}`$ は、存在するだろうと期待される固有なスケマティック系の名前です。 「回路代数とグラフ置換モナド」で紹介したダンクソ/ハラーチ…

バエズ/ドーラン・ツリー: 色々な描画法

…算(総称的・一般的にオペラッド結合〈operadic composition〉)の様子だけを知りたいときは有効です。何段階かのシームがあるときは、シームツリーにより接ぎ木/溶接/裁縫の様子がわかります(下図)。シーム付きバエズ/ドーラン・ツリーシーム付きバエズ/ドーラン・ツリーは、複数のバエズ/ドーラン・ツリーの繋ぎ合わせ方の情報を一本のバエズ/ドーラン・ツリーのなかに描き込んだものです。次の絵は、スピヴァックの論文 [Spi13] からの画像コピーです。 [Spi13] T…

色彩的抽象テンソルシステムと圏類似代数系

…ure}〉とは、圏/オペラッド/プロップ/プロペラッド/モジュラーオペラッドなど、圏の拡張や制限になっているような(圏に似た)一連の代数系のことです。「圏論を使って圏論をやる」のは珍しいことではありませんが、ここでやりたいことは、「圏論を使って圏論だけではなくて、オペラッド/プロップ/プロペラッド/モジュラーオペラッドなどの理論もやる」ことです。「理論」は、代数系の抽象論というよりは、具体的な計算手段を提供する組み合わせ的〈combinatorial〉/運算的〈calcula…

抽象テンソルシステムは縮約付き色彩的モノイド・スピシーズ

…)を用いてモジュラーオペラッド〈modular operad〉を構成する手段になります。モジュラーオペラッドの一般論から分かることが何かあるかも知れません。 *1:$`A = \mrm{dom}(f)`$ なので、 $`(A, f)`$ という書き方は冗長とも言えますが、この書き方が普通です。 *2:$`{\bf C}`$ や $`\mathbb{C}`$ だと複素数の集合だし、$`\cat{C}`$ だと圏だと思われてしまいます。 *3:文字 K はドイツ語の kontra…

回路代数とグラフ置換モナド

… スケマティック系とオペラッド 回路代数 グラフ置換モナド 細かいこと 向き サークル vs. ループ 幾何的 vs. 組み合わせ的 スケマティック系とオペラッド「スケマティック圏: お絵描きできる場所」にて: スケマティック圏は、単なる(構造付きの)圏ではなく、圏と複圏〈オペラッド〉が一緒になった構造として定義します。よって、これを圏と呼んでいいかは疑問ですが、いちいち「圏類似構造」というのも鬱陶しいので、「圏」という言葉を使います。 スケマティック圏 $`(\cat{C}…

絵図的手法: 中間整理

…使うと、ワイヤリングオペラッド $`\cat{W}^\cat{S}`$ のオペレーション〈複射〉の集合〈マルチホムセット〉 $`\cat{W}^\cat{S}(\hyp, \hyp)`$ は次のように定義できます。$`\quad \cat{W}^\cat{S}( (A_1, \cdots, A_n), B) := W^\cat{S}( (\sum_{i = 1}^n A_i) + N(B) ) `$この定義は集合としての同一性を主張してますが、同じ集合の要素でも役割り・位置づ…

スケマティック圏: お絵描きできる場所

… 標準ワイヤリング・オペラッド 一般のスケマティック圏 そしてそれから はじめになぜスケマティック圏なるものが必要となるかは、「半グラフからシステムの記述へ」に書いたとおりです。 スケマティック圏の動機・用途・目的は、システムの設計図・青写真をそのなかで描ける圏です。スケマティック圏の対象は、システムの素材であるコンポネントのインターフェイスとみなせます。スケマティック圏の射を使って、コンポネント達の繋ぎ合わせ方(How To Wire Them)を指定できます。 上記引用で…

不動点なし対合のオペラッド結合

…して、ある種の結合(オペラッド結合と呼ぶのですが)を定義して、それが再び不動点なし対合になることを示します。$`\newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1}} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} %\newcommand{\twoto}{\Rightarrow } \newcommand{\In}{\text{ in } } %\newcommand{\Imp}{ \Rightarrow } %\newcommand{\I…

入れ子の半グラフとバエズ/ドーラン・ツリー

…ン・ツリーで描くと、オペラッド〈複圏〉の結合はツリーの接ぎ木で表現できます。オペラッドにおけるオペレーションの計算を絵図的に考えるという点では、この記事は以下の記事の続きとも言えます。 モノイド圏上のテンプレート・オペラッド:具体例とソフトウェア的解釈 オペラッドと型付きラムダ計算 上記の過去記事の情報の一部を、この記事に再掲しています。内容: オペラッドと入れ子円板 境界の情報 バエズ/ドーラン・ツリー そしてそれから オペラッドと入れ子円板オペラッド〈複圏〉は、n個(n …

テンソルの可視化のための半グラフ

…圏上のテンプレート・オペラッド:具体例とソフトウェア的解釈 (2020年) ストリング図に“穴”を考えてテンプレート計算をする。 アレンジメント計算 1: 確率グラフィカルモデル (2020年) 確率的な状況をストリング図で記述する話です。 証明と計算は同じこと: 形式証明におけるノードとコネクター (2023年) 証明図もストリング図で。 バードトラック -- 群論的なファインマン図 (2010年) 絵図言語の簡単な歴史と絵図的表現のエグい事例を紹介。 *1:この記事では、…

演繹系と閉包系

「演繹系とオペラッド」で演繹系について述べました。演繹系を、別な側面からさらに抽象化した構造として閉包系〈closure system〉があります。$`\newcommand{\Imp}{ \Rightarrow } \newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1}} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} %\newcommand{\hyp}{\text{-}} \newcommand{\Iff}{\Leftrightarrow…

演繹系とオペラッド

…す。演繹系とは、自由オペラッド〈自由複圏〉の生成系のことです。$`\newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1}} \newcommand{\cat}[1]{\mathcal{#1}} \newcommand{\hyp}{\text{-}} \newcommand{\Iff}{\Leftrightarrow} `$内容: オペラッド 生成系と自由オペラッド 演繹系 演繹系の例 おわりに オペラッドオ…

デカルト閉圏、複圏、多圏、パッキングとカリー化

…圏上のテンプレート・オペラッド:具体例とソフトウェア的解釈」参照)。*3複射 $`f`$ の$`k`$ 番目の枝に $`g`$ を接ぎ木することを、 $`\quad f \circ_k g = g \,;_k f`$ と書きます。$`\id_A \,;_k f`$ が定義可能なら、これは $`f`$ です(接ぎ木結合の単位律)。テキストで書き下すのは面倒ですが接ぎ木結合の結合律〈associative law〉も成立します。関連する記事: モノイド圏上のテンプレート・オペラッ…

矢印の混乱に対処する: デカルト閉圏のための記法

…ategory | オペラッド | operad〉だとして、複射 $`g`$ を項 $`\tau`$ で定義していると見ます。これなら、直積がなくても大丈夫です。複圏/複射がよく分からなかったら、デカルト圏(直積を持つ圏)だけ考えていてもいいです。大事なことは、型判断を見たら、それは圏または複圏の射を定義しているんだ、と解釈することです。型判断、つまり射の定義と、定義された射のプロファイルを常に一緒に考えましょう。 型判断〈定義〉: $`g := (x : X, y : Y …